転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



中学校教諭をしている、年下の友人から先日、聞いた話。

受験を控えた三年生に、二学期、保護者面談を行ったのだそうだが、
ある生徒の言う志望校の資料に、本人の成績データを照らして見ると、
合格可能性は大変低いだろう、という状況だったので、
そのことを担任から生徒と保護者に、数字的な根拠を交えて話したところ、
「先生が、私の邪魔をしようとしている」
と、生徒本人が怒り出したのだそうだ。

その生徒さん曰く、
「せっかく私は、受かるような気がしているのに。
この学校の制服を着た自分の姿が、自分には見える」。

カーネギーホールでイーヴォ・ポゴレリチを聴いている私とか、
アラスカツアーに参加してオーロラ見ている私とか、
グリシコのピンクのポワントを履いてトゥールピケでくるくるまわる私とか、
マサチューセッツ工科大学で言語学の博士号を取得する私とか、
いっくらでも見えるけど、どれひとつとして実現したことがないのは、
誰が私の邪魔をしているせいなのでしょうね!?

私「エスパー嬢の気の済むように受けさせればいいじゃないか。
 万が一にも受かるかもしれないんだし」
友人「いえ、そういうことが起こらないのは、明らかなのです」
私「高校入試って、そういうもの?」
友人「ランクも定員もハッキリしているし、本人の内申点ももう出てますので」
私「だけど、受けないと本人の思いが残るんでしょ」
友人「でも、落ちたら進路指導が悪かったと親から責められます。
 実際問題として、行く高校が無いというのは今時、許されませんし」
私「一校しか受けないの?」
友人「公立は一校しか受けられませんし、
 田舎なので、落ちたときかわりに通える私立もあまり近くにありません。
 いちばん手堅い公立を受けるのが、普通です」

だったら、もう保護者を指導するしか無いのだろうな。
未成年のその子に対して、最も責任があるのは学校でなくて親なのだし、
言い方は悪いがスポンサーも親なのだから。
万に一つ(も無いと友人は言うが(^_^;))に賭けるか、
「どれほど不本意な入学先でも、15歳で浪人するよりマシ」と思うか、
本人より先に、親に決めて貰えば。

実は明日、我が娘を入塾させる予定(=希望)の、中学受験塾説明会がある。
わざわざ入塾を検討している以上、私にだってささやかな夢も希望もあるが、
しかしこの際、なるべく途方もない幻覚などは見ないように気をつけ、
先生方を驚かせない親として、粛々と参加せねば(^_^;)。

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