霜後桃源記  

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食料安全保障

2023-02-27 19:55:14 | 社会
   ロシアのウクラナイ侵攻により飼料価格等が高騰し、岸田首相は食料安保の
重要性に気付いたものと思われた。
 反撃能力だけ強化しても「腹が減っては戦が出来ず」なので食料自給率向上
を優先するものとばかり思っていたが期待外れだった。

 政治家は、国民の飢餓を防止することよりも「大きな金が動く」方に目を
奪われがちのようだ。
 当地と隣接する農漁村地域が地盤の小野寺五典元防衛大臣が、その先頭を
走っているのだから呆れる。
 国民は「戦争を知らない子供達の代表格」に振り回されてはならない。



 今朝の毎日新聞「風知草」が「戦争と食料自給」と題して書いていた。
 (抜粋版)

 21世紀も戦争はある。防衛力だけでなく、食料自給力も重要である。
 だから「食品原材料や生産資材の過度の輸入依存から脱却を」。政府の
「食料安定供給・農林水産業基盤強化本部」(本部長・岸田文雄首相)が
昨年12月27日にまとめた「食料安全保障強化政策大綱」にそう書いてある。
 とはいえ、「過度の輸入依存からの脱却」は容易ではない。
 たとえば肥料――。
 長野県で野菜農家を営む知人によれば、化学肥料はかねてジリジリ値上がり
していたが、ロシアのウクライナ侵攻を経て昨秋、一気に2~3割上がった。
 今国会冒頭の岸田首相の施政方針演説は、農政への言及が全文1万1494字の
うち121字。10年前からの推移を見ると、従来最少だった安倍晋三元首相の
187字(13年)をさらに下回るという。
 字数を数え、今月1日の衆院予算委員会で質問したのは立憲民主党の渡辺創
議員(宮崎1区)。首相(広島1区)は苦笑いで受け流し、「食料安保強化政策
大綱に基づき、構造転換を進める」と答えた。
 食料安保はウクライナの戦争で初めて持ち出されたわけではない。干ばつな
どで穀物価格が高騰するたびに食料安保強化、構造改革が叫ばれてきた。
 豊富な野菜を安く買えたのは安価で扱いやすい化学肥料とビニールハウスの
おかげだった。しょうゆやみそが安く買えたのも輸入大豆あればこそ。
 このしくみは高度成長以来、半世紀かけてつくられた。それがいかに脆弱
か、戦争によって思い知らされている。
 過去の構造改革が実らなかったのは、農作物の見た目の美しさや、季節
を無視した品ぞろえを求めた国民の選択の結果でもある。
 つまるところ、食料安保強化の構造改革は国民一人一人の意識次第――
ということになる。
コメント (4)
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