魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

嵐の中で

2018年11月18日 | 日記・エッセイ・コラム

2017年の始め「2017年は2018年の原因になる年」 と書いたが、2018年も終わろうとしている。今年2018年に起こったこと、進行中のこと、どうもやっぱり、去年が原因だ。
2017年は、トランプ大統領、文在寅大統領の出現。米中首脳会談、難民の増大とテロ、北の制裁、南シナ海軍事拠点化・・・
色々あったが、特に大きな動きにはならなかった。

これに対し、2018年は目に見えて大きな動きが起こった。米中対立、中国の掌返し、欧州の混乱、米朝首脳会談、韓国の北走と日韓関係の破綻・・・これらは何れも今後のエポックになるようなことばかりであり、天王星・牡牛座時代の始まりを告げる事柄だ。
年末になって、日露交渉も動き出した。
世界劇場に、「風雲急を告げる」激動のドラマが幕を上げた。
80年前、日本はメインキャストだったが、今は演出家にならなければならない。

誰も譲れない世界の中で
中国の「やりたい放題」が無ければ、トランプの「America First」は、口に出せない言葉だった。ところが、理想主義者の批難を尻目に、世界中にミニトランプが次々と現れる。
トランプの逆手をとろうと、張本人の中国が「反保護主義」を叫べば叫ぶほど、その白々しさで、協調主義がさらに無意味なものに見えてくる。
中国のかき乱した世界の秩序は、もう収拾がつかなくなって、舞台は主役も脇役も声を上げる大合唱になってきた。外交も経済も、「自分だけは生き残ろう」と激しい動きが始まった。同盟も協定も生き残りのためであり、信頼や共感とは無縁の、その場しのぎだ。状況次第で1945年のソ連のように平気で裏切る。

もう、誰も他人のためには動けない。こんな時こそ、仲介役が必要になる。ただの平和ボランティアではない。仲介役こそが、主役になれるのだ。
日本は大国でもなく、発展途上の小国でもない。恐れられることもなければ、馬鹿にされることもない。最も話しやすい立場にいる。
仲介は縁談仲人のように双方に都合の良いことを吹き込むのでもなければ、問屋のように、一方に圧力をかけ他方をごまかすのでもない。双方の最も望むものを探り出し、双方が妥協できる交換条件を発案して説得する。
両者の妥協が生まれれば、仲介者も、その利得に預かることができる。結局、両者が削り合った損失は仲介者の利得になる。物理的利益もあれば、信頼という無形の利益もある。

日本が心がけることは、腕力を高めて誰かの加勢をすることよりも、交渉力を高める人材を育成し発掘し、世界の仲介者や仲裁役になることだ。国連に期待するより、自らその役目を果たす存在になる。
中国は自国の生産力を高めるために、海外に留学生を送り込んだが、日本は、官民一体になって、使命として半強制的に学生や新入社員を海外に送り出さなければ、間に合わない。海外で学び、人脈をつくることは、必ず国にも企業にも還元される。海外人材採用も良いが、日本の若者を国際人材に育てることこそ重要なことではないか。


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