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元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

ル・ボナー製ダイアリーカバー入荷

2011-11-07 | 仕事について

ル・ボナー松本さん制作(!)のオリジナルダイアリー革カバーが、昨日お客様Fさんのランエボ便で一部入荷しました。

今回の入荷は全てシングルタイプで、シュランケンカーフのアイリス(パープル)、ゴールド(茶)、ライトレッド、パールグレイの4色とクリスペルカーフブラックのレッドステッチとブルーステッチの2色 計6色です。

今後(11月中旬以降)、シングルのシュランケンカーフブラック、シュランケンカーフライムグリーン。
ダブルのクリスペルカーフブラックレッドステッチ、ブルーステッチが入荷する予定になっています。

シュランケンカーフもクリスペルカーフともに上質な手触りの革で、オリジナルダイアリーをより格調高く引き立ててくれるものになっています。

私は勝手に、スーツなどと合う緊張感のあるクリスペルカーフ、カジュアルな服装に合うシュランケンカーフと位置付けていますが、このカバーを使う服装に合わせて選んでいただくようなかんじでしょうか。

今回もとてもきれいな色目、内側のブッテーロとの色合わせも見所です。

シュランケンカーフシングルが12,600円、クリスペルカーフシングルが14,700円です。

 


冬のアクセサリー

2011-11-06 | 仕事について

銀作家きりさんから、かわいい冬物アクセサリーが届きました。

きりさんの作品は細工の細かさと日本らしいモチーフが特長です。

女性の方に小さなかわいらしいシルバーのアクセサリーもおすすめします。

(掲載のアクセサリーは店頭には陳列していますがWEBショップでは扱っていません。通販ご希望のお客様メールにお問い合わせください。)


デュポンのライター

2011-11-05 | 仕事について

父がタバコを吸わなくなったからと言ってくれたデュポンのライターは箱に入れたまま、長い間引き出しにしまったままになっていました。

中は煤みたいなものがたくさんついていて、外側もあまりきれいと言える状態ではありませんでした。

ガスがないのか、火が点きませんでした。

火は100円ライターでも点いて、タバコでも葉巻でもそれで充分味わうことができる。

味も変わるはずがない。

でも、ライターにこだわる心は万年筆を使って文字を書く心と同じではないか。

100円ライターも100円ボールペンもインクやガスの補充をせずに簡単に使えるけれど、使うときに何となく寂しくて、味気ない。

文字を書くのも、火を点ける(タバコに)のも好きでしている行為。

用だけに捉われずに、味とか楽しむ心を大切にしたい。

ひとつひとつのことは些細なことなのかもしれないけれど、こういうことが集合すると人生の潤いのようなものが違ってくるような気がします。

今年になって、特にそう思うことが多くなって、デュポンのライターを修理に出して使えるようにしたいと思いました。

なかなかライターの修理をしてくれるところは少ないけれど、元町には「Zippoランド」というライター専門店なるものが存在していて、そこに持ち込みました。

考えてみれば、元町は当店のような万年筆専門店も存在する土地。

ライター専門店があっても不思議ではないのかもしれません。

昨日レッドウイングの底の張り替えをお願いしたのも「くつラボ」という近くのすごく小さな靴修理専門店だった。

チェーン店ではない、独立系のこういった専門店がたくさん存在するところが神戸の街の面白さや良さになっていると思います。

モノにこだわって、ひとつずつのモノ、コトを面白がる人が神戸で買い物をする人で、自分もそんな人でいたいと思います。

 


京都伝統工芸展

2011-11-04 | 仕事について

日本の伝統工芸には、以前より興味がありました。

それらには職人魂が最も昇華したものがあり、守るべき日本の最も大切なもののひとつだと思います。

何代にわたって確実に伝えられ、守られてきた伝統の技術は、時を得るごとに洗練されていったのだと思うと、そこに茶道のお点前との共通点を見ます。

私が茶道を始めたのは伝統工芸品に触れる機会が得られるということも理由のひとつでした。

実際茶道は伝統工芸によって成り立っていて、京都が近いこともあり、先生は十職さんに限らず、京都のものを好んで使われています。

やはり歴史がある古くからの都、伝統工芸の職人さんも非常にたくさんおられるようです。

そんな京都の伝統工芸に携わる職人さんの作品を11月いっぱいにかけて、入れ替えながらご紹介していきます。

今展示しているものの目玉は、当店に鎮座している桜のクローズドエンド万年筆に桜蒔絵を施してくれた岡田雄志さんの蒔絵香合ではないでしょうか。

沈香を削り出してそのまま香合にしたもの、リスの豪華な高蒔絵がほどこされたもの、万年筆と揃いの桜が描かれたものなどがあります。

高い技術で時間をかけて作られた伝統工芸品、目を奪われる入魂の作品たちだと思います。