転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



そろそろ確定申告の時期だ。
私は去年の3月まで、某零細学習塾の経営をしていたので
これでも一応、所得があったことになる。
「でも儲かってません。廃業届も出したし、勘弁して貰えませんか」
と税務署に電話でぬけぬけと言ってみたが、
「どなた様も、確定申告には来て頂くことになってますので(^_^;)」
と相手にされなかった。だよな。

そんな私に舅は、
「そげな書類、書かんでええ。めんどくせえ。去年の申告書類が残っとるじゃろ。
それ持って行って、『じぃさん・ばぁさんが寝たきりで、書く暇ありません』
って窓口で言え。むこうが適当に計算して、教えてくれる」
と、極めて明快に言った。この人の話はいつもこうだ。
去年だって、帳簿の帳尻が合わないと言って私が唸っていたら、
「ケツから合わして行くもんじゃ!」と舅は一刀両断にしたものだ。

「行ける日を言え。ワシが車で一緒に行っちゃる。
よしこさんは今年が初めてで、広島の会場を知らんじゃろ。
なんなら、ワシが係員に話をつけてやる」
ありがとうございます。お舅さんが一緒なら何かと心強いです。
でもそれじゃ、「寝たきり」の「じぃさん」って誰。

私の(低)所得とは裏腹に、我が家は医療費がただごとではない。
とくに舅が年末に一ヶ月以上、放射線科に入院した費用は結構な額で、
舅がひとりで退院手続きをして帰ってきた日、
私は領収書を見て正直、びっくりしたものだった。
この額だと「高額療養費の支給」の扱いになるのか、
それとも「医療費控除」で行くのがいいのだろうか。

私のそんなケチな算段を尻目に、
お気楽な舅は、朝食後、やれやれとのびをして、
「ほいじゃ、わしゃ、パチンコでも行って来るか」と言った。
「おい。最近どうなんや。儲かっとるんか」と主人が訊くと、
舅は振り返りざま、ニヤリと笑った。
「言わんかったかいの。わしの入院費、パチンコで払うたんやぞ」

Trackback ( 0 )