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ヨドコウ迎賓館

2021-01-18 | 建築巡り・街歩き【兵庫】

関西文化の日、滴水美術館へ訪れた後、近くのヨドコウ迎賓館へも久々に訪れた。以前来た時には室内は撮影禁止だったが、今回は撮影可になっていて、念入りに写真が撮れたのでまとめておこう。


ヨドコウ迎賓館は大正末期に山邑家の別邸として、フランク・ロイド・ライトにより設計された。(F.L.ライトが帰国後は弟子の遠藤新、南信らにより建設)


大谷石が装飾的にあしらわれた車寄せ。


玄関ポーチには大谷石の水盤が左右対称のデザインで設置されてる。


独特の質感がある大谷石の柱につく玄関ポーチの照明。


2階の応接間。
大谷石の暖炉を中心に、やはり左右対称にまとめられている。
六角形のテーブルと椅子のセットは部屋にもぴったりマッチしてオリジナルのようだけど、ライトのデザインを模して後ほど作られたもののよう。


応接間の入口扉は少し窮屈なくらいに幅が狭い。
これは入った時に、空間の広がりをより感じられるようにとの工夫だそう。
扉には植物をモチーフとした銅板の飾りがついている。


大谷石の暖炉。デザインはシンプル。


両サイドの窓際には造り付けの長椅子が置かれ、背後にははめ殺しの窓が広く取られ、天井近くには湿気の多い日本の風土を考慮してつけられたという換気口が並ぶ。


換気口には一つ一つ小さな扉がついていて装飾的な役割も。
現在は雨水の侵入により建物が傷む為、ガラスが入れられ使えないようになっているのだそう。


造り付けの棚や物入も部屋に合わせて細かく設計されている。


大きな窓が並び、とても明るい3階の廊下。


窓には銅板飾りがそれぞれ付く。
植物をモチーフとした飾りは自然のグリーンに近づけるために、
わざと緑青を発生させ、緑色にしたものだという。


3階には三室続きの畳敷きの和室が並ぶ。
当初の設計にはなかったが、施主の希望により実現されたのだとか。


和室の欄間もこの飾り銅板が使われている。


床の間も設けられていて、和と洋の融合が見られる。


地袋の引手は色紙を重ねたようなデザイン。


銅板の飾りを組み込んだ飾り窓も。




3階の元家族の寝室には、竣工当時の机と椅子を復元したものが展示されていた。


廊下や階段には造り付けの収納家具なども充実。





廊下の天井の形状もおもしろいなあ。


洗面所はガラス棒が敷かれたシンク、すりガラスの窓には縦長の鏡が左右対称に入れられ、中央には銅板飾りが付けられていた。



廊下や洗面所に使われてた電球むき出しの照明。


御手洗いの個室にも。


こちらはお風呂


浴槽や壁面全体がモザイクタイル貼りになっていた。


4階の食堂。
応接間と同じく大谷石の暖炉がある。
壁や天井には木製の装飾が施され、天井には三角形の小窓がいくつか取り付けられている。







暖炉上の独特な木製の装飾。






食堂に隣接して厨房が設けられている。
当時は欧米製の電気製品が並んでいたという。


食堂からはバルコニーへ出られ、見晴らしがすばらしい。


広々としたバルコニーから食堂側を望む。


コメント
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