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環境問題は一筋縄ではありません

未唯へ。エコットでは「電気をこまめに使おう」「レジ袋をなくそう」という活動が紹介されています。私はそれらの活動に素直に入っていけません。大きなところから見ていかないと、本当の目的が達成できる気がしません。

そういう時に、『本当の環境問題』519イケが新刊書になかにありました。「環境問題はインチキだ」みたいな本が増えてきているが、それとは異なり、環境問題を一歩引いたところで、自分の頭で考えて書かれているのに好感が持てます。テーマは『環境について、ほんとうに考えるべきこと』です。

「実は環境問題とはアメリカの問題なのです。つまりアメリカ文明の問題です。簡単に言えばアメリカ文明とは石油文明です」「夏だろうが冬だろうが温度が一定であるという秩序こそが文明にとっては大切なのだと考えるべき」「文明とは、ひとつはエネルギーの消費、もうひとつは人間を上手に訓練し秩序を導入すること、このふたつによって成り立っている」
「結論的には、ぼちぽちにエネルギーを使って、人間をぼちぼち訓練するしかない」「人間が自力で秩序を手に入れるには、ほんとうは努力・辛抱・根性しかない。そこを省略して、エネルギー消費で間に合わせれば、環境問題になっていくんです」
「文科系の人の議論を聞いていると、話がどんどん細かくなっていってしまう。それは本気で考えていないからではないかという気がします」「炭酸ガスが蓄積するとこういうことが起こる、といった予想が色々とされていますが、自分のところで計算したのかと問いたいですね」
「石油によるアメリカの繁栄は一〇〇年は持ったけど、そろそろ終わりは見えていますよ。それでどこへ動くかというと、Googleでしょう」「この一〇〇年が異常だったんですよ。考え方を変えるところから始めて、徐々に社会システムを変えていくしかない」
「だから電気をこまめに切れとか、アイドリングをやめろとか、どうでもいい話なんですよ」

こういうことをディスカッションする場が会社にも、市民の間にもありません。環境に関する“脅し”だけが蔓延しているのは、やはり、文科系が環境を扱っているからでしょう。私の場合は{数学と歴史と社会}モデルで環境問題にアプローチしていきます。

エコットでは、理念を語りたい。自分の頭で一人ひとりが考えていくこと、納得がいくための場にしていきたい。
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