内閣総理大臣 野田佳彦殿
昨年から新年にかけて、米国、中国、韓国、そうして日本政府が発表する公式発言を見ましても、今ほど日本と東北アジアの平和と人権問題が重視されている時はありません。私たちは関係諸国民の平和と安定の立場に立って、関係者が納得の行く解決が図られることを強く望んでいます。
日朝協会京都府連合会は、昨年12月25日の理事会で、下記の決議を行いました。どうか野田内閣が、その解決のために力を尽くしていただきますよう心から要請いたします。
2012年1月9日
日朝協会京都府連合会
代表理事 大橋満
内閣総理大臣 野田佳彦殿
日本政府は日韓請求権協定に従って
二国間協議に応じ、日本軍「慰安婦」問題の早期解決を求める要請書
私たちは京都で、朝鮮半島(大韓民国<韓国と略>と朝鮮民主主義人民共和国<北朝鮮と略>)の人々との平和・友好をめざして55年以上にわたって活動して
いる日本人の団体です。
さて、12月17日と18日に開催された日韓首脳会談で、李明博大統領が1時間の会談の40分をかけて「慰安婦」問題の「優先的解決」を求めたことに対し、貴殿
は「(日本の)法的立場はすでに決まっており決着済みだ」とした上で、ソウルの日本大使館前に建立された平和の碑の「撤去」を求めたと報道されていま
す。日本軍「慰安婦」問題の解決を願ってきた私たちは、その発言に「未来志向で解決をと願う立場から」失望と同時に、首脳会談で日本が何を得ようとして
いたのか、疑問を持たざるを得ません。
もともと貴殿が所属する民主党は次のように主張していました。①「戦時性的強制被害者問題の解決促進に関する法律案を8回共同提案してきたこと。②選挙
時、「政策INDEX2008」には、「『慰安婦』問題の解決を図るための『戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案』を国会に提出しました。今後も
取り組みを続けます」と明記していたこと。③市民団体の公開質問に対しても「提案者として進める」と回答していたこと。④政権につく前はもちろん、2009
年9月に鳩山由紀夫総理大臣が韓国を訪問し、「歴史を直視する」と日韓の過去問題への解決の意志を明らかにしていたこと。
政権をになって2年半になりますが、今回の会談では幸いにも、韓国から問題の解決について提起されたわけですから、協議に応じるのが日本政府の立場とし
ては当然ではないでしょうか。
韓国、李大統領は、8月に出された韓国憲法裁判所の決定を踏まえて、国家の意思として申し入れてきています。
韓国憲法裁判所の決定では、「過去の歴史的事実の認識の共有に向けた努力を通じて、日本政府をして、被害者に対する法的責任を果たさせることをもって、
韓・日両国及び両国民の相互理解と相互信頼を深めさせ、これを歴史的教訓として、二度とこのような悲劇的状況が起きないようにすることが、真なる韓・日
関係の未来を築く方向であると同時に、真に重要な国益に合致することと言えるだろう。」と主張しています。
これでは完全に、真の友好・国際連帯の大義は韓国側にあるのではないでしょうか?
また、ご承知の通り、韓国議会だけでなく、アメリカ、カナダ、欧州などの各議会が日本軍「慰安婦」問題の早期解決を決議しています。国連の諸機関(人権
委員会―クラワスマミ報告とマクドガル報告を含む、女性差別撤廃委員会など)も、国際NGOも同様の勧告を出し続けています。つまり国際世論は李大統領の立
場です。
私たちは、韓国政府が日韓請求権協定第3条に定められた手続に従い、申し入れている二国間協議に、日本政府が直ちに応じて、日本政府の責任を明確にした
日本軍「慰安婦」問題の速やかな解決を求めるものです。
また、総理が撤去を申し入れた日本大使館前の「平和の碑」には「1992年1月8日、 日本軍「慰安婦」問題解決のための水曜デモが、ここ日本大使館前ではじ
まった。2011年12月14日、1000回を迎えるにあたり、その崇高な精神と歴史を引き継ぐため、ここに平和の碑を建立する」と書かれています。
日本と韓国の関係が今ほど重要な時はありません。米軍のアジア重視・中国との諸問題・日韓経済連携協定・歴史認識と懸案事項・北朝鮮の金正日総書記の死
亡によって、拉致・核などの問題解決と日本が主導的に果たさなければならない外交問題が山積しています。
9月以降続けられている韓国政府の提案には返答すらせず、平和の碑の撤去だけを求める非礼な外交的態度こそが、日韓関係に悪影響を及ぼす最たる要因であ
ることを認識し、直ちに、人道問題、善隣友好、未来志向という立場で、まず日本軍「慰安婦問題の早期解決から仕事を始めて頂きますよう強く要請いたしま
す。
2011年12月25日
日朝協会京都府連合会 第13回理事会決議
昨年から新年にかけて、米国、中国、韓国、そうして日本政府が発表する公式発言を見ましても、今ほど日本と東北アジアの平和と人権問題が重視されている時はありません。私たちは関係諸国民の平和と安定の立場に立って、関係者が納得の行く解決が図られることを強く望んでいます。
日朝協会京都府連合会は、昨年12月25日の理事会で、下記の決議を行いました。どうか野田内閣が、その解決のために力を尽くしていただきますよう心から要請いたします。
2012年1月9日
日朝協会京都府連合会
代表理事 大橋満
内閣総理大臣 野田佳彦殿
日本政府は日韓請求権協定に従って
二国間協議に応じ、日本軍「慰安婦」問題の早期解決を求める要請書
私たちは京都で、朝鮮半島(大韓民国<韓国と略>と朝鮮民主主義人民共和国<北朝鮮と略>)の人々との平和・友好をめざして55年以上にわたって活動して
いる日本人の団体です。
さて、12月17日と18日に開催された日韓首脳会談で、李明博大統領が1時間の会談の40分をかけて「慰安婦」問題の「優先的解決」を求めたことに対し、貴殿
は「(日本の)法的立場はすでに決まっており決着済みだ」とした上で、ソウルの日本大使館前に建立された平和の碑の「撤去」を求めたと報道されていま
す。日本軍「慰安婦」問題の解決を願ってきた私たちは、その発言に「未来志向で解決をと願う立場から」失望と同時に、首脳会談で日本が何を得ようとして
いたのか、疑問を持たざるを得ません。
もともと貴殿が所属する民主党は次のように主張していました。①「戦時性的強制被害者問題の解決促進に関する法律案を8回共同提案してきたこと。②選挙
時、「政策INDEX2008」には、「『慰安婦』問題の解決を図るための『戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案』を国会に提出しました。今後も
取り組みを続けます」と明記していたこと。③市民団体の公開質問に対しても「提案者として進める」と回答していたこと。④政権につく前はもちろん、2009
年9月に鳩山由紀夫総理大臣が韓国を訪問し、「歴史を直視する」と日韓の過去問題への解決の意志を明らかにしていたこと。
政権をになって2年半になりますが、今回の会談では幸いにも、韓国から問題の解決について提起されたわけですから、協議に応じるのが日本政府の立場とし
ては当然ではないでしょうか。
韓国、李大統領は、8月に出された韓国憲法裁判所の決定を踏まえて、国家の意思として申し入れてきています。
韓国憲法裁判所の決定では、「過去の歴史的事実の認識の共有に向けた努力を通じて、日本政府をして、被害者に対する法的責任を果たさせることをもって、
韓・日両国及び両国民の相互理解と相互信頼を深めさせ、これを歴史的教訓として、二度とこのような悲劇的状況が起きないようにすることが、真なる韓・日
関係の未来を築く方向であると同時に、真に重要な国益に合致することと言えるだろう。」と主張しています。
これでは完全に、真の友好・国際連帯の大義は韓国側にあるのではないでしょうか?
また、ご承知の通り、韓国議会だけでなく、アメリカ、カナダ、欧州などの各議会が日本軍「慰安婦」問題の早期解決を決議しています。国連の諸機関(人権
委員会―クラワスマミ報告とマクドガル報告を含む、女性差別撤廃委員会など)も、国際NGOも同様の勧告を出し続けています。つまり国際世論は李大統領の立
場です。
私たちは、韓国政府が日韓請求権協定第3条に定められた手続に従い、申し入れている二国間協議に、日本政府が直ちに応じて、日本政府の責任を明確にした
日本軍「慰安婦」問題の速やかな解決を求めるものです。
また、総理が撤去を申し入れた日本大使館前の「平和の碑」には「1992年1月8日、 日本軍「慰安婦」問題解決のための水曜デモが、ここ日本大使館前ではじ
まった。2011年12月14日、1000回を迎えるにあたり、その崇高な精神と歴史を引き継ぐため、ここに平和の碑を建立する」と書かれています。
日本と韓国の関係が今ほど重要な時はありません。米軍のアジア重視・中国との諸問題・日韓経済連携協定・歴史認識と懸案事項・北朝鮮の金正日総書記の死
亡によって、拉致・核などの問題解決と日本が主導的に果たさなければならない外交問題が山積しています。
9月以降続けられている韓国政府の提案には返答すらせず、平和の碑の撤去だけを求める非礼な外交的態度こそが、日韓関係に悪影響を及ぼす最たる要因であ
ることを認識し、直ちに、人道問題、善隣友好、未来志向という立場で、まず日本軍「慰安婦問題の早期解決から仕事を始めて頂きますよう強く要請いたしま
す。
2011年12月25日
日朝協会京都府連合会 第13回理事会決議