お盆前、高山植物の見頃ももうすでに過ぎているこの時期ですが、花の名山早池峰山はまだまだ花盛りでした。
河原の坊から歩き始めてすぐ、樹林帯の中を彩るのはソバナ。そしてこの時期、タマガワホトトギスやセンジュガンピは早池峰山の代表選手。
ワレモコウの仲間はシロバナトウウチソウとナンブトウウチソウ。ナンブトウウチソウは固有種。タカネヤハズハハコは東北ではここだけ。
頭垢離を過ぎると、ハクサンシャジンが増えてきます。紫色の花が多くなると、秋近しといった風情。
6月に来た時にはまったく目立たなかったイブキジャコウソウも真っ盛りでした。ほのかに香る良い薫り。
まだまだ花盛りの早池峰山とは言え、山頂から剣ヶ峰に伸びる尾根には、秋の気配が漂い始めました。
やっぱり忘れてはいけないハヤチネウスユキソウ。日本で見られるウスユキソウの中で、もっとも大柄で見応えのあるウスユキソウです。
見逃しがちなミヤマアケボノソウもひっそり咲いてました。ホソバイワベンケイは実を付けて、トロピカルな雰囲気です。ちなみに中国では、イワベンケイの根を「紅景天」と言って、高山病に効く漢方薬として売られています。
山頂から小田越に向け下りて行くとタカネナデシコの群落が見事でした。時節柄、ナデシコです。ナデシコジャパンも頑張りました。
珍しいところでチシマフウロやキンロバイ。この辺では、早池峰山だけで見られる花じゃないかと思いますけど?
サマニヨモギ、ミヤマヤマブキショウマも固有種です。地味ですが。
やっぱり花の名山・早池峰山。固有種や希少種が豊富です。