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東京五輪

2013年09月09日 | 日記・エッセイ・コラム

2020東京五輪が決まって、素朴に嬉しい。
隣国の、火の出るような妨害活動を見ているうちに、これは何であろうと勝たねばならない。そんな気持ちになってきた。
まるで、重慶やソウルの完全アウェーで、サッカーの決勝戦をして、優勝したような気分だ。

しかし、冷静になってみれば、歴史周期ウオッチャーとしては、極めて複雑で、不安な気持ちになってくる。

東京五輪は、これで3回目の決定だ。1940年の第1回は開かれなかった。
2020年は、その時から80年。84年周期の範疇となる。
と言っても、2020年大会が開かれないわけではない。
重要なことは、これに象徴される歴史の周期だ。

開催されなかった第1回大会は、当時のルールで5年前に決定だから、決定時期と今回のそれとは時間的ズレがあるが、開催時期に焦点を当て逆算すると、これから4、5年後の状況を暗示している。

>第一回東京オリンピックの経過
  昭和10年1935 に決まらず、
  昭和11年1936 に決定
  昭和12年1937 ★盧溝橋事件勃発 日中戦争
  昭和13年1938 返上

今は、昭和一桁から、10年代へ向かっていることが、漠然と見える。

周期律的に言えば、1940年、2020年は同じ周期であり、1964年の東京大会とは、別の周期で、意味や次元が違うことを表している。
奇しくも、1940年大会を競り合った都市は、ローマ・ヘルシンキであり、今回の2020大会も、マドリード、イスタンブールと、まったく合致する。

イタリアとスペインは、慶長の遣欧使節の訪ねた国であり、
ロシアに苦しめられていたフィンランドとトルコは、日本が日露戦争に勝ったことで、最大の親日国になった国だ。
決戦の構図はいずれも、親日国との争いとなった。

今回、2020年東京に決まったことは、アベノミクス景気の気分を盛り上げるが、そのことがむしろ、日本を、引き返せない道に引きずり込んでいく。そういう不安が始まった。

世界の一大興行ビジネス
かねがね言って来たように、現代オリンピックは産業革命パラダイムの、あだ花であり、もはや完全に腐敗ビジネスになっている。
もし、今回、東京が落選していれば、アベノミクスは腰折れし、否が応でも、本格的な産業転換に手を付けなければならなくなっていただろう。

しかし、東京に決まったことで、日本は既存方式の整備に向かい、苦痛を覚悟した、抜本的な大転換は試せなくなった。
また、既に誘致に莫大な費用を使っているが、今後ますます世界の興行師のいいカモだ。

これからも続く、隣人の様々な妨害対策や、興行師への上納金はまだ良いとしよう。最も恐れるべきは、新時代への出遅れだ。

東京五輪を安心して喜ぶためにも、これを契機に進化し、産革パラダイムを脱却した、本当の未来を、世界に示すことのできる日本に向かって欲しいものだ。


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