韓国次期外相
「金正恩委員長、韓国とIAEAに寧辺の核施設の開放を約束した」
登録:2021-02-06 06:25 修正:2021-02-06 08:15
「金正恩委員長、韓国とIAEAに寧辺の核施設の開放を約束した」
登録:2021-02-06 06:25 修正:2021-02-06 08:15
金正恩委員長の非核化の意志を確認
文在寅大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長が2018年9月19日午前、北朝鮮平壌の百花園迎賓館で平壌の共同宣言に署名した後、宣言文を見せている=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社
「開放する。寧辺(ヨンビョン)の核施設に入って、何でも見ていい」
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が寧辺の核施設を韓国だけでなく、国際原子力機関(IAEA)に開放すると約束したと、外務部長官に指名されたチョン・ウィヨン前国家安保室長が明らかにした。金委員長に非核化の意志が依然としてあるとして、公開した内容だ。
チョン氏は5日、国会外交統一委員会人事聴聞会で、「金正恩委員長に非核化の意志があると思うか」という野党「国民の力」のチョ・テヨン議員の質問に、「金委員長が私にも示したし、(文)大統領にはもっとはっきり示した」とし、このように述べた。チョン氏は「『(金委員長が)南側も入ってもいい。IAEA専門家もかまわない。全員来て、はっきりさせよう』と言った」と明らかにした。さらに「金正恩委員長が70時間以上列車に乗って(第2回朝米首脳会談のために)ハノイまで行ったのは、覚悟を決めたから」だと付け加えた。
金委員長が具体的にいつこのように述べたかは確認されていないが、南北首脳が2018年9月に合意した平壌共同宣言(5条2項)で「米国が6・12朝米共同声明の精神に基づき、相応措置を取れば、寧辺の核施設の永久的廃棄のような追加措置を引き続き取っていく用意がある」と表明した。
チョン氏は同日、「ハノイでの(朝米)交渉が決裂したのは朝米双方に(責任が)あると思う。北朝鮮は状況を正確に判断できず、交渉力も未熟だったかもしれない。また米国は事実、当時ボルトン(国家安保担当大統領補佐官)が代弁するネオコンたちの『一か八か』、『オール・オア・ナッシング』の硬直した姿勢と見方が問題で、それが当時トランプ大統領の国内政治的危機とかみ合ったようだ」と分析した。さらに「寧辺(の核施設)の廃棄をいったん行い、その次の段階に進むよい機会を生かせなかった」と述べた。
チョン氏は「当時寧辺の廃棄ができていたら、米国や韓国側の専門家数百人から数千人が寧辺または平壌に入っていたはず」だとし、「それがもたらした政治的波及力は非常に大きいと思う」と述べた。また「寧辺を廃棄できていたら、プルトニウムだけでなくトリチウムも廃棄できたし、北朝鮮核プログラムの中核となるプロジェクトを除去できたはず」だと付け加えた。チョン氏は「そのような良い機会を当時は実現できなかったが、これからも金正恩委員長が韓国の首脳と約束したことは守ると思う」と述べた。
チョン氏はまた「北朝鮮が(核・ミサイル実験を中止するという)モラトリアムの約束は守っている」とし、「(第8回)党大会での発言や昨年の軍事パレードの際(新型兵器を)誇示したのは、交渉のレバレッジを維持するためではないかと思う」と付け加えた。
北朝鮮に対するこれからのアプロ―チについて尋ねる共に民主党のキム・ヨンジュ議員の質問には「朝米交渉非核化の最終的な姿について合意し、最終目標に達するための一つまたは二つ程度の段階を踏むのが、そのような段階的アプローチが最も現実的だと思う」とし、「米国側と協議する」と答えた。
キム・ジウン、チェ・ユンテ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)