元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

万年筆に冷めないように

2012-04-09 | 仕事について

万年筆を使い出して10年も20年も経つと万年筆に対する興味とか喜びがなくなり、冷めていくかもしれません。

でも万年筆を初めて手に取るような人の反応を見ていると、何か万年筆に対する気持ちが若返るような気がします。

例えば私がコンプロット10に入れている万年筆を初めて万年筆を使うという人に書いてもらってみると、書きにくいという人はほとんどいません。

万年筆が書き味が良くて、書くことが楽しくなることは誰もが分かることです。

私はその誰もに良さを分かってもらえるところが、万年筆の最も優れているところだと思っています。

万年筆というのは、こんなにも書きやすいものなのですね、と言われると誇らしい気持ちになります。

非常にたくさん色数があるインクも、驚いてもらえるに足るもので、黒だけでもメーカーによってこれだけの種類があって、どれも微妙に違うのです、と言うのが色見本を初めて見る人に対する常套句となっています。

当店は初めて万年筆を使うという人がよく訪れます。

その人たちの万年筆への反応とか、喜びを見ているから、私の万年筆への情熱も冷めないような気がします。

 


3 コメント

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万年筆との付き合い (penandmessage.)
2012-04-15 20:13:58
名部様
ありがとうございました。いろいろお話できて私も楽しい時間を過ごせました。ぜひまたご来店ください。

テンマ様
私も万年筆との付き合いはそんな感じで、だからこそ長く味わいながら付き合い続けられるのだと思います。良いお客様だと思います。
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Unknown (テンマ)
2012-04-12 00:54:10
昨年セーラー島桑を購入しました。
高価なので悩みましたが実物の美しさに惚れてリボ払いで購入しました。
キャップがポスト出来なかったり吸入式でなかったりする面が不便と感じますが、国産品ならではの鋭い砥ぎや柔らかさ、日々深まる漆の透明感や木軸の深みの変化にふと気付く時、あまたの不便さも製品の個性と理解しながら付き合おうと思います。
万年筆には必ず善し悪しの個性があり、終着点が存在しないから趣向家の旅が続くのですが、私にはこの島桑の良い面悪い面がいとおしくなって、使い続けています。
あまり良い客ではないですね…
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Unknown (名部)
2012-04-09 20:48:10
先日パイロット823を購入した者です!
吉宗さんと話をしていると時間が経つのを忘れて、とても楽しい万年筆タイムを過ごすことができました。
購入したパイロット823、調整して頂いたペリカンM400共に大事に使わせてもらいます!
またお店にも行かせてもらいますね♪その時はよろしくお願いします!
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