shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

マージービートで唄わせて / 竹内まりや

2009-12-08 | J-Rock/Pop
 今日12月8日はジョン・レノンの命日である。あの悪夢のような日からもう29年が経ち、当時高校生だった私もいつの間にか40歳を過ぎてジョンの享年を追い越してしまったが、私の心の一部はあの日以降まるで時が止まってしまったような感じで、これだけ時が経ったというのに未だに心の傷は癒えず、去年のブログにも書いたが、今でも辛すぎて「ダブル・ファンタジー」を聴けない。どうしてもあの日のことを思い出してしまうからだ。こんなビートルズ・ファンは多分私だけではないだろう。
 ショックを受けたのは我々一般のファンだけではなく、これまで多くのアーティストたちがジョンへの追悼曲をレコーディングしてきた。ジョージの「オール・ゾーズ・イヤーズ・アゴー」やポールの「ヒア・トゥデイ」といった元ビートルズの仲間たちの曲からは改めて彼らの心の絆のようなものが感じられて胸を打ったし、クイーンの「ライフ・イズ・リアル」やエルトン・ジョンの「エンプティー・ガーデン」からは彼らのジョンに対する愛情とリスペクト、そして何とも言えない喪失感が伝わってきてジーンとくるものがあった。
 そんな様々なジョン追悼曲の中で私が最も共感を覚えたのが竹内まりやの「マージービートで唄わせて」である。この曲は1984年にリリースされた彼女のカムバック・アルバム「ヴァラエティ」に入っていた曲で、彼女自身が “私の人生の中で、いろんな意味で最も大きな影響を受けたビートルズへのオマージュ・ソ ング。60年代のバンド・スタイルによる一発録り演奏に、杉真理さん、伊藤銀次さん、村田和人さんというマージービート・ファン3人のコーラスを入れてもらいながら、子供のように楽しんでレコーディングした一曲です。中学生だった頃の私は、いつもビートルズが載っているグラビアページをめくりながら、真剣に音楽雑誌の編集者になることを夢見たものでした。” と語っているように、ジョンを偲んで下手に湿っぽくならず、いかにも60's な明るい曲想でツボを押さえた音作りに徹しているところが大好きなのだが、何にも増して私の心を打ったのはビートルズ・ファンの心情を見事に表現したその歌詞で、何度聴いても心に沁み入ってきて目頭が熱くなる。下に貼り付けた YouTube の映像でも、有名なシェア・スタジアムの演奏シーンで愛器リッケンバッカー325 をかき鳴らしながら熱唱するジョンの姿とまりや姐さんの素敵な歌声が絶妙に合っていて涙ちょちょぎれる。私は彼女のデビュー以来の大ファンだが、この曲を聴いた時は本当に嬉しかったし、ファンでよかったなぁと思ったものだ。
 凶弾はジョンの命を奪ったが、彼が生涯を通じて我々に与えてくれた夢や喜びの数々は決して色褪せることはない。今夜はジョンゆかりの曲を聴きながら彼の思い出に浸るとしよう。

竹内まりや マージービートで唄わせて

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