サムエル記第一 17章1−19節
当地はサッカーで盛り上がり、祖国では首都の選挙で盛り上がっています。候補者の一人の「海外にいると『愛国心』が湧いてきて…」とのことばに共感する自分がいます。
本章は、ダビデが大男ゴリヤテを倒すという痛快な出来事を記しています。今日の箇所は、まずペリシテ人の代表戦士の前に、イスラエル側が恐れおののいている様子を描いてから、ダビデが戦場で戦っている兄たちに「差し入れ」をするよう父から使いを頼まれたことを書いています。
すでに前章では、サムエルがエッサイの末の子ダビデに王になるべく油を注いだことを書いているのですが、改めて、並外れた力を持つ敵軍の代表戦士を倒すのはこの少年などだという、劇的な紹介の仕方をとっているように、ここを読んで思います。
もちろんこの時ダビデは王ではありませんし、すでにサウルの心を落ちつかせるために竪琴を奏でたこと、サウルがダビデを道具持ちにしたことを前章の終わりで書いているのですが、ここではダビデが勇士であることが具体的な出来事の中で明らかにされていくのです。
16節に「例のペリシテ人は、四十日間、朝早くと夕暮れに出て来て立ち構えた」とあります。一度の「口上」に気をくじかれるサウル王、全イスラエルでした。それが四十日も続いたのでしょうから、彼らの気力は失せてしまったに違いありません。
「おまえは何を恐れているのか」との問いかけを、ここから受けているように思うとともに、「わがたましいよ なぜ おまえはうなだれているのか。 私のうちで思い乱れているのか。 神を待ち望め。私はなおも神をほめたたえる。 御顔の救いを」との詩篇42篇5節が心に浮かびます。