魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

外交の具

2024年08月20日 | 日記・エッセイ・コラム

卓球の早田ひなのことはよく知らないが、特攻資料館に行きたいと言ったら、それまで親しくしていた中国の選手陣から、フォロワーを外すなど、一斉に拒否された。早田のみならず、日本の卓球選手が「中国共産党が戦犯指定している」神社に参ったことなどを理由に、やはり拒否された。
特攻資料館や神社の些細や卓球選手の思想信条がどうであれ、
「中国共産党指定」に反するとして中国人選手が一斉に拒否し、中国国内から非難されるという状況は、今に始まったことではないが、スポーツ選手、あるいは国民が、共産党の下に完全管理、あるいは洗脳されていることを、改めて確認させるできごとだ。

中国人の価値観では、国民が国を愛するのは当たり前だから、中国人が中国を愛するように、日本人が日本国を愛することは当然で、それ自体を否定するのではなく、共産党が定義した「軍国日本」を愛する日本人は、仲間ではないと言う論理なのだろう。
この論理で、終戦時、売国中国人と思われていた李香蘭は、日本人と判明して命拾いをした。

中国共産党が、日本の国会議員の靖国参拝に抗議することは、政治家だから容認できる。しかし、言論が自由な国の「民間」のスポーツ選手の思想信条に関わる問題にまで、専制国家の中国基準に正そうとする中国の圧力は断じて受け入れるべきではない。
選手が可哀そうとか、どちらが正しいとかではない。国家があるかぎり主権の問題だ。

中国はピンポン外交やパンダ外交で世界に接近した。つまりは、卓球選手もパンダも中国共産党の「道具」であることを、この際、世界の人々は再確認し、重く受け止めるべきで、彼らが昨日まで親しげにしていた日本選手を、本人から何の説明も聞かずバッサリと拒絶したように、明確な政治の具であるパンダは、熨斗を付けて早々に送り返すべきだろう。ハニートラップは人間だけではない。