shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

les Beatles dans leurs 14 plus grands succes

2009-10-08 | The Beatles
 早いもので 9.09 のビートルズ・リマスター盤発売から1ヶ月が過ぎようとしている。9月半ばにほんの思いつきで始めた “一人ビートルズ・マラソン” も早いもので20枚を超えた。当初は先のこともあまり深く考えず、とりあえずオリジナル・アルバム13枚いっとくか... ぐらいの軽い気持ちで始めたのだが、明日なき暴走とはよく言ったもので、ミイラ取りがミイラになってしまい、最近は寝ても覚めてもビートルズという状態が続いている。で、10月に入っても連日ビートルズ・ネタをぶちかまし、とうとう調子に乗って禁断のブートレッグ・ワールドに突入してしまった。
 そもそも音楽界広しと言えどもビートルズほど様々な角度から掘り下げ甲斐のあるアーティストはいない。UKオリジナル盤に拘る人(音の生々しさはピカイチ!)、60年代の帯付き日本盤を集める人(帯なんかに大金を払う人の気持ちがワカラン...)、ブートレッグの底無し沼にハマっていく人(この気持ちはめっちゃ分かります!)etc、様々なパターンが考えられる。このように様々な楽しみ方があるビートルズだが、もう一つの切り口として、各国盤というのがある。
 ビートルズほどの大物になると各国盤の種類もハンパではなく、UK盤の収録曲を改編したUSキャピトル盤や日本の東芝オデオン盤のように身近な存在の盤以外にも様々な国独自のジャケット・選曲で発売されており、私もジャケットに颯爽と踊るポルトガル語の面白さにつられてブラジル盤の「ア・ハード・デイズ・ハイト」を買ったことがある。そう、各国盤はレア・ジャケットが狙い目なのだ。有名なところではシェル石油のド派手な貝殻マークがご本尊のビートルズよりも目立っているオランダ盤「ヘルプ」の “シェル・カヴァー” を始め、エスキモーみたいな恰好をした4人がキュートなデンマーク盤「ホッテスト・ヒッツ」の “エスキモー・カヴァー” 、サイケ調のデザインがエエ感じのドイツ・レコード・クラブ・イシューの“バルーン・カヴァー” etc、魅力的なジャケットの盤が目白押しなのだが、中でも私が最も魅かれたのが緑の中で乗馬を楽しむビートルズの姿をフィーチャーしたフランス盤「les Beatles dans leurs 14 plus grands succes」、通称 “ホース・カヴァー” と呼ばれる逸品だ。
 私にこの盤の存在を教えて下さったのは音聴き会G3の 901 師匠で、“ビッグ・ピンク(←数年前に閉店した大阪ナンバの名店)で安かったんで買うたんやけど、ええジャケットやねぇ...」と言ってこの盤のレプリカCD(もちろんブートです) を見せて下さったのだ。そんな盤の存在すらまったく知らなかった私は、一目見てその緑の中でひときわ映えるリンゴのシャツの赤とポールのシャツのオレンジという抜群の色使い、そしてそんなポートレイトを囲む薄茶色と緑が織りなす抜群のコントラストにすっかり参ってしまった。早速ネットで調べてみると値段の方も超一流で、ブルー・オデオン・レーベルで大体 $400 ~ $500 、激レア・オレンジ・レーベルに至っては $800 を超えるという狂気の世界...(゜o゜)、あわよくばと思った私はいっぺんにテンションが下がってしまった(>_<) 
 それから約1ヶ月経ち、この盤のことをほとんど諦めかけていた時、たまたま eBay に$50 スタートのリザーヴ価格付きで出品され、どうせ無理やろうと $300 入れてみたら何とリザーヴを満たしてしまい、落札! “$300 でホンマのホンマに取れたんか?” と私は我が目を疑ったが、ウイニング・ビダー欄には私のIDが燦然と輝いていた(笑) ちょうど金パロの3回分割払いが済んだ矢先の “ホース・カヴァー” ゲットで、私は再びラマダン生活を余儀なくされたが、心はルンルン気分だった(^.^)
 数日後、届いたアルバムのジャケットを見て私はますますこのアルバムが好きになった。やっぱりオリジナルLPにはレプリカCDでは味わえない風格がある。もうジャケットを見ているだけで幸せな気分になれてしまうのだ。普通の人が絵画や美術品を購入することを考えれば(←私がそんなモン買うわきゃないが...) $300 も十分アリだと思う。
 何だか話がジャケットだけで終わりそうだが、ところがどっこい、この盤には私が予想だにしなかったもの凄いメリットがあった。一応曲目を書いておくと、A面が①「フロム・ミー・トゥ・ユー」、②「プリーズ・プリーズ・ミー」、③「シー・ラヴズ・ユー」、④「ツイスト・アンド・シャウト」、⑤「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」、⑥「アイ・ウォナ・ホールド・ユア・ハンド」、⑦「オール・マイ・ラヴィング」、B面が①「ロール・オーヴァー・ベートーベン」、②「キャント・バイ・ミー・ラヴ」、③「ア・ハード・デイズ・ナイト」、④「アイ・フィール・ファイン」、⑤「シーズ・ア・ウーマン」、⑥「エイト・デイズ・ア・ウイーク」、⑦「ロックンロール・ミュージック」の全14曲。アルバム・タイトルがワケわからんので翻訳サイトで英語に直すと「The Beatles in their 14 greater successes」と出た。何と分かり易い...(笑)... 要するに当時のヒット・シングル曲を集めたベスト盤的な選曲だ。ということは、それまで「パスト・マスターズ」の優等生的なステレオ・サウンドでしか聴けなかったオリジナル・アルバム未収録のヒット曲群A①③⑥B④⑤がド迫力のモノラル・サウンドで聴けるということなのだ(^o^)丿 これってめっちゃオイシすぎる~ (≧▽≦)

The Beatles come to town - RARE 1963 (color)
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