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ハリウッド映画監督のオリバー・ストーン氏もアメリカン大学のピーター・カズニック教授と共同で書面メッセージを送った。

2020-09-02 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
右翼の妨害にも折れず…
今年も開かれた関東大震災朝鮮人虐殺追悼式

韓国ハンギョレ新聞 登録:2020-09-01 20:20 修正:2020-09-02 10:06

97周年追悼式…新型コロナで関係者のみ出席 
小池知事、4年連続で追悼文送らず 
オリバー・ストーン監督など、追慕メッセージ

      
        
1日、東京墨田区の横網町公園で開かれた関東大震災朝鮮人犠牲者97周年追悼式で、参席者たちが追悼碑に献花している。今年は新型コロナ感染拡散の影響で、一般参加者なしでユーチューブによる中継で進行され、献花も行事関係者が代表となって行った=東京/共同・聯合ニュース

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡散と「順法誓約書」論議で開催に迂余曲折を経た関東大震災朝鮮人虐殺犠牲者97周年追悼式が開かれた。

 「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会」(以下、実行委)は1日、東京都墨田区の横網町公園で取材陣と行事関係者のみが参加した中で追悼式を実施した。新型コロナの感染拡散で例年とは異なり一般参加者は受け付けず、代わりにユーチューブを通じて行事を中継した。毎年数百人が朝鮮人犠牲者追悼碑の前に列をつくり、菊の花を供えたが、今年は代表数人による献花に代えた。宮川泰彦実行委員長はこの日の追悼式で「悲惨な虐殺で尊い命が奪われた歴史的事実から目を背けてはならない。二度と同じ誤りを繰り返してはいけない」と話した。

 『日蝕』などの小説で韓国でも有名な小説家の平野啓一郎氏は「罪もなく亡くなった朝鮮人のために祈る。この恥ずべき事件を直視し続けることなしに、日本社会は真の多様性と共生を実現することは出来ません」という書面メッセージを送った。ハリウッド映画監督のオリバー・ストーン氏もアメリカン大学のピーター・カズニック教授と共同で書面メッセージを送った。ストーン監督は「過去に正直に向き合うことは、どの国にとっても容易なことではないでしょう」として「皆さんのように真実の歴史のために戦う人々との連帯を強固にして、このような憎しみに土台を置いた犯罪が繰り返されないよう皆さんと共に決意する」と明らかにした。

      

昨年9月1日、東京墨田区の横網町公園で開かれた関東大震災朝鮮人虐殺犠牲者96周年追悼式で、無形文化財保有者のキム・スンジャさんが白の喪服を着て関東大震災当時に虐殺された朝鮮人の霊魂を慰める踊りを踊っている=資料写真//ハンギョレ新聞社

 実行委は1974年から追悼式を行ってきたが、右翼指向の小池百合子都知事が在任中の東京都が昨年末から追悼式を行うには一種の「順法誓約書」を出すよう要求して波紋が生じた。同じ公園で集会を開いている右翼団体「日本女性の会 そよ風」側と同様に誓約書を出せということだった。この右翼団体は、2017年から追悼式典妨害集会を開いているが、東京都が右翼団体のヘイトスピーチと朝鮮人犠牲者追悼式を同じ基準で規制しているとの批判が強かった。つまり右翼団体が望む朝鮮人犠牲者追悼式の妨害に力を貸す措置だという指摘だった。日本の市民3万人余りが東京都の措置に反対する声明に署名し、東京都は先月3日に誓約書提出要求を撤回した。

 小池百合子東京都知事は、最初の当選の翌年である2017年から歴代の都知事が毎年送っていた朝鮮人犠牲者のための追悼文を送らず、今年も送らなかった。東京都は最近、この右翼団体の集会で「不逞(朝)鮮人により殺害され家屋を焼かれた多くの日本人」などの発言がなされたことに対して「ヘイトスピーチ」にあたると認める趣旨の決定を下したが、この団体の今年の集会自体は許可した。
チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

知事が追悼辞を送らなくなったころから一部の右派グループが「自虐、反日などとレッテルを貼り、公然と(式典を)妨害するようになった」と批判しました。

2020-09-02 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
朝鮮人虐殺 二度と
関東大震災時の蛮行忘れず 式典開く

小池都知事の追悼文拒否批判


 関東大震災97周年朝鮮人犠牲者追悼式典が1日、東京都墨田区で開催されました。ライブ配信を500人以上が視聴しました。主催は9・1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会。1923年に発生した関東大震災のさなか、「朝鮮人が井戸に毒を入れる」などのデマが流れ、6000人以上の朝鮮人、700人以上の中国人が軍隊・警察・一般市民に虐殺されました。同式典はこの史実を二度と繰り返さない決意を込め、毎年開催しています。

      

      (写真)献花する花を抱く式典参加者=1日、東京都墨田区

 実行委員長の宮川泰彦・日朝協会東京都連合会会長は「震災で生き残っても、人間による流言飛語とそれを信じた人々の手によって命を奪われた」と強調し、二度と繰り返させない決意を込めました。

 参加者からは、歴代都知事が毎年寄せていた追悼文を小池百合子氏が知事就任した翌2017年から送付していないことに批判が相次ぎました。

 「関東大震災朝鮮人虐殺の国家責任を問う会」の田中正敬事務局長は小池知事が“歴史家がひも解くべきもの”としてかたくなに追悼文を送らないことに触れ、「歴史家がひもとくまでもなく虐殺は歴史的な事実。事実を語らない追悼とは何を意味するのでしょうか」と問いかけました。

 亀戸事件追悼会実行委員会の榎本喜久治・副実行委員長は知事が追悼辞を送らなくなったころから一部の右派グループが「自虐、反日などとレッテルを貼り、公然と(式典を)妨害するようになった」と批判しました。

 都は今年、式典会場の横網公園を使用する際、誓約書を同実行委員会に提出させようとしました。朝鮮総連東京都本部の梁春植(リャン・チュンシツ)副委員長は都の暴挙が「抗議により撤回された」と紹介しました。

 日本共産党の原田あきら都議、日本平和委員会の千坂純事務局長も追悼の辞を述べました。

 作家の平野啓一郎さん、映画監督のオリバー・ストーンさんらがよせた追悼メッセージが紹介されました。

 日本共産党の小池晃書記局長・参院議員と山添拓参院議員はオンライン配信に動画メッセージを寄せました。
ヘイトクライム繰り返さない
小池書記局長のメッセージ

 横網公園の追悼碑は1973年、自民から共産党まで全会派が賛同し、二度と繰り返さないという誓いの下、建立した碑です。小池知事は追悼文を送らない態度を取り続けていますが、都の負の歴史を知事として受け止め、反省するのは当然の責任です。

 併せて都は今年、この公園の使用許可に不当な制限を持ち出し、ヘイトスピーチを振りまく団体と(同実行委員会を)同列に扱うという許しがたい態度を取りました。撤回されましたが、深く反省しなければいけないと思います。

 知事が追悼文を送らないことが、ヘイトスピーチをさらに促進する役割を果たしていると言われても仕方がないのではないでしょうか。これは決して過去の問題ではありません。再びこのようなヘイトクライムを繰り返さないと、今日ご一緒に誓い合いたいと思います。


神奈川県伊勢原市から参加した男性(47)は、小池都知事は追悼文を送らないことで、朝鮮人虐殺の歴史をなかったことにしようとしていると指摘。「歴史を風化させることは許せません。

2020-08-25 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
関東大震災朝鮮人犠牲者
都知事は追悼文送れ
都庁前でスタンディング
市民グループ
      
      

(写真)小池都知事に追悼文の送付を求めるスタンディング=22日、東京都新宿区

 東京墨田区で毎年9月1日に取り組まれている「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」をめぐって22日、小池百合子都知事が就任翌年(2017年)から取りやめている追悼文を送るように求めるサイレントスタンディングが都庁前で行われました。

 呼びかけたのは、ヘイトスピーチに対抗する市民グループ「C.R.A.C.」。およそ50人が集まり「私は追悼します」「小池百合子は差別をやめろ」などが書かれたプラカードを手にアピール。小池都知事が、追悼式典への追悼文を今年も送らないと会見で表明したことへの怒りの声が相次ぎました。

 メンバーの男性は、「東京都知事として関東大震災での朝鮮人犠牲者に対して追悼文を送らないというのは、あまりにも誠実さを欠く無責任な行為です」と語りました。

 神奈川県伊勢原市から参加した男性(47)は、小池都知事は追悼文を送らないことで、朝鮮人虐殺の歴史をなかったことにしようとしていると指摘。「歴史を風化させることは許せません。追悼文を送れと声をあげ続けたい」と語りました。

73年に墨田区の都立横網町公園内に追悼碑が設置され、74年から歴代の都知事が追悼文を送付してきましたが、小池知事は就任翌年の2017年以降、送付を拒否しています。

2020-08-18 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
都知事は追悼文送付を
関東大震災朝鮮人犠牲者式典で実行委


 東京都の小池百合子知事が9月1日に行われる関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式典に対し、追悼文の送付を拒否している問題で、式典実行委員会(宮川泰彦委員長)は17日、小池知事に抗議し、歴代知事と同様に追悼文を送付するよう要請しました。要請には日本共産党の原田あきら都議が同席しました。

 1923年の関東大震災では「朝鮮人が井戸に毒を投げ入れた」などのデマが流され、軍や警察、自警団によって数千人といわれる朝鮮人が虐殺されました。73年に墨田区の都立横網町公園内に追悼碑が設置され、74年から歴代の都知事が追悼文を送付してきましたが、小池知事は就任翌年の2017年以降、送付を拒否しています。

 宮川実行委員長らは要請で「追悼式典は、二度とこの不幸な出来事を招かず、悲惨な歴史的事実から目を背けないことを誓い合うもの」と強調。小池知事が「個別式典への追悼を控える」「何が事実かは、歴史家がひも解くもの」としていることに、「虐殺の事実に触れようとしないものだ」と指摘しました。

 都政策企画局の三角知恵人・知事秘書担当課長は「要請内容は知事と関係部署に伝える」と答えました。

歴代の知事が行ってきた追悼文の送付を中止。追悼式典実行委員会や都民、日本共産党都議団などは「知事の姿勢は虐殺の史実を否定するものだ」と批判しています。

2020-08-08 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
関東大震災時の朝鮮人虐殺追悼文
都知事 今年も送らず


 東京都の小池百合子知事は7日の定例記者会見で、毎年9月1日に行われている関東大震災の朝鮮人虐殺追悼式典への追悼文送付について「追悼文は毎年行っていない」として、今年も行わない意向を示しました。

 関東大震災では「朝鮮人が暴動を起こした」などのデマが広がり、数千人といわれる朝鮮人が軍や警察、自警団に虐殺されました。1973年、墨田区の都立横網町公園に追悼碑が建立され、都は74年以降、毎年、追悼文を送付してきましたが、小池知事は就任翌年の2017年、「全ての震災犠牲者を追悼する」と称して、歴代の知事が行ってきた追悼文の送付を中止。追悼式典実行委員会や都民、日本共産党都議団などは「知事の姿勢は虐殺の史実を否定するものだ」と批判しています。

人種差別撤廃条約、ヘイトスピーチ解消法、「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例」等、人種差別、ヘイトスピーチの撤廃、解消を企図する法令の趣旨にも合致しない。

2020-06-27 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
9.1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典のための
公園占用許可につき不当な誓約書の提出を条件とすることの
撤回を求める会長声明

                             2020(令和2)年6月22日
                           東京弁護士会 会長 冨田 秀実

 東京都は、今般、本年度の「9.1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」開催のため、同追悼式典の実行委員会が、東京都立横網町公園の占用許可を申請したのに対して、誓約書の提出を占用許可の条件とし、誓約書の提出がなければ、占用を許可しないと言明した。誓約書の内容は、「公園管理上支障となる行為は行わない」、「遵守されないことにより公園管理者が集会の中止等、公園管理上の必要な措置を指示した場合は、その指示に従います。また、公園管理者の指示に従わなかったことにより、次年度以降、公園地の占用が許可されない場合があることに異存ありません」などというものである。
 同追悼式典は、同公園において毎年9月1日に開催されてきた式典である。関東大震災時に「朝鮮人が井戸に毒をいれた」等のデマが流布したことなどにより、自警団や軍隊、警察による殺傷事件が起きた。政府の「災害教訓の継承に関する専門調査会報告書(2008年3月 内閣府中央防災会議)」は朝鮮人らの虐殺犠牲者数を、震災死者数(約10万人)の「1~数%」に当たると指摘している。こうした悲劇を踏まえ、同公園に1973年、朝鮮人犠牲者追悼碑が建立され、40年以上追悼式典が行われてきた。同追悼式典は、犠牲者を追悼するためのものであり、管理上の支障や混乱なく開催されてきた。これまで、占用許可について、上記の内容の誓約書の提出を求められたことはなかった。
 しかるに、2017年以降、朝鮮人虐殺の事実を否定する団体が、同追悼式典と同時間帯に、同追悼式典と近接した場所で、「慰霊祭」を開くようになった。「慰霊祭」において、この団体は、同追悼式典を「歴史捏造」とする看板をかかげ、追悼式典の参加者を挑発するように「不逞朝鮮人」などのことばも用いて、朝鮮人に対するヘイトスピーチを行い、あからさまに同追悼式典を挑発し、同追悼式典の静謐さは破られた。
 言うまでもなく、集会の自由(日本国憲法第21条第1項)は、民主政の過程を支える憲法上優越的な人権として尊重されるべきものである。これを受けて公共施設の利用について、地方自治法第244条第2項は、「普通地方公共団体は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない。」としているところ、判例上も、特段の事情がない限り、妨害者の存在を理由として、被妨害者の不利益を帰結するような取扱いはなされるべきではないものと解されているところである(最判平成8年3月15日・民集第50巻第3号549頁)。
 その上、上記誓約書の「公園管理者の指示に従わなかったことにより、次年度以降、公園地の占用が許可されない場合があることに異存ありません」などの文言は、不許可を容認させる点で制限が強度であるだけでなく、指示の内容が具体的に示されていないため、萎縮効果をもたらすおそれがあるばかりか、前に述べた経緯を看過して、上記誓約書の提出を条件とすることは、ヘイトスピーチを用いた妨害行為を容認、助長する効果をももたらしかねない。それは、集会の自由の不当な制限であるだけでなく、人種差別撤廃条約、ヘイトスピーチ解消法、「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例」等、人種差別、ヘイトスピーチの撤廃、解消を企図する法令の趣旨にも合致しない。
当会は、東京都に対し、上記追悼式典のための占用許可にあたって、従来どおり、上記内容の誓約書の提出を条件としないことを強く求める。

        


宇都宮さんは、「生存権がかかった選挙。命と暮らしを守りぬく都政を確立しよう」と訴えました。

2020-06-16 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
都知事選 18日告示
命守る訴え 心響く
宇都宮さん 女性議員と街宣


        

(写真)訴える宇都宮けんじ氏(中央)と(後方右から)田村智子、蓮舫、福島瑞穂、漢人明子の各氏=14日、東京・新宿駅東口

 東京都知事選(18日告示、7月5日投票)に立候補表明している元日本弁護士連合会会長の宇都宮けんじさんは14日、新宿駅前で宇都宮さんを支援する日本共産党など野党の女性国会議員らとともに演説しました。

 宇都宮さんは、新型コロナウイルス感染症の影響で多くの都民が仕事や住まいを失い、命と生活が脅かされている実態を挙げ「生存権がかかった選挙。命と暮らしを守りぬく都政を確立しよう」と訴えました。

 雨が降る中でも多くの人が足を止め、スマホで写真を撮る人も目立ちました。演説に聞き入っていた50代男性は「現在、失業中。仕事がなかなか見つからない。宇都宮さんが、仕事がない人への支援を語ったところが心に響いた」と話しました。

 日本共産党の田村智子副委員長は、宇都宮さんが貧困やサラ金問題に命がけで取り組んできたことを紹介し「コロナで今、明日の命がどうなるかという人々が増えている。宇都宮さんの力が東京都の政治に必要だ」と支援を訴えました。

 立憲民主党の蓮舫副代表は、小池百合子都知事が「自粛から自衛の局面」と述べたことを批判し、「『暮らしを守って』との声に耳を貸さない都知事ではなく、その声に向き合う宇都宮さんを」と応援。社民党の福島瑞穂党首、緑の党都本部の漢人(かんど)明子共同代表も宇都宮さんを応援していく決意を表明しました。

 旧築地市場の仲卸業の女性たちでつくる「築地女将(おかみ)さん会」など市民団体の代表らも発言。「女将さん会」の鈴木三千代さんは「小池知事は『築地を守る』という約束を果たさなかった。宇都宮さんに都政を変えていただきたい」と話しました。

小池百合子知事:「日本人が虐殺されたのが真相」「不逞(ふてい)朝鮮人が放火した」などというヘイトスピーチの側に立つ

2020-06-12 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
朝鮮人虐殺追悼式典 都が「誓約書」要請
文化人ら117人 抗議声明


 関東大震災直後の1923年9月、流言・デマで軍や警察、自警団などに虐殺された朝鮮人の犠牲者を追悼する式典をめぐり、東京都が式典実行委員会に、会場使用許可の条件として「誓約書」の提出を要請していることに抗議して、文化人ら117人が11日、要請の再考を求める声明を発表しました。

 ノンフィクション作家の加藤直樹さんらが呼びかけたもので、内田樹神戸女学院大学名誉教授、作家の島田雅彦さん、フォーク歌手の中川五郎さん、山田朗明治大学教授など学者、弁護士、宗教者ら117人、1団体が賛同しています。

 同式典は関東大震災50年の1973年、東京都墨田区の都立横網町公園に建立された追悼碑前で毎年開催しているもので、歴代の都知事がこれに追悼文を寄せてきました。

 ところが小池百合子知事は17年に追悼文送付を取りやめ、都は昨年末、同式典実行委員会の会場使用許可申請に対して条件を提示し、守られない場合は式典の中止や不許可に「異存ありません」とする「誓約書」の提出を求めてきました。

 この背景には、17年以降、式典と同日同時刻に排外主義右翼団体「そよ風」が同じ会場で集会を開き、「日本人が虐殺されたのが真相」「不逞(ふてい)朝鮮人が放火した」などというヘイトスピーチ(差別扇動行為)を繰り返すようになったことがあります。

 都は「誓約書」提出を求める理由として、両団体の「トラブル」を回避するためだと説明しています。

 声明は、「慰霊の公園で死者への差別と冒とくを許してはならない」と主張。都に対し式典実行委員会に会場使用許可を従来通り出すことを求め、同実行委員会と排外主義右翼団体とを同列に規制するのではなく、「死者を冒とくし民族差別を扇動する『そよ風』の集会に対し、東京都人権尊重条例の精神に基づいて対処するべき」だとしています。

              


慰霊の公園で死者への差別と冒涜を許してはならない

東京都に朝鮮人犠牲者追悼式典への「誓約書」要請の再考と
横網町公園の趣旨に反する集会への対処を求める



……………………………… 趣 旨 ………………………………

東京都は、9月1日に開催される「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」に対して都立横網町公園使用のための占有許可を従来通りに出すべきであり、これを排外主義右翼団体「そよ風」が同日同時刻に主催する集会と同列に規制するべきではない。東京都はむしろ、「慰霊の公園」としての横網町公園の趣旨に鑑みて、関東大震災時の死者を冒涜し民族差別を煽動する「そよ風」の集会に対し、東京都人権尊重条例の精神に基づいて対処するべきである。

……………………………… 本 文 ………………………………

 「都立横網町公園は、慰霊の公園でもある」。
 東京都公園協会が発行する東京公園文庫『横網町公園』(09年)は、この言葉から始まっている。

 1923年9月1日の関東大震災時、3万8000人という最大の被害者を出した陸軍被服廠跡に、この公園が開設されたのは、1930年9月1日。以来、公園中央にある慰霊堂では、震災の死者を弔う法要が行政の手で開催されてきた。

 1945年以降は、空襲の犠牲者の法要も行われるようになった。慰霊堂には、関東大震災と東京空襲の死者16万3000人の遺骨が祀られている。
 公園内には、「震災遭難児童弔魂像」や「東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑」をはじめ、東京を襲った二つの大惨事の犠牲者を追悼するモニュメントが数多くつくられてきた。

 その一つに、「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑」がある。震災から50年目の1973年、震災下で虐殺の犠牲となった朝鮮人たちを悼む目的でつくられた。建立を呼び掛けた実行委員会には、都議会全会派の幹事長が参加し、約600人が寄付を寄せた。

 翌74年からは、追悼碑の前で「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」が毎年9月1日に挙行され、歴代の都知事がこれに追悼文を寄せてきた。

 ところが2017年以降、小池百合子都知事は追悼文の送付を取り止めた。さらには昨2019年末、同式典の実行委員会の占有許可申請に対して、東京都は公園使用に関わるいくつかの条件を提示し、これを守れない場合は式典が中止されたり「不許可」になったりしても「異存あり
ません」との誓約書を書くよう求めるという事態が起きている。

 こうした事態を促すきっかけは、2017年以降、追悼式典と同日同時刻に、同じ横網町公園内で、排外主義右翼団体「そよ風」が「真実の関東大震災石原町犠牲者慰霊祭」を開催するようになったことである。都は「そよ風」にも「追悼式典」と同様の誓約書提出を求めており、都の担当者は東京新聞の取材に対して、両者の「トラブル」を回避するために「公平に誓約書をお願いすることにした」とコメントしている(同紙5月26日付)。

 都の要請に対して、追悼式典実行委員会は、式典は毎年、瑕疵もなく厳粛に行われてきたとして、これまでどおりに申請を受理し、占有許可を出すよう、都に求める声明を発表した(注1)。

 私たちは、今回の東京都の「誓約書」要請に対し、以下の理由において異議を申し立てるものである。すなわち、民族差別の犠牲者を追悼する式典と、民族差別を煽動する集会とを同列に扱い規制することは、「公平」でもなければ「公正」でもない。慰霊のための公園の、しかも9月1日という慰霊の日に、ほかならぬ関東大震災に関わる死者たちを冒涜し、虚偽によって貶める集会をそのまま容認することは、横網町公園の開園趣旨を真っ向から否定することにほかならない。

 「そよ風」の集会は、「真実の関東大震災石原町犠牲者慰霊祭」と銘打ち、公園に隣接する石原町の震災犠牲者を悼む「大正大震火災石原町遭難者碑」の前で行われている。だが、この「慰霊祭」が、いったい誰を「慰霊」しているのかさえ、実は明確ではない。石原町の町会に何の断りもなく行われていることも分かっている(注2)。

 この集会で語られているのは、実際には「朝鮮人たちは…暴徒と化して日本人を襲い、食料を奪い、暴行を働き、あるいは人を殺し、婦女を強姦したのです」「日本人が虐殺されたのが真相です。犯人は不逞朝鮮人、朝鮮人コリアンだった」「(朝鮮人虐殺は)朝鮮人によるでっちあげです」などといった主張である。つまり、関東大震災時の流言を事実として語り、当時の朝鮮人たちを「不逞朝鮮人」と貶めることが集会の趣旨であることは疑いようがない(注3)。

 また、そこに集っているのは、各地で民族差別扇動街宣などを行っている排外主義運動の活動家たちである。ヒトラーを信奉するネオナチ団体の元指導者は、この「慰霊祭」で、「私は、いま在日朝鮮人との闘いのまっただなかにいる川崎からやって参りました」と自己紹介し、さらに「600万人のユダヤ人が虐殺された」ことを「ありもしないこと」と発言している。
 さらに彼らは、大型拡声器を集会場の外に向けて、つまり朝鮮人犠牲者追悼式典の方角に向けて設置し、「不逞朝鮮人が日本人を虐殺した」といった虚偽に基づくヘイトスピーチを大音量で流すという行動さえ行った(動画有り、注4)。

 「そよ風」は2016年から横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑の撤去を求めて運動している。彼らが開催する「慰霊祭」についても、「そよ風」の顧問が「我々の当面の目標は、来年から彼我両方の慰霊祭が許可され」なくなることだと書いている(注5)。

 つまり、朝鮮人犠牲者追悼式典と共に開催不許可となって消滅することが「慰霊祭」の「目標だ」と公言しているのである。
 石原町の震災犠牲者を悼む碑の前で、朝鮮人犠牲者の追悼碑と追悼式典を消滅させることを目的として、虚偽に基づいて朝鮮人虐殺犠牲者を貶める集会を開く。これは、二重三重に、震災時の死者を冒涜する行為である。

 横網町公園は、東京という都市の「慰霊の公園」である。9月1日は、関東大震災の死者を悼む日である。この日に、この公園内で、震災時の死者を貶め民族差別を煽動する行為は、決して許されるべきではない。
 東京都人権尊重条例は、「誰もが認め合う共生社会を実現し、多様性を尊重する都市をつくりあげるとともに、様々な人権に関する不当な差別を許さないこと」を掲げている(注6)。

 東京都に求められているのは、差別の犠牲者たる朝鮮人を追悼する営みと、死者を貶め民族差別を扇動する企みを同列視して規制することではない。人権尊重条例にのっとって民族差別をやめさせ、「慰霊の空間」としての横網町公園の精神をゆるぎなく尊重するために、しかるべき判断を下し、行動することである。

 以上、声明する。
                                2020年6月11日


(注1) 追悼式典実行委の声明はこちら。
https://blog.goo.ne.jp/nicchokyokai-honbu/e/f5b46a21aacefcb2fd39a84ba450fa1a
(注2) 安田浩一「朝鮮人犠牲者追悼のウラで行われた「虐殺を否定する」慰霊祭」(19年9月21日付)。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67331
(注3) 「そよ風」ブログ記事「関東大震災石原町犠牲者真実の慰霊祭その2」(19年9月3日付)掲載の動画より文字起こし。
     http://blog.livedoor.jp/soyokaze2009/archives/51911984.html
※6月10日、「そよ風」ブログで同動画を非公開としたことを確認。ただし、その一部は今もこちらで見ることができる。
 https://www.youtube.com/watch?v=A8nG8xDiyZg
 「そよ風」の「慰霊祭」での全発言内容を知りたい方は下記メールアドレスまでご連絡ください。データを提供します。
(注4) 毎日新聞youtubeサイト「静かな追悼の場にヘイトスピーチ」(19年9月10日、7分)。
https://www.youtube.com/watch?v=SIuOsjF7JdE

(注5) 「83歳いまだ現役!日々録」ブログ記事「再び、村田春樹氏からの急告!」(18年8月31日付)。
http://blog.livedoor.jp/monnti3515/archives/1072439669.html

(注6) 正式名称は「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例」(19年4月施行)。
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/tobira/pdf/regulations2.pdf

声明とりまとめ次へ加藤直樹
声明についての連絡先次へseimei1923@gmail.com

賛同人
愛須勝也(弁護士)
赤石あゆ子(弁護士)
明戸隆浩(社会学者)
飯島滋明(名古屋学院大学教授、憲法学・平和学)
飯塚拓也 (日本キリスト教協議会/東アジアの和解と平和委員会委員長)
池田香代子(翻訳家)
池田賢太(弁護士)
板垣竜太(同志社大学教員)
伊地知紀子(大阪市立大学文学研究科教授)
伊藤朝日太郎(弁護士)
稲垣克彦(旭川医科大学准教授、物理学)
稲葉奈々子(上智大学)
指宿昭一(弁護士)
上杉聰(大阪市立大学元教授)
鵜飼哲(一橋大学名誉教授、フランス文学・思想)
内田樹(神戸女学院大学名誉教授)

式典には、小池都知事が取り止めるまでは歴代の都知事から追悼文が送付され、近年では総理大臣経験者やソウル市長、宗教者や学者などからもメッセージが寄せられるようになった。

2020-06-03 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
        
        東京都立横網町公園内に建立されている朝鮮人犠牲者追悼碑

東京都は、当実行委に対する前記誓約書要請を撤回し昨年までと同様の占有許可を速やかに行うことを、強く求めるものである

             声     明
                               2020年5月18日
                9.1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会
                           実行委員長 宮 川 泰 彦
                 記
 9.1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会(以下、当実行委)は、東京都立横網町公園内に建立されている朝鮮人犠牲者追悼碑前で、毎年9月1日、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典を執り行っている。
 横網町公園は、1930年に関東大震災の犠牲者を追悼することを目的として開園した「慰霊の公園」(注1)である。朝鮮人犠牲者追悼碑も、こうした公園の趣旨に合致するものとして、関東大震災50年を迎えた1973年(昭和48年)に当時の都議会全会派の幹事長も参加する建立実行委員会によって建立され、都に寄贈されたものである。
 当実行委は、碑が建立された1973年以降、毎年、都との事前打ち合わせを踏まえ使用許可を得て、厳粛且つ平穏に追悼式典を執り行ってきた。式典には、小池都知事が取り止めるまでは歴代の都知事から追悼文が送付され、近年では総理大臣経験者やソウル市長、宗教者や学者などからもメッセージが寄せられるようになった。また昨年(2019年)は700人が参列するなど、虐殺犠牲者を悼み、二度と繰り返すまいと誓う場として、広く認められるようになっている。
 そして、この追悼式典が、公園管理に関わる大きな問題を指摘されるようなことは、これまでなかった。
 ところが昨年9月以降、東京都は、2020年の追悼式典使用許可申請に対して、使用許可条件について整備中だとして、当実行委の申請受理を3回にわたり拒否し、12月24日には、「横網町公園において9月1日に集会を開催する場合の占有許可条件について」(以下、「条件」)と題する文書を当実行委に示してきた。
 それによると、毎年9月1日の横網町公園では、「関東大震災に関連した追悼行事等の集会に関する占有許可申請が複数」あり、昨年は「集会参加者によるトラブルが発生」したため、公園利用者の安全のために条件を付すこととしたという。「複数」とあるように、「条件」は、9月1日に横網町公園で式典や集会を行うすべての団体に向けられたものである(詳しくは後述)。
「条件」の具体的な内容は、「公園管理上支障となる行為は行わない」「(都の大法要と重なる時間は)拡声音量装置は使用しない」「(集会で使う拡声器は)当該参加者に聞こえるための必要最小限の音量とすること」などである。 
 問題なのは、東京都が、これを遵守する旨の都知事宛ての誓約書を提出することを求めていることである。しかも、この誓約書には「下記事項が遵守されないことにより公園管理者が集会の中止等、公園管理上の必要な措置を指示した場合は、その指示に従います。また、公園管理者の指示に従わなかったことにより、次年度以降、公園地の占用が許可されない場合があることに異存ありません」とある。
 こうした内容の誓約を求めることは、本来自由・自主である集会運営を萎縮させる恐れがある。そもそも一般通念上、誓約書を書かせるというのは非常に重い要求である。まして、式典を中止させられたり不許可にされたりしても「異存ありません」との誓約を求めるのは、よほどのことである。ところが当実行委は、都が示したような「公園管理上支障となる行為」等を行ったことはないのである。
 当実行委は、今年2月、「条件」が示す一つ一つの内容について、朝鮮人犠牲者追悼式典がそれに反する行いをしたことはあるかと文書で質した。すると、都は、そのすべてについて「今回設けた条件に概ね合致している」として、「今後も、概ね昨年同様の式典を開催いただけると考えております」と、文書で回答した。追悼式典のあり方には従来のままで基本的に問題がないというのである。だとすればなおさら、当実行委に誓約書の提出を求める必要性も合理的理由も見当たらない。なぜ当実行委が、このような誓約を、都知事に対して行わなければならないのか。
 都の要請の背景には、2017年より、朝鮮人犠牲者追悼式典と「同日同時刻」にあえてぶつけるかたちで、同じ横網町公園内で行われている、右翼団体「そよ風」主催の「真実の関東大震災石原町犠牲者慰霊祭」と称する集会がある。毎日新聞動画ニュースサイトが「追悼の場に『ヘイトスピーチ』 9月1日、朝鮮人犠牲者追悼式典」(注2)と伝えたように、この集会では、「不逞朝鮮人」が「震災に乗じて略奪、暴行、強姦」を行い、「日本人が虐殺されたのが真相」だなどと演説し、さらに拡声器を故意に朝鮮人犠牲者追悼式典の方向に向け、それを大音量で流すといった、まさに「トラブル」を引き起こしている。
 東京都が示した「条件」の内容は、東京都自らが文書で回答したとおり、追悼式典については全く問題にならないものだが、一方、「そよ風」の行動についてはその多くが当てはまる。この「条件」は、「そよ風」主催の集会を念頭に置いたものだと理解できなくもない。
 しかし、だとすればなぜ「そよ風」に対して個別に問題行動について注意するのではなく、何の瑕疵もない当実行委とセットにして、双方に誓約書を書くことを求めるのか。
 なぜ、震災時の虐殺犠牲者を「不逞朝鮮人」と貶めることを目的として現にトラブルを惹起している集会と、震災時の朝鮮人虐殺犠牲者を厳粛に追悼してきた式典を同列に扱い、集会を中止させられたり不許可にされたりしても「異存ありません」などと誓わせるのか。「慰霊の公園」という横網町公園の趣旨に照らして、都の意図に対する疑念は膨らむばかりである。
 当実行委は、今後も毎年、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典を厳粛に執り行っていく。東京都に対しては、2020年9月1日関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典開催に関する当実行委の占有許可申請を直ちに受理すること、および、当実行委に対する前記誓約書要請を撤回し昨年までと同様の占有許可を速やかに行うことを、強く求めるものである。
                                    以上

(注1)
『横網町公園』(東京都建設局公園緑地部監修・東京公園文庫、2009年刊)「はじめに」より。
(注2)
「追悼の場に『ヘイトスピーチ』 9月1日、朝鮮人犠牲者追悼式典」。19年9月10日公開で、現在も閲覧可能。https://video.mainichi.jp/detail/video/6084828721001

小池知事が豊洲移転を「業界団体と合意した」と述べたことについて「市場で働いている多くの方たちは合意も納得もしていない」と指摘。

2018-02-22 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
知事の公約違反許さない
都知事施政方針に 大山とも子共産党都議団幹事長

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(写真)大山とも子幹事長

 日本共産党東京都議団の大山とも子幹事長は、21日に開会した都議会での小池百合子知事の施政方針表明を受けてマスコミの取材に応え、築地市場(中央区)の豊洲(江東区)移転について知事の「公約違反は許さず、食の安全・安心を守り、築地市場の再整備のため、徹底的にただしていく」と述べました。

 大山氏は、小池知事が豊洲移転を「業界団体と合意した」と述べたことについて「市場で働いている多くの方たちは合意も納得もしていない」と指摘。土壌汚染問題などの「課題が解決したかのような言い方だが、ごまかしだ」と批判しました。

 大山氏はまた、特養ホームの整備目標引き上げ、住宅耐震化助成の対象地域拡大などは評価。国民健康保険料の都独自の補助は重要な前進だが、6年間の激変緩和では不十分で、充実させるために力を尽くすと述べました。

「心配なのはどうやって仲買(仲卸)から食材を運ぶか。エレベーターも使わなくてはならない」「お客さんが4階まで来ていただけるかが心配」

2018-01-25 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
豊洲 遠すぎる 不便すぎる
施設事前確認 業者指摘相次ぐ


                 

                 (写真)水産関連業者を対象に行われた習熟会=24日、東京都江東区の豊洲新市場

 東京都が築地市場(中央区)の移転先としている豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)で24日、水産関連業者による「習熟会」(施設の事前確認)が初めて行われました。参加した業者や業界団体幹部らから、交通アクセスの悪さや、市場内の移動の不便さをあらためて指摘する声が相次ぎました。

 早朝から、水産仲卸売場が入る6街区と、同卸売場が入る7街区で、卸、仲卸業者や買い出し人(市場で品物を購入する業者)らが施設や店舗を見て回りました。

 東京都水産物卸売業者協会の浦和栄助専務理事は報道陣に、「交通アクセスに非常に難点がある。今日は、自分の職場までどのくらい時間がかかるかを確認してもらう」と説明。市場を利用する鮮魚店でつくる東京魚商業協同組合の渡邊一夫理事長は「遠くて、買い出しに来る人には負担だ」と述べました。

 セリ場、仲卸売場、関連業者の店舗などが平場でひしめきあう築地と異なり、豊洲では立体構造となっていることで、市場内の移動を心配する声も上がりました。

 市場内の飲食店でつくる東京中央市場飲食業協同組合の川島進一理事長は、「心配なのはどうやって仲買(仲卸)から食材を運ぶか。エレベーターも使わなくてはならない」と指摘。築地商業協同組合副理事長で、市場業者が使う長靴などを販売する「伊藤ウロコ」の伊藤嘉奈子専務取締役は「お客さんが4階まで来ていただけるかが心配」と話しました。

関係者によると、案内状は運輸、建設、医療、私学など、自民党を支援してきた団体にも送付したといいます。

2017-11-12 | 都民ファは、自民政治の助け舟役
都民ファがパー券売り付け
業界団体「自公と同じ」
“しがらみのない政治”どこに?


               

               (写真)都民ファーストの会パーティー券

 小池百合子東京都知事が事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」が、14日に新宿区内で開く政治資金パーティーの参加券をさまざまな業界団体に売り付けていることが本紙の取材でわかりました。パーティー券は1枚2万円で、ノルマを課せられた都議から購入を依頼された団体の関係者は困惑の声を上げています。

 政治資金パーティーは「都民ファーストの会 東京大改革のつどい」の名称で、案内状は荒木千陽代表(都議)と小池特別顧問の写真付き。券の代金の振込先は「みずほ銀行東京都庁出張所」の同会名義の口座となっています。会場となるホテルでは、参加人数は800人程度と主催者から依頼を受けたと言います。

 関係者によると、案内状は運輸、建設、医療、私学など、自民党を支援してきた団体にも送付したといいます。建設業界団体のある役員は「都民ファーストの都議が案内状を3枚置いていった。しがらみ政治をなくすといっていた政党まで、自民党や公明党と同じことをやるとは。東京都にはいろいろお願いをしているので、パーティー券はお付き合いせざるを得ない」と、記者に語りました。

 券の購入を決めた、ある業界団体の役員は「実は公明党と自民党も11月から12月にかけて同じホテルで1万円会費、2万円会費のパーティーを開くので、それも付き合わざるを得ない。都議選で公約した『都議会改革』はどうしたのか」とあきれた様子です。

 都民ファーストの会は今年1月に地域政党として発足。小池氏や同党都議は「都議会改革」「しがらみのない政治」を売り物にしてきました。