「アンソロジー Vol. 2」はVol. 1 の大ヒットを受け、満を持して登場した。時期的にはアルバム「ヘルプ」から「マジカル・ミステリー・ツアー」までと、中期の最も充実したスタジオ・ワークの時代なので面白味という点ではシリーズ3作の中でも一番だ。今日は Disc-1 の前半ということで、ちょうど “ポップ・アイドル” から “スタジオ・アーティスト” へと変貌を遂げるB4の急激な進化の過程がディスクに克明に刻まれていて非常に興味をそそられる。
新曲第2弾の①以降は、いきなり名曲②「イエス・イット・イズ」のテイク2が登場、ジョンのガイド・ヴォーカルは実に気だるい感じで歌詞もムニャムニャしてるところがあるのだが、このようにテキトーに流していてもジョンの歌声(一抹の翳りを感じませんか?)には凡百のシンガーが束になっても敵わない吸引力があることを逆説的に証明してしまうという、ある意味凄いトラックだ。③「アイム・ダウン」はまだまだ発展途上のテイク1ながらポールのロックンロール魂が炸裂、自由奔放に吼えまくっている。「ヘイ・ブルドッグ」の伏線はここにあったんか...(笑)
④「ユーヴ・ガット・トゥ・ハイド・ユア・ラヴ・アウェイ」ではジョンの “ワン トゥ スリー、ワン トゥ スリー” というカウント(←コレがまたカッコエエのよね...)で始めたものの一旦演奏が中断し、その後グラスが割れる音がして、ジョンが “ポールがグラスを割っちゃって...” と早口言葉で即座に反応するところが面白く、その後すぐにテイク5が繋いであってその編集があまりにもスムーズなので、あたかもこれで1つのテイクであるかのように楽しめてしまう。リンゴが歌う未発表曲⑤「イフ・ユー・ガット・トラブル」は当時の他の楽曲のレベルを考えればまぁボツになってもしゃあないか、と思うような “可もなし不可もなし” 曲。同じ未発表曲でもポールが歌う⑥「ザット・ミーンズ・ア・ロット」は「ティケット・トゥ・ライド」を裏返しにしたような面白いナンバーで、サイケを意識したホリーズあたりが歌えばハマりそうだが、あまりビートルズらしくないからか、結局採用されなかった。個人的には結構好きなトラックだ(^.^)
大名曲⑦「イエスタデイ」のテイク1ではアタマの部分でポールがコード進行について少し喋ってからアコギ1本で淡々と歌う、ストリングス抜きのレア・ヴァージョン。2nd ヴァースで “There's a shadow hanging over me” と “I'm not half the man I used to be” の出てくる順番が逆(←意外と新鮮です)な以外はまだテイク1の段階なのにアレンジがほぼ完成しているところが凄い(゜o゜) ⑧「イッツ・オンリー・ラヴ」はテイク2で、世に出ている公式ヴァージョンよりもアップ・テンポで躍動感に溢れており、ジョンの声も生き生きしていて私はこっちの方が断然好きだ。⑨~⑫はTV番組 “ブラックプール・ナイト・アウト” の、そして⑬は例のシェア・スタジアム公演の中でコンサート・フィルムにも収められていなかったレアなライブ音源だが、中でも⑪「イエスタデイ」の曲紹介をするジョージが “それではリヴァプールからやってきたポール・マッカートニーさん、張り切ってどうぞ!(Opportunity knocks!)” とからかい、曲が終わると今度はジョンが “ありがとう、リンゴ。素晴らしかったよ!” だと...(笑) こういうユーモアのセンスもビートルズの大きな魅力なのだ。それにしてもこの頃はみんなホンマに仲良かったなぁ...(^.^)
The Beatles Yesterday - from the Anthology
新曲第2弾の①以降は、いきなり名曲②「イエス・イット・イズ」のテイク2が登場、ジョンのガイド・ヴォーカルは実に気だるい感じで歌詞もムニャムニャしてるところがあるのだが、このようにテキトーに流していてもジョンの歌声(一抹の翳りを感じませんか?)には凡百のシンガーが束になっても敵わない吸引力があることを逆説的に証明してしまうという、ある意味凄いトラックだ。③「アイム・ダウン」はまだまだ発展途上のテイク1ながらポールのロックンロール魂が炸裂、自由奔放に吼えまくっている。「ヘイ・ブルドッグ」の伏線はここにあったんか...(笑)
④「ユーヴ・ガット・トゥ・ハイド・ユア・ラヴ・アウェイ」ではジョンの “ワン トゥ スリー、ワン トゥ スリー” というカウント(←コレがまたカッコエエのよね...)で始めたものの一旦演奏が中断し、その後グラスが割れる音がして、ジョンが “ポールがグラスを割っちゃって...” と早口言葉で即座に反応するところが面白く、その後すぐにテイク5が繋いであってその編集があまりにもスムーズなので、あたかもこれで1つのテイクであるかのように楽しめてしまう。リンゴが歌う未発表曲⑤「イフ・ユー・ガット・トラブル」は当時の他の楽曲のレベルを考えればまぁボツになってもしゃあないか、と思うような “可もなし不可もなし” 曲。同じ未発表曲でもポールが歌う⑥「ザット・ミーンズ・ア・ロット」は「ティケット・トゥ・ライド」を裏返しにしたような面白いナンバーで、サイケを意識したホリーズあたりが歌えばハマりそうだが、あまりビートルズらしくないからか、結局採用されなかった。個人的には結構好きなトラックだ(^.^)
大名曲⑦「イエスタデイ」のテイク1ではアタマの部分でポールがコード進行について少し喋ってからアコギ1本で淡々と歌う、ストリングス抜きのレア・ヴァージョン。2nd ヴァースで “There's a shadow hanging over me” と “I'm not half the man I used to be” の出てくる順番が逆(←意外と新鮮です)な以外はまだテイク1の段階なのにアレンジがほぼ完成しているところが凄い(゜o゜) ⑧「イッツ・オンリー・ラヴ」はテイク2で、世に出ている公式ヴァージョンよりもアップ・テンポで躍動感に溢れており、ジョンの声も生き生きしていて私はこっちの方が断然好きだ。⑨~⑫はTV番組 “ブラックプール・ナイト・アウト” の、そして⑬は例のシェア・スタジアム公演の中でコンサート・フィルムにも収められていなかったレアなライブ音源だが、中でも⑪「イエスタデイ」の曲紹介をするジョージが “それではリヴァプールからやってきたポール・マッカートニーさん、張り切ってどうぞ!(Opportunity knocks!)” とからかい、曲が終わると今度はジョンが “ありがとう、リンゴ。素晴らしかったよ!” だと...(笑) こういうユーモアのセンスもビートルズの大きな魅力なのだ。それにしてもこの頃はみんなホンマに仲良かったなぁ...(^.^)
The Beatles Yesterday - from the Anthology