
2000年に発売された時から気になっていて、ずっと欲しいと思っていた万年筆がペリカン1931ホワイトゴールドでした。
手に入れるまでに7年ほどの月日が流れていて、1931本の限定本数とわりと人気のある万年筆だということを考えると、よく手に入ったと思いますが、縁があったということでしょうか。
開店して2年目くらいの時だったと思いますが、問屋さんの変更が大阪のある百貨店の万年筆売場であって、売場の商品を全て入れ替えるということがありました。
引き上げられた膨大な金額の在庫リストが回ってきて、その中に1931ホワイトゴールドがありました。
もちろん店で販売するために納品してもらいました。
しばらく店に並べて、もし買い手がつかなかったら仕方ないから時分で買おうと思いました。
仕入れた1931ホワイトゴールドは店に一番目立つ場所、私がいるテーブルの上に飾って、来られたお客様一人一人にお勧めしていました。
一通り話した後で、もし売れなかったら私が買おうと思っているという一言を付け加えていましたので、思慮深い当店のお客様は私に譲るに決まっていました。
私の目論見(?)通りホワイトゴールドの買い手はつかず、自腹を切って引き取りました。
最初ペン先が硬くてこのペンの良さが分りませんでしたが、1年ほど様々な用途で使っていると、非常に書き味のいい万年筆に変わりました。
ある日突然万年筆が書きやすくなっていた、ということを何度か経験していましたが、このペリカン1931ホワイトゴールドも同じ経験を味あわせてくれました。
この万年筆は駒村氏も持っていて、出張で東京に行った時に買ったとのこと。
2000年当時駒村氏はすでに会社を始めていて、私より早くこの万年筆を手に入れるタイミングを得ていたことは当然だと思いました。
この万年筆をWRITING LAB.のH兄も持っていて、これはWRITING LAB.を結びつけるようなものなのかと、不思議な縁を感じています。