転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



「習ってない漢字使うな」指導で自分の名前を書けない子供も(NEWSポストセブン)

学校や先生にもよるらしいのだが、少なくとも一部の教育現場では、
『学校で習ってない漢字を使ってはならない』と徹底されており、
自分の名前の表記さえもそれに従わなくてはならないらしい。
『例えば「陰山英男」さんが新入生として小学校に入学したとしよう。最初は漢字を習っていないので、すべて平仮名で「かげやまひでお」。1年生のうちに「山」と「男」を習うので「かげ山ひで男」と書くよう指導される。4年生になると「英」の字を習い「かげ山英男」と書くが、「陰」の字は小学校卒業まで書かないことになる。』

これを厳格に守るとすれば、私も卒業まで「よし子」のままだ。
娘は幸いひらがな名前なので、その点は悩まなくてよかったのか。
しかし我が家は名字が珍名さんなので、記名するときには姓のほうは、
珍妙なる虫食いのような状態のまま、小学校を終えることになるのだろう。
「し水」「中の」「わた辺」の例が別の記事にも出ていたが、
子供たち本人に違和感や抵抗感は全くないものだろうか。

果たして、うちの娘は小学校でどのように指導されていたのだろう。
私は娘が学校で使う袋ものや算数セットなどに記名するとき、
入学してすぐは勿論ひらがなだけで書いたが、
後に小学校3年生くらいからは、親が書いてやる必要のあるものはどれも、
漢字で書いて読み仮名を振るようにしていた記憶があるのだけれど、
はてさて、娘本人は、どんな書き方をしていたのだろう。全く記憶がない。
記憶がないということは、多分、揉めなかったということだろうから、
娘は、自分の名前の書き方について、制限などはされなかったのだろう、
と思うのだが。

確かに、小学校では学年によって、読める漢字にかなり差があるので、
様々な表記の際に、先生方がご苦労なさっていることは私も感じていた。
娘が小学校6年生のとき、運動会に行ったら、垂れ幕に
『カつく しぜんカて』
と児童のものらしき字で書いてあり、私はそれを解読するのに何秒かかかった。
カツクシゼンカテかと思ったそれは、本当は、
『力尽くし 全力で』
だったのだが、『尽』は小学校で習う字ではないし、
『全』も3年生になって初めて出てくる漢字なので、
1年生も含めた全員にわかる字でとなると、こういう書き方になったのだ
(最後の『で』を読み誤ったのは、濁点が見えにくかっただけだが)。

しかしこの次元のことが、個人の名前にまで強要されることがあるとは
私は考えてみたこともなかった。
漢字を当てるか当てないかも含めて固有名詞なのだから、
低学年だろうと何だろうと、児童本人が漢字で正しく書けているのであれば、
やめさせる必要まではないのではないか、と私は思うのだが、
過去に何か実害があった反省から、このようなことになったのだろうか。
私は小学校の頃、学校でまだ習っていないような漢字でも、
読めたり書けたりするのは、なんだか格好イイことだという感覚があって、
読み仮名さえついていれば、漢字の多い本など眺めるだけで嬉しかったが、
そういうのも、悪いことだったのかなあ(^_^;。

そういえば、以前、高校教諭になった人の話で、学校によっては、
生徒の中に自分の名前を全部漢字では書けない子がいる、
というのを聞いたことがあり、そのときは「まさか」と思ったのだが、
小学校でこういう指導を受けていた時期があったのであれば、
事情によってはその段階のまま、止まってしまった生徒もいるのかもしれない、
と、今回の記事を読んで思った。
交ぜ書きにしなさいと指導された小学校生活があったのちに、
学習習慣を身につけるきっかけを失ったりした場合には、
そのときのまま、自分の名前の漢字があやふや、ということも起こりそうだ。

それにしても、これで行くと、私がいつぞや笑ったDQNネーム、
……じゃない、キラキラネームの「輝宙(ぴかちゅう)」
さんなんてのは、
「宙」の字を6年生で習ったら、記名は「ぴか宙」さんになるワケですな。
「希星(きらら)」「皇帝(しぃざあ)」あたりになると、
どこで切ればいいのか、こりゃもう一体どうすれば……。

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