元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

聞香会

2011-02-01 | 仕事について

1月29日、香道師の森脇直樹さんが当店で聞香会を開催して下さいました。
5人に対して、お香のお手前はもちろん、お香の説明や、聞香の仕方、つなぎの世間話などを堂々とされていました。

森脇さんは、私の大学のずっと後輩ですが、私が森脇さんくらいの時はこんなにしっかりしていませんでした。
ただ毎日楽しく友達と過ごしていて、一人になった時にふと自分の将来について考えて暗い気持ちになるような日々を送っていました。
自分が何をやりたいのか、一体何ができるのか全く分からずにいましたし、就職活動での仕事の探し方もやりたいことではなく、どの業種が安定しているかということばかり考えていたように思います。

そんな自分の大学生の頃と比べると、森脇直樹さんの姿はものすごくしっかりとしていて頼もしい、将来楽しみな若者です。
森脇さんは、万年筆もその中のひとつですが、大学生の年頃では興味を示さないような、高価な良いものを知っていて、アルバイトをして貯めたお金でそういったものを買って使っています。

若い頃から良いものに触れることはとても良いことで、物を見る目が早くに養われます。
そういった目が養われることは、森脇さんがこれで生きていくと決めたお香にも、直接的な良い効果があると思っています。

聞香会の後に、工房楔の永田さん、大和出版印刷の多田さんたちと行った焼肉満月では、聞香会での姿とは違う若者らしいところを見せてくれたりしていて、森脇さんが現役の大学生だということを思い出させてくれます。

森脇さんをはじめとして、すごい才能の方々がこの店に来てくださって、盛り上げてくれる。
時計ライターのNさんが指摘して下さった、絶妙な立地も含めて、この店は本当に恵まれていると思っています。