shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Good Evening New York City (Pt. 3)/ Paul McCartney

2009-12-31 | Paul McCartney
 コンサートも中盤に差しかかり、ここから怒涛のビートルズ・ナンバー6連発だ。“ロックしようぜ!”とポールが叫び天を指すとあのジェット音が響き渡る。⑱「バック・イン・ザ・USSR」だ。ロシアの “赤の広場” で演った時もゾクゾクしたが、ここNYでもやっぱり凄い。 この曲、大好きなんよね(^o^)丿 オーディエンスも大コーフンで踊りまくっている。⑲「アイム・ダウン」は今回収録されたビートルズ・ナンバー21曲の中で唯一44年前のシェア・スタジアム公演で演奏されたナンバーで、過去と現在を結ぶ点としての歴史的意味合いからか、'65シェア映像と現在進行中の'09シティ・フィールド映像がミックスされている。44年前とあまり変わらないくらいエネルギッシュにシャウトしまくるポールってホント凄いし、ジョンの魂が乗り移ったかのようなウィックスのキーボード肘弾きもたまらない。「アイム・ダウン」はこうでなくっちゃ!シェアの過去と現在が交差するこの映像こそ、このDVDのハイライトの一つだろう。尚、未編集のフル・パフォーマンス・ヴァージョンはDVD2に収められているので、両方楽しめる2DVDセットがお買い得だ。
 ポール曰く、シナトラが “レノン=マッカートニーの曲で一番好きだ” と言った(笑)という⑳「サムシング」の前半部ではジョージから貰ったウクレレによるポールの弾き語りに会場からも大合唱が起こる。後半部でバンド演奏へとシフトするが、バックのスクリーンに大写しになるポールとジョージのツー・ショットに涙ちょちょぎれる。曲が終わり、振り返ってスクリーンのジョージを見上げるポールの表情がこれまたたまらない。会場も割れんばかりの大歓声だ(^o^)丿
 (21)「アイヴ・ガッタ・フィーリング」、あまりライヴで取り上げられない曲なので貴重なのだが、中間部の対位法で進行していくパートがメンバーのコーラスというのが物足りない。やはりこのパートはどーしてもジョンの声でないと違和感を感じてしまう。後半部で一転テンポアップしてノリノリのインプロヴィゼイションを展開するところは斬新でエエ感じだ。(22)「ペイパーバック・ライター」は現代風のスマートなロックにアレンジされていてコレはコレでアリなのだが、ちょっと洗練されすぎているように聞こえる。私的にはやはりあのマイク・スタンドがグルグル廻る(笑)日本公演のゴツゴツした武骨な演奏が一番好きだ。ジョンに捧ぐトリビュート・メドレー(23)「ア・デイ・イン・ザ・ライフ~ギヴ・ピース・ア・チャンス」ではまずライヴでの再現が困難な前者を取り上げたポールの意欲を買いたい。後者でオーディエンスの合唱に持って行くところではふと日本公演での「ヘイ・ジュード」を思い出してしまった。これに続く曲は(24)「レット・イット・ビー」だ。この一連の曲の流れ、めっちゃエエなぁ...(^.^) しっかし何回聴いても敬虔な気持ちになれる神曲やね。
 ポールの “パーティーといこう...” の一言で始まる(25)「リヴ・アンド・レット・ダイ」、ステージ上は大花火大会と化し、眩いばかりの閃光が飛び交いオーディエンスも大盛り上がりだ。エンディングにトドメとばかりの大爆発... 想像を絶する爆音にさすがのポールも “コレ、耳と心臓に悪いわ(>_<)” っていうジェスチャーをしている。呼吸を整えて次は(26)「ヘイ・ジュード」、お約束の “ナナナッナァ~♪” コーラス合戦がたまらない。会場全体が一つになって歌うパートは十度と言わず何度でも見たい感動的なシーンだ。(27)「デイ・トリッパー」はビートルズ解散後のライヴでは初お披露目、バンドの演奏もタイトにカチッとまとまっており言うことナシだ。続くは(28)「レディ・マドンナ」、次から次へと繰り出される “必殺の名曲これでもか攻撃” は圧巻の一言だ。(29)「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」ではビリー・ジョエルが飛び入りし、ピアノをガンガン弾きながらポールとのデュエットを聴かせてくれる。やっぱり “ロックンロールが最高” やね、ビリーさん!(笑) 曲が終わるとビリーも含めて全員で手をつないで観客にご挨拶、これでコンサート本編は一旦終了だ。
 アンコール1曲目はポールのアコギ弾き語り(30)「イエスタデイ」... 心に沁みるわぁ(≧▽≦) 世紀の大名曲の余韻に浸っているとポールの “もっと盛り上がりたい気分だろ?” の一言と共に爆裂するギター... (31)「ヘルター・スケルター」だ!何なん、このエネルギッシュな歌声は!ホンマによぉやってくれるわ(^o^)丿 ロックなグルーヴ全開の(32)「ゲット・バック」では曲中でオーディエンスに向って “戻りたいかい?僕は戻りたい!” と叫ぶシーンが印象的だった。さて、いよいよコンサートのエンディング、 “もう帰る時間だよ” と言いながら両手を合わせて眠る仕草をするポールはB4時代と変わらない。(33)「サージェント・ペパーズ~ジ・エンド」では「ペパーズ」が当然アップ・テンポのリプリーズ・ヴァージョンだ。そして間髪を入れず「ジ・エンド」へと続くこの完璧な流れはどうだ!もう言葉では言い表せないくらいの感動が押し寄せる。ポールのライヴDVDは何枚も持っているが、満足度で文句なしにベストの内容だと断言したい!
 世間ではビートルズ・ナンバーが多すぎるとか贅沢を言ってる不届きな輩がいるようだが、寝言は寝て言えと言いたい。67才の老体(←普通なら完全なご隠居さんやんか...)に鞭打ってこれだけのパフォーマンスでファンを楽しませてくれるポールにはいくら感謝しても足りないくらいだ。2009年の掉尾を飾るに相応しい最高のライヴ盤をありがとう、ポール!!! 私はあなたのファンで本当に幸せだ(^.^)

Beatles is back to New York - Im down, Paul McCartney: Good Evening New York City 2009