転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



COVID-19の感染者数は、世界的にも国内的にも顕著に増大中で、
日本の第三波も連日、なかなかシビアな兆候を見せているのだが、
その反面、最近は社会・医療の面で、対処の在り方が改善された面も多々ある。
過去10か月ほど取り組んできた経験は無駄ではなかったことが、わかる。

コロナ?スムーズに検査へ 広島県、かかりつけ医か専用窓口に電話(中国新聞)
『広島県は11日、インフルエンザとの同時流行に備えて、新型コロナウイルスの新たな相談、受診の仕組みの運用を始めた。発熱など風邪の症状がある県民は、かかりつけ医か専用窓口に電話で相談し、診療や検査を受ける流れ。診療費用は必要だが、新型コロナの検査費用は無料となる。』『患者はまず、医院やクリニックなどのかかりつけ医に電話で相談する。新型コロナの診療や検査をしている場合は受診し、唾液で検体を採る。10日時点で978の医療機関が該当し、県内の内科や小児科の半数以上が含まれているという。』『かかりつけ医が対応していない場合、最寄りの医療機関を紹介してもらう。紹介先として136施設が同意済み。』

今年の4月頃、最初の感染拡大が観察されたときには非常に不便だった。
一般的な医院やクリニックは、事実上、発熱患者お断りに近い状態で、
微熱程度なら、まずは数日間、外に出ずに様子を見るように、
というのが厚労省の方針として言われていたことだった。
コロナもそうでない人も、待合室で押し合いへし合いしたら、
瞬く間に感染爆発を起こすから、それは極めて合理的な判断ではあったのだが、
新型コロナなのか、そうでないのか、という不安の中での経過観察は
肉体的にも精神的にも、当時とてもつらいものがあった筈だ。

呼吸困難などいきなりの重症化で救急車を要請するケースはあったが、
それ以外の、「どうも熱がある」「だるい」「咳が出る」人は、
そのままなおるかどうか、とりあえず家で待ってみる以外になかった。
待っても改善がなかったり、そもそも最初から高熱だったりする人たちが
PCR検査の対象とされていたが、検査を受けるにも保健所の指示を待たねばならず、
Twitter等に見る経験者の話では、電話が繋がらずかけてもかけても話し中で、
やっと検査に行くことが決まってからも、安易にタクシー利用ができないから、
自家用車のない人は徒歩(!)で検査機関に出向いたり、と酷い話が多かった。
一旦PCR陽性とわかれば、入院には迎えの車が来るなどの対応があったが、
診断がつくまでは近医も公共交通機関も利用できず、
家族の車で送って貰うことができない場合、独力でなんとかするしかなかった。

それが今は、簡易検査も普及してきて、かかりつけ医での検査も可能になり、
その他多数の検査機関の紹介を受けるシステムも出来上がったという。
季節性インフルエンザへの対処に、徐々に近づいて来たことが感じられる。
有り難いことだ。やはり態勢が整うまでには、時間が要るのだ。
だから罹っても安心という話ではないが、同じ罹るのなら、
様々な対処方法が用意された段階で罹るほうが、まだしも良いだろう。
言って行く先ができた、というだけでも、
私のように自家用車を持たない市民には心強いことだ。

各自が手を洗い、皆でマスク着用し、3密を避ける、
という基本原則も、春に流行が始まって以降の経験から定められたもので、
私は引き続きこれらを遵守して、罹らない努力を継続したいと思っている。
何事も100パーセントは無いし、仕事上、リスクを完全に回避することも難しいが、
私的な面で可能なことは出来る限り実行したいと思う。
コロナ禍のさなか、一市民に可能な貢献は、「罹らないように頑張る」以外に無い。

ちなみに「宴会した」「マウスシールドしか使ってなかった」等が理由の感染については、
もうちょっと注意深く行動できなかったのかね、と私は正直、不快に思うが、
昨今多い「家庭内感染」については、事実上、仕方ないのではないかと思っている。
死亡率50パーセントのエボラ出血熱レベルならともかくも、
今回の新型コロナの状況で、家に帰ってまで、なんの症状もない家族同士で、
マスクを着用したり2メートル離れて暮らしたりするのは、現実的ではないだろう。
しかしそれでも、9月下旬の沖縄の調査で、
「初発例の発症日から入院隔離までの期間が3日以内の場合は家庭内接触者の二次発症率が低い」
ということがわかっている。
ならば、家族の誰かに風邪気味な症状が出始めてからでも、家庭内隔離をすれば、
仮にコロナでも、家庭内感染が何割かは減らせることが期待できるだろう。
症状が出てからでも、感染防止としてやれることがまだある、という指摘は有意義だ。
これは覚えておきたいと思っている。

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