北朝鮮のノドンが日本のEEZ内に落下して、大騒ぎになっている。
中国も北朝鮮も、日本に再武装させたいのではないかと思えるほど、タイミング良く挑発してくる。日本は右傾化し、再武装は時間の問題になっている。
北朝鮮は、中ロの威を借りて生存活動をしているだけだろうが、ここまで日本を追い込んでくる中国は、よほどバカなのか、それとも、日本に武器を持たせて前世紀の仇を討ちたいと考えているのだろうか。
いずれにしても、賢明とは言い難い。
何が何でも戦争は避けなければならないと思っている人間でも、単純に、戦争反対とだけ言っていられない状況であることは明白だ。
また、仮に日本が再武装するようなことになれば、通常兵器をいくら持っても、狂人を相手にした場合は無意味だ。再武装するなら、核と抱き合わせでなければ意味が無い。
だから核が必要だと言いたいのではない。その逆だ。
核の威力は誰でも知っている。だからこそ、中ロはそれを打ち落とせる防衛システムのTHAADやPAC-3を配備されることを嫌がる。中国は対抗措置として、ミサイル誘導を可能にする衛星を破壊して見せた。
無論、どちらの見方をするわけではないが、発想は中国の方が上だ。机上の矛盾論議を机ごとひっくり返して見せたのだ。
アメリカ式の迎撃システムは、ゲームとしては面白いが、現実性に欠ける。数百発のミサイルを同時発射した場合、それを全て撃墜することはできない。アメリカの商売に付き合うことで、同盟関係が緊密になるぐらいの効果しかないだろう。
日本は、専守防衛を標榜している。その日本が武装するなら、まさにこの分野だ。
アメリカ式の一発必中の発想を捨てて、根本的にミサイルを無力化する兵器を研究すべきだろう。要するにSFにあるバリアのようなシステムだ。
アメリカは矛を矛で防御することばかり考えている。日本の特攻機に困ったアメリカは銃弾の幕を張ることで特攻機を防いだ。追い詰められれば現実的な案が出てくる例だが、そのアメリカが、旧日本軍のような一撃必殺の発想をしている。
矛は盾で防ぐものだが、イージス艦と言っても、結局は目標を叩くことを目的にしている。そうではなくて、不能にする発想から入るべきだ。
例えば電波妨害のように、能力を奪うことだが、もっと発展すれば、相手の制御システムを瞬時に読み取り、発射地点に反転させるようなシステムだ。これは電波だから、物理的経費はさほど掛からない。ひたすら知恵の問題だ。そのうえ、何千発飛んで来ようと、一瞬で対応できる。あるいは、日本の領空に何らかの電波を張り巡らし、許可を得たものしか侵入できないシステムも、民間機と共存できるかもしれない。
とにかく、専門家にかかればどうにかなりそうに思えるのだが、何より、重要なことは、発想の転換だ。
こうした兵器を開発すれば、日本は核大国に遠慮をしながら生きていく必要がなくなるし、再武装する必要もなくなる。しかも、防御システムをいくら開発しても、専守防衛の国なら、相手から核の脅威が高まると言われることもない。