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タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

橋本・旧第二友栄楼見学

2020-12-04 | 建築巡り・街歩き【京都】

橋本の元遊郭跡漢方エステ&宿泊施設、「橋本の香」を経営されてるオーナーさんが二軒隣の旧第二友栄楼の建物を買い取り、今後修復&活用に向けて準備中とのこと。今回、改装前の状態を見学できるという機会を設けられたので、
こだんさん、こけし山田さんたちとご一緒し、見学をしてきた。


一階や二階に入る欄間には松林や山並み、波の様子が細かく彫り込まれていて、この界隈でもひときわ目を惹く外観。



玄関周りのこのミントグリーンのモザイクタイルが印象的で、
前を通る度にいいなあと思っていた。



玄関を入るとベンガラ色の壁がまず目に飛び込んできた。
タイルも各所に使われている。
はやる心を抑えつつ、まずひとつひとつ見せて頂いた。


たたきに貼られたモザイクタイルは赤と白の組み合わせの華やかなもの。


左手に腰壁には白いタイルが貼り巡らされ、上部には一列、松葉をデザインしたマジョリカタイルが入れられている。


振り返ると入口両脇には、赤ともオレンジともいえる発色のきれいなタイルが
ベージュのタイルと一列おきに貼られてた。


そして2段になった上がり框にはまた魅力的なタイルが貼られてる。


濃いいえんじ色に水色や黄土色が取り混ぜられた色合いが美しいタイルが
二列に、その上には布目地のベージュの役物タイルがカーブに沿って貼られてる。


その上には、玄関周りに貼られてたものと同じらしきミントグリーンのタイル。


更に玄関ホールのべんがら色の赤い壁の下部にもタイルが。


こちらも上がり框に貼られていたものと色味は同じだけど、
赤い壁に合わせてか、水色の分量多めで貼られてた。



玄関周りのタイルを一通りチェックしてやっとほっと一息つけた。


あらためてこの玄関の床の間。
節のある奇木や竹があしらわれ、


松や鶴が彫り込まれた欄間に、繊細な組子細工


地袋の扉はかなり傷みが激しかったが、よく見ると
童子が鯉の形をした車を引いているという愛らしい絵が描かれていた。


玄関入って右手には遊郭時代には陰見世の間として使われていたという立派な庇のついた欄間の向こうに、後付けでサッシの入った部屋が作られていたが、改装する際には元の通りに戻したいとのオーナーさんのお話だった。





その向かいのガラス戸の戸棚は靴箱のよう。


玄関には神棚も設けられていて、


神棚の下の物入れの中にはこんな年季の入ったスィッチプレートが並んでた。
玄関だけでも見どころいっぱいだった。


引き続き、一階部分を見学させて頂いた。


松竹梅の透かし彫りが市松状に入った欄間。


衣装箪笥がぴたりと収まる。


中庭があり、更に部屋は奥へ続く。


間口はそれほど広くないが、思ったよりも奥深い部屋の間取り


中庭に沿ってお手洗いが並ぶ。



御手洗い中の床のタイル。


一番奥の部屋。
元の持ち主の方の調度品などがそのまま残されている。





この時計、可愛かった。


こちらは上部が開いていて、松竹梅の透かしが入った欄間。


ガラス戸の向こうは川。



霜が降りたようなガラス。結霜ガラスというそう。


そして二階へ。


階段はYの字になっていて、途中で左右に分かれている。


表に面している部屋。


どの部屋にもこんな簡易な床の間がついている。


こんな飾り窓も部屋毎に。


廊下に沿っていくつか部屋が並ぶ。


裏にもある階段。






一番奥の川に面した部屋。
勉強机や本棚が残されていた。
日当たりもよく、子供部屋として使われてたんだろうか。





この部屋に入れられていた欄間は波に千鳥があしらわれていた。


同じような形式の部屋がいくつか。


床の間の上の垂れ壁?の切込みが各部屋違ったデザイン。


オーナーさんは古い建物にご理解のある方で、今後こちらの建物も修復し、宿やカフェとして活用を考えておられ、そのためには資金集めも課題だそう。
先ほどオープンされた宿や漢方エステなどで少しでも多くのお客さんに利用してもらって、改装資金にしたいと言われていた。
こちらの建物もしばらくは見学できるようにされてるそうなので、ご興味を持たれた方はぜひ漢方エステや宿泊を兼ねて訪れてみてはいかがでしょうか?
要予約で、見学料は500円(漢方エステか宿泊施設利用時は無料)

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