転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



来年の今頃は、娘の大学が決まっていると有り難いのだが、
と3月も半分終わったカレンダーを見ながらつくづく思った。
娘は私大文系を第一志望にする予定なので、後期試験はないから、
この時期には、浪人でなければどこかに決まっている筈だ(汗)。
……いや、もしかしてどっかでホケツになって、祈りながら待っている、
という展開も、3月にはまだアリなのか。ああ。

主人も私も学生時代から一人暮らしを始めたので、
娘も家を出て行くのは一向に構わないのだが、
当初は、漠然と学校の数が多いというイメージだけで、
首都圏か関西どちらでも、という大まかなくくりで私は考えていた。
しかし娘は、もう東京を第一に考えたいと言う。
わかっとるわ(--#)。そのほうが西川貴教のライブに行きやすいし、
コミケもあるし、付加価値が多大であるから、というのだろう。
私も同じような理由で東京に出たので、気持ちは理解できる。
母としての私も、いっそそのほうが、道楽とか道楽とか道楽の都合上、
東京に足がかりが出来て良いかもしれない(殴)。

私が東京に進学先を決めようとしていた頃、
我が両親は、「東京だけは大地震が来るから駄目だ」と言った。
なんと主人も同じようなことを母親から言われたそうなので、
どこの親も、子供を手放すにあたって、
一番心配なのは災害のたぐいだったようだ。
結局、主人も私も、親の言うことに耳を貸さずに家を出て、
東京での一人暮らしの間、大地震その他災害には見舞われなかったが、
勿論それは完全に単なる偶然だった。

あれから30年経った今も、まだ同じようなことが問題になっている、
と思うと、地質年代のスパンの長さにため息が出るが(^_^;、
人生、ゼロリスクで生きていくことは出来ないのだから、
何かを選べば何かを諦めるしかないだろう。
活断層も火山も全国にあるから、ここなら安全などというのは幻想だし、
どのみち、親は子より先に寿命が尽きる(のでなければ不幸だ)から
大切に抱え込んで守り育てようとしたって、自ずと限界がある。
本人が出て行く気になったのなら、どこへなりと、
もう、送り出してやるべきだと私は思っている。

それはともかくとして、先日、友人と話していて思ったのだが、
首都圏から距離のある地方の街は、その性格によって、
子供を中央に出すことそのものを、ある種の誇りだととらえる土地柄と、
故郷を捨てて都会に行くのは裏切り者、と考える土地柄があるように思う。
この判断には、進学先の偏差値的なランクはほとんど関係がない。
私の観察では、広島は後者の雰囲気があるように思うのだが、どうだろうか。
決して、県外に出ることをあからさまに嫌うわけではないにしても、
地元にいくつもの大学があるのに、わざわざヨソへ行こうとする者を、
土地の大人たちは必ずしも、心からは祝福しない。
県外の大学を卒業した後に戻ってきても、故郷に錦を飾ったことにはならず、
広島で育ち広島で学業を終えた者ほどには、地元では愛されない。
……と言ったら言い過ぎですか(汗)。

肯定的にとらえるなら、そういう土地柄の場合は、
つまりそれだけ郷土愛が強いということだと思う。
まずは、地元が自ら育てた若者のほうを重く用いる気分があるのだ
(注:広島カープの方針は全然違う。地元球団だけどあそこだけは例外)。
身内が大事なのは、個人レベルでも当然のことなので、
私はそういう郷土愛が全面的に間違っているとは思わない。
ただ、娘は県外に出たいと考えている以上、本当にそれが叶ったなら、
就職のときには、広島に帰ることをあまり望まない方が良いかもしれない。
やはり、広島に関しては、地元大学の同窓会との交流を持っているほうが、
幸せな思いをする機会が多いように私は思うからだ。
まあ、そんなことより、今の娘にとっては、
まずは希望の大学に合格できるかどうかが先決なのだけど(^_^;。

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