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朝鮮労働党の新規約は従来の規約にはなかった「党中央委員会第1書記は朝鮮労働党総書記の代理人だ」という文言が新たに加えられた。労働党第8回大会5日目の1月9日に修正・採択された。

2021-06-02 | 朝鮮民主主義人民共和国

【独自】北朝鮮、後継構図を念頭に「金正恩代理人」新設

登録:2021-06-02 06:41 修正:2021-06-02 09:05

 

労働党の新規約に「党第1書記」 
ナンバー2を超えた“潜在的後継者” 
キム・ヨジョン副部長指名する可能性も
 
 
北朝鮮の朝鮮中央テレビは今年1月14日、金正恩国務委員長が前日、平壌体育館で開かれた第8回党大会記念公演「党を歌う」を観覧したと報じた/聯合ニュース

 北朝鮮が今年1月の朝鮮労働党第8回大会で改正した党規約に、事実上の“潜在的後継者”と言える「朝鮮労働党総書記の代理人」条項を新たに設けたことが確認された。

 1日、本紙の取材によると、朝鮮労働党の新規約は従来の規約にはなかった「党中央委員会第1書記は朝鮮労働党総書記の代理人だ」という文言が新たに加えられた。労働党第8回大会5日目の1月9日に修正・採択された新たな党規約は、労働党中央委員会関連規定の第26条に「党中央委員会は党中央委第1書記、書記を選挙する」という内容と共に、「労働党総書記代理人」規定を新設した。

 「朝鮮民主主義人民共和国のすべての活動を指導する」(北朝鮮憲法第11条)朝鮮労働党のトップである労働党総書記は「白頭血統の3大継承者」である金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長だ。今回新たに作られた「労働党総書記代理人」条項は、ナンバー2を超え、事実上“潜在的後継者”を念頭に置いた条項と見られる。これに先立ち、労働党中央委の機関紙「労働新聞」は1月10日付の2面で改正された労働党規約の内容について報じたが、「党中央委第1書記」を新設したという事実には全く触れなかった。当然、これまでこの肩書きで公に呼ばれた人物もいない。

 労働党総書記の代理人と規定された「党中央委第1書記」は、約70年に及ぶ朝鮮労働党の歴史において前例のないものだ。ただし、金正日(キム・ジョンイル)総書記死去直後の2012年4月11日に開かれた「労働党第4回代表者会」で、金総書記を「永遠な総書記」に推戴し、金正恩現総書記を「労働党第1書記」に推戴したことがある。しかし、これは2016年5月に開かれた第7回党大会の時まで一時的に存在したものだった。推戴の形で任命された当時の「労働党第1書記」と今回新設された選出職の「労働党中央委第1書記」は、さまざまな意味で含意が異なる。

 北朝鮮が「党中央委第1書記=党総書記代理人」制度を設けたにもかかわらず、これまで発表していない事実をどう見るべきか。二つの可能性が考えられる。

 第一に、事実上“潜在的後継者”指名制度とみられるこの条項を、将来を見据えた“予備条項”として設けた可能性だ。この場合、統治制度の安定性を確保するためと見ることができる。第二に、特定人物を「党中央委第1書記」に選出しておきながら、わざと公開していない可能性もある。しかし36歳という金正恩総書記(1984年1月8日生まれ)の年齢や、父親の金正日時代とは異なりできるだけ多くの事項を公開する金正恩時代の“公開主義”の傾向などから、現在としては前者である可能性が高いとみられる。

党第1書記で統治の安全性確保図る…白頭血統でない第3人物の可能性は低い

 ならば、代理人条項は具体的にだれを念頭に置いているのだろうか。2018年2月初め、平昌(ピョンチャン)冬季五輪の際、金総書記の特使として文在寅(ムン・ジェイン)大統領に会って以来、対南・対米など国政の様々な分野で“代理人”の役割を果してきたキム・ヨジョン労働党中央委員会副部長である可能性が高い。

 キム・ヨジョン副部長は公開された公式の肩書に囚われず、権力の中枢で公開的に活動してきた唯一の「白頭血統」だ。白頭血統とは「社会主義朝鮮の始祖」であり、「永遠な首領」と呼ばれる金日成(キム・イルソン)主席から金正日総書記、金正恩総書記につながる家系を指す北朝鮮の用語だ。キム・ヨジョン副部長は2018年以降、特に対外政策分野で金総書記の“代理人”の役割を果たしてきたため、韓国や米国、日本などはキム副部長を「金正恩へとつながる最も正確で速い道」(韓国政府高官)とみている。

 北朝鮮もキム・ヨジョン副部長が“特別な地位”にあることを公然と宣伝してきた。昨年6月、キム・ヨジョン副部長が主導した「対北朝鮮ビラ事態」が代表的だ。キム副部長の「対北朝鮮ビラ非難談話」(6月4日)以降、北朝鮮各地で「決起大会」が相次ぎ、「各界の反響」が「労働新聞」で数日にわたり大々的に報道された。また、キム副部長が「対南事業を総括」し「指示を下した」という内容の統一戦線部報道官談話が「人民の必読メディア」である「労働新聞」2面トップ記事(6月6日付)で掲載された。北朝鮮で特定の人物の談話以後、「決起大会」や「各界の反響」、「指示」などが続くのは特別な事情がない限り、最高指導者に限られる。

 一部では、前回の第8回大会で急浮上したチョ・ヨンウォン党中央委政治局常務委員兼中央軍事委員が「第1書記」に選出された可能性も取り上げられている。2月に開かれた党中央委第2回全員会議で「党中央委と政府の幹部たちを辛らつに批判した」という「労働新聞」の報道(2月11日付)と、3月の第1回市・郡党責任書記講習で「党中央の唯一の指導体系をさらに徹底的に立てることについて」を講義した事実などが、こうした推定の根拠に挙げられる。チョ・ヨンウォン常務委員が事実上“北朝鮮のナンバー2”であり、”金正恩総書記の秘書室長”の役割を果たしていると見られているのだ。

 しかし、労働党を長く研究してきた複数の専門家は、「北朝鮮で最高指導者の代理人はナンバー2というより、白頭血統だけに許された(潜在的)後継者と見るべきだ」と指摘する。これと関連し、これまで北朝鮮に存在した“第1”が付く肩書の歴史は示唆するところがある。金日成主席死去後に限ると、1990~2000年代の「国防委員会第1副委員長」(チョ・ミョンロク)、現在の「国務委員会第1副委員長」(チェ・リョンヘ)などが“権力序列第2位”に当たる。白頭血統でない彼らには“第1”と共に必ず“副”が付けられてきた。“副”の字がついていない肩書は、「白頭血統の3代継承者」である金正恩に付けられた「党第1書記」と「国防委員会第1委員長」(2012年4月13日)の事例が唯一だ。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国政府と与党としては、国民の力など保守側が賛成するなら、北朝鮮報道・出版物の開放措置に否定的である理由がない。

2021-04-28 | 朝鮮民主主義人民共和国

韓国で「金日成回顧録」出版…

北朝鮮の報道・出版物の完全開放への呼び水となるか 

登録:2021-04-27 06:18 修正:2021-04-27 08:47
 
 
「民族サランバン」が韓国で出版した『世紀と共に』第1巻の表紙=民族サランバン提供//ハンギョレ新聞社

 故金日成(キム・イルソン)朝鮮民主主義人民共和国主席の回顧録『世紀とともに』(全8巻、以下「金日成回顧録」)の国内出版・販売をめぐる論議は、韓国社会の意味深長な変化を示している。突出的に発生した今回の事態が、北朝鮮の報道・出版物の完全開放につながるかどうかに注目が集まっている。

 代表的な変化の動きは、野党の「国民の力」から現れた。最高裁(大法院)が「利敵表現物」と判断した金日成回顧録『世紀とともに』の出版・販売・購買行為を国家保安法違反として処罰せず、そのまま放置する方針を決めたのだ。国民の力は韓国社会で「国家保安法の守護者」を名乗ってきた政治勢力にルーツを持っており、こうした前向きな反応は過去の前例に照らしてみても、予想を完全に覆すものだ。韓国政府と与党としては、国民の力など保守側が賛成するなら、北朝鮮報道・出版物の開放措置に否定的である理由がない。

 「国民の力」の前向きな態度の扉を開いたのは、1980年代に学生運動に身を投じていたハ・テギョン議員だった。ハ議員は韓国での金日成回顧録の出版が初めて報じられた後、自身のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)アカウントに「金日成回顧録に騙される人はいない。高まった国民意識を信じ、表現の自由を積極的に保障しよう」というタイトルの書き込みを掲載した。ハ議員は「北朝鮮と関連した情報をすべて統制しなければならないというのは国民を子ども扱いすること」だとし、「国民を信じて表現の自由をより積極的に保障しよう」と提案した。また「北朝鮮の本を禁止しながら、果たして韓流を禁止する北朝鮮を非難できるだろうか」としたうえで、「北朝鮮が韓流を禁止しても、我々は北朝鮮の出版物を認めることで、自由民主主義体制の優越性を誇示しよう」と呼び掛けた。「国民意識」を信じて「表現の自由」を保障することで、「体制の優越性を誇示しよう」という主張だ。

 
 
      ハ・テギョン国民の力議員のフェイスブックよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 ハ議員が開けた風穴は、国民の力の公式見解へと発展した。22日、国民の力のパク・キニョン副報道官の名前で、「金日成が主人公である荒唐無稽な小説、それ以上でも以下でもない」という題の公式論評が発表されたのだ。国民の力は同論評で、今回の金日成回顧録の国内出版が「北朝鮮での荒唐無稽な金日成の偶像化の実体を広く知らせる呼び水になるだろう」とし、「大韓民国の国民意識と体制の優越性を信じて国民に判断を任せよう」と提案した。これにより、国民の力の公式見解が金日成回顧録の出版・販売・購買行為を国家保安法によって規制するのではなく、“放置すること”に決まった。

 野党第一党の国民の力が積極的かつ前向きな動きを見せている一方、与党の共に民主党は金日成回顧録の国内出版について26日現在までまだ論評を出していない。国家保安法の改廃に積極的な民主党の慎重な対応は、国家保安法をめぐる理念攻防の揮発性を意識した意図的な“沈黙”といえる。

 与党の民主党が“沈黙”を選んだ一方、“沈黙”が不可能な韓国政府は“静観”の構えだ。政府は「出版の経緯などを調べ、統一部レベルで取るべき措置があるかどうかを検討する」という22日の統一部当局者の匿名の論評以降、これと言った反応を示していない。イ・ジョンジュ統一部報道官は26日の記者会見で「市民団体などが回顧録の販売・配布禁止仮処分を裁判所に申し立て、警察も関連調査を進めていると聞いている」とし、「統一部レベルで取るべき措置があるかどうか調べている」と述べた。

 行政の主体である政府、立法権を持つ与党と野党第一党が、以前と違って前向きで慎重な態度を示している中、突如現れた今回の金日成回顧録が誰も予想できなかった北朝鮮の報道・出版物の完全開放に向けた呼び水となるかどうか、注目される。

 1日に「図書出版民族サランバン」(代表キム・スンギュン)が金日成回顧録を韓国で出版した事実は、21日夕方に「聯合ニュース」で初めて報道された。教保文庫、Yes24、アラジンなど韓国を代表するオンライン書店を通じて販売が始まったという事実が明らかになったことで、「国家保安法違反」をめぐる論争が巻き起こった。社団法人「法治と自由民主主義連帯」は「金日成は戦争犯罪者であり、反人道犯罪者」だとして、24日、ソウル西部地方裁判所に同書の販売配布禁止仮処分申立書を提出した。ここまでは、これまでこのような類の議論の際にいつも目にした見慣れた反応だ。

 議論の広がりを受け、国内の書店で最大手の教保文庫は25日、「顧客を保護する」との理由で、販売中止の方針を発表した。「最高裁が利敵表現物と判断した本を購入した読者も処罰され得るという点を考慮し、顧客保護の観点から新規注文を受けないことにした」というのが教保文庫側の説明だ。ただ教保文庫側は「政治的な問題や判断とは関係なく、顧客の立場を最優先に考慮した措置」だとし、「裁判所や刊行物倫理委員会の判断が下されれば、これによって新規注文再開の可否を決定する予定」だと付け加えた。

 教保文庫の販売中止は、金日成回顧録を「利敵表現物」と判断した2012年7月の最高裁判決を意識した措置だ。しかし、多くの人が誤解しているのとは異なり、金日成回顧録など「利敵表現物」という裁判所の判断が下された北朝鮮の報道・出版物の所持だけでは国家保安法違反として処罰されない。「利敵表現物所持」処罰規定の国家保安法第7条(称賛・鼓舞など)は、「反国家団体やその構成員、またはその指令を受けた者の活動を称賛・鼓舞・宣伝または同調する(利敵)行為をする目的で、文書や図画、その他の表現物を製作・輸入・複写・所持・運搬・配布・販売または取得した者」を「懲役刑」で処罰できるように規定している。要するに「利敵行為をする目的」が証明されない限り、国家保安法違反で処罰できない。実際、最高裁は2015年11月、「労働新聞」の記事を個人ブログに非公開で掲載し、『金日成選集第1巻』などを持っていたとして起訴されたシナリオ作家の事件について、「利敵行為をする目的は認められない」として、無罪判決を下した。

 憲法裁判所も2018年4月の憲法訴願事件で、裁判官9人のうち5人の多数意見として、「流布・伝播行為自体を処罰することで利敵表現物の流通および伝播を十分に遮断できるため、その段階に至らない所持行為を事前に処罰することは過度な規制」だとし、「反対者や少数者を抑圧する手段として誤用・乱用され得る」との判断を示した。ただし当時、憲法裁はこうした意見が違憲決定の定足数(6人)に達せず、利敵表現物所持罪に資格停止を併科するのは違憲だとして提起された憲法訴願事件で、国家保安法第7条(称賛・鼓舞など)に対して「合憲決定」を下した。憲法解釈に関しては最高権威を持つ最高裁判所と憲法裁の解釈が変化を見せているという傾向も、北朝鮮の報道・出版物の完全開放への道がそれほど遠くはないことを示す徴候といえる。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

第8回朝鮮労働党大会閉会!

2021-01-16 | 朝鮮民主主義人民共和国
      

      

金正恩総書記が第8回党大会で述べた結語

      

【平壌1月13日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党の金正恩総書記が、朝鮮労働党第8回大会で結語を述べた。

結語は、次の通り。

親愛なる代表者の皆さん!

朝鮮労働党の歴史において8回目となる本大会は、革命と建設の新たな高揚期、激変期を切り開くための当面の闘争計画と党を強化し発展させるための重要な問題を上程し、真摯な討議を行いました。

本大会はまず、第7期党中央委員会の活動状況を全面的かつ立体的に、細部にわたって分析、総括し、社会主義建設の画期的前進のための新しい闘争路線と戦略・戦術的問題について深みのある討議を行いました。

報告と討論、部門別協議会では、党と国家、軍隊の活動と社会生活の各分野に内在している偏向や欠点が具体的かつ辛らつに批判、総括され、それを克服するための厳かな決心と意志が表明されました。

そして、新たな5カ年計画期間に達成すべき目標と課題の遂行方途を見出すための研究と討議が活発に行われ、この過程で提出された建設的な意見が党大会決定書草案作成委員会に総合されました。

第一議題の討議を通じて、わが党と国家と人民が今後、何をどうすべきかということがより明確になり、朝鮮革命の新たな勝利を勝ち取るための闘争方略が一層確実なものになりました。

わが党がこれまでの党大会とは異なり、今回の大会で自己の活動を肯定的な面ではなく、批判的な立場に立って冷静に分析、総括したのは、総括期間に収めた成果に劣らぬ大きな意義を持ちます。

本大会では、第7期党中央検査委員会の活動総括も批判的に厳正に行い、党事業と党活動で以前の古いもの、現実とかけ離れていた諸問題を党建設の原理に合うようにわれわれの方式で是正するための決定的な対策を講じました。

党建設と党活動の原理、発展する現実の要求を正確に反映して朝鮮労働党規約を改正することによって、党の指導力と戦闘力を強化し、健全な発展を成し遂げるための重要な基盤が築かれました。

本大会が第8期党中央委員会を党と革命に忠実で実務能力のある人たちで固め、党内に新しい規律監督体系を樹立したのは、わが党が革命の強力な参謀部としての使命と役割を果たす上で画期的な転機となります。

代表者の皆さん!

本大会で私は、代表者の皆さんと全党の党員の厚い信頼を得て、再び朝鮮労働党の最高指導職責を担いました。

全ての党員たちが私に尊厳ある朝鮮労働党総書記の重責を任せてくれたことを最大の光栄と思いながらも、恐縮で重い気持ちを禁じえません。

私は、偉大な金日成(キム・イルソン)・金正日(キム・ジョンイル)主義党を代表し責任を持つという聖なる使命感を深く自覚し、党大会が打ち出した闘争綱領を実現するために全力を尽くすであろうし、偉大なわが人民を私の運命の天のごとく見なし、真の人民の忠僕として為民献身の道で決死奮闘するであろうことを厳かに誓います。

代表者の皆さんの全幅の支持と賛同を得て選出された第8期党中央委員会は、全党の党組織と党員の高い期待と信頼に従い応じて朝鮮式社会主義の建設で新たな勝利を勝ち取るために正確で洗練された自己の指導力を発揮し、時代が与えた任務を忠実に完遂するでしょう。

代表者の皆さん!

今日、朝鮮革命の外部的環境は依然として厳しくて鋭く、今後われわれの革命活動が順調に進まないときもあるでしょう。

しかし、最悪の条件と試練の中で他人なら想像もつかない偉大な勝利を収めたわが党と人民にとって克服できない難関はありえません。

われわれは新たな信念と勇気を持って党と革命隊伍、国家の威力を全面的に固めるための闘争を力強く繰り広げて、持続的な前進と発展の道に速やかに入らなければなりません。

社会主義建設の主体的な力、内的原動力を一段と強化し、各分野において偉大な新たな勝利を達成しようというのが朝鮮労働党第8回大会の基本思想、基本精神です。

言い換えれば、われわれの内部の力を全面的に整備し再編成し、それに基づいて全ての難関を正面突破して新しい前進の道を切り開かなければならないというのが、本大会を通じて再確認された朝鮮労働党の革命的意志です。

朝鮮革命に提起された重大な歴史的課題は、全党が以民為天、一心団結、自力更生を今一度肝に銘じ、さらに高く掲げていくことを求めています。

以民為天には、全党が人民に奉仕することを党建設と党活動の出発点、不変の原則とする革命的党風を確固と堅持するというわが党の恒久的な要求が反映されており、一心団結と自力更生には、朝鮮革命の生命線と前進の原動力に関する思想的・理論的観点と政策的要求が集約されています。

「以民為天」「一心団結」「自力更生」、まさにここにわが党の指導力を強められる根本的秘訣があり、わが党が大衆の中に一層深く根を下ろすための根本的方途があり、われわれが唯一に生き続け、前途を切り開くことのできる根本的保証があります。

私は、今回の党大会で何らかのものものしいスローガンを掲げるよりも、わが党の崇高な「以民為天」「一心団結」「自力更生」という三つの理念を今一度銘記することで、第8回党大会のスローガンに代えようと提起します。

全党が新しい道程を歩み始める強い覚悟と自信、熱情を抱いて、党大会が指し示した歴史的な進軍方向に沿って勇敢に進まなければなりません。

何よりも、新たな国家経済発展5カ年計画を必ず遂行するために決死の闘争を繰り広げなければなりません。

社会主義経済建設は、今日、われわれが総力を集中すべき最も重要な革命課題です。

われわれが直面している今の難局を打開し、人民生活を一日も早く安定、向上させ、自力富強、自力繁栄の確固たる保証をもたらすためには、一番難題となっている経済問題から早急に解決しなければなりません。

まず、経済部門の主要攻略対象を正しく定め、そこに力を集中しなければなりません。

新たな国家経済発展5カ年計画の中心的課題は、金属工業と化学工業を経済発展のキーポイントとしてとらえて、基幹工業部門間の有機的連係を強めて実際の経済活性化を促し、農業部門の物質的・技術的土台を強固にし、軽工業部門で原料の国産化の比重を高めて人民生活を一段と引き上げることです。

金属工業と化学工業部門から正常の軌道、活性化の段階に確固と押し上げるための活動に力を集中し、それに基づいて他の部門も共にもり立てる方向へ進まなければなりません。

金属工業と化学工業の発展を先行させる原則に立って、国家的な経済組織活動を綿密に行うべきです。

何の見積もりもなしに国の経済力を分散させるのでなく、鉄鋼材と化学製品の生産能力を大幅に伸ばすのに最大限合理的に活用できるように、経済の作戦と指揮を強めることが重要です。

全ての経済活動を、人民の生活をバランスよく安定、向上させることに指向させなければなりません。

ここでも基本となるのは、農業生産に引き続き力を入れて人民の食糧問題を基本的に解決することです。

新たな5カ年計画期間に農業部門が一層奮発し、国家的な投資を増やして穀物の生産目標を必ず達成しなければなりません。

特に、今後2~3年の間に毎年国家義務買付け計画を2019年度の水準に定めて必ず達成し、将来は買付け量を増やして人民に正常的に食糧を供給できるようにすべきです。

軽工業部門では新たな5カ年計画期間、原料、資材の国産化、再資源化をキーポイントとしてとらえ、消費財の生産を増やして人民の生活向上のための闘争で新たな前進をもたらさなければなりません。

軽工業部門に原料、資材を供給する全ての部門で生産を正常化できるように、国家的な経済技術的対策を強く講じなければなりません。

次に、全ての部門、全ての単位では、新たな国家経済発展5カ年計画を遂行するための具体的な課題と方途を見出し、確実に実行しなければなりません。

党大会は総括期間の教訓にてらして、今回は客観的かつ厳正に検討し、現実に最大限接近させて実現可能な新しい闘争目標を示しました。

全ての部門、全ての単位で今後の条件と環境を先を見通して判断しながら段階別、年次別の計画から綿密に作成することが極めて重要です。

当該単位でいったん計画を立てた後は、その実行のための科学的かつ具体的な作戦と指揮を実現して、どんな事があっても無条件遂行し、国家的に人民経済計画の遂行状況を指標別に厳格に掌握、推進、総括する強い規律を確立しなければなりません。

新たな国家経済発展5カ年計画遂行の成敗は、経済管理をいかに改善するかにかかっています。

党中央の経済部署と内閣、国家計画委員会、工場、企業をはじめ全ての部門が協力し、経済管理を改善するための決定的な対策を講じるべきです。

テストケースとして研究、導入している方法と、経営管理、企業管理をきちんと行っている諸単位の経験を結び付けることをはじめ、われわれの実情に合いながらも最良化、最適化の効果を現す経済管理方法を研究、完成する活動を積極的に推し進めなければなりません。

新たな5カ年計画期間、国家の統一的な指揮と管理の下に経済を動かす体系と秩序を復元し、強化することに党的、国家的な力を入れるべきです。

党大会以降にも特殊性を云々し、国家の統一的指導を妨害する行為に対しては、どの単位を問わず強い制裁を加えなければなりません。

内閣と国家計画委員会は、人民経済の自立性を強め、生産を増大させる立場に立って部門と工場、企業が生産的連係と協同を円滑に実現できるように経済の組織と指揮を強めるべきです。

科学技術の実際の発展をもって、経済建設と人民の生活向上を確固と保障しなければなりません。

科学技術は社会主義建設を牽引する機関車であり、国家経済の主たる発展の原動力です。

科学技術部門では、国家経済発展の新たな5カ年計画を達成するための重点課題、研究課題を標的と定め、ここに力を集中すべきです。

新たな5カ年計画期間、国の科学技術水準を一段と引き上げ、科学者、技術者と生産者の間の創造的協力を強めて、経済建設と人民の生活向上で提起される科学技術上の問題から一つ一つきちんと解決しなければなりません。

市、郡の自立的で多角的な発展を促して地方経済を発展させ、人民の生活水準を向上できる土台を築くべきです。

現在、農村をはじめとする市・郡の住民の生活は非常に困難で立ち遅れています。

これからは、地方経済の発展と地方人民の生活向上に注目を払う考えです。

国家的に全ての市、郡に毎年1万トンのセメントを保障する活動を強く推し進めなければなりません。

国家経済指導機関は、市・郡が自体の経済的土台を円滑に構築できるように、地元の特性に即して発展できるように特恵措置を講じるとともに、正しい指導と援助を追い付かせるべきです。

農村で思想、技術、文化の3大革命を力強く推進し、国家的支援を増やして農村基盤を決定的に固め、農業生産の物質的・技術的土台を強固にし、文化的で裕福な社会主義農村に変えなければなりません。

新たな5カ年計画期間に教育と保健医療の発展に国家的な力を入れて、中央と地方とを問わず、人民が社会主義教育制度と保健医療制度の優越性を肌で感じられるようにすべきです。

全党的、全国家的、全人民的に強力な教育と規律を先行させて、社会生活の各分野で現れているあらゆる反社会主義的・非社会主義的傾向、権力乱用と官僚主義、不正・腐敗、税金外の負担などあらゆる犯罪行為を断固阻止し、統制しなければなりません。

国防力を質的、量的に一層強めることを重要な課題としてとらえていくべきです。

核戦争抑止力をさらに強化するとともに、最強の軍事力を備えることに全力を尽すべきです

人民軍の最精鋭化、強兵化に引き続き拍車をかけて、いかなる形態の脅威と不意の事態にも国家防衛の主体としての使命と役割を果たせるようにしっかり準備させるべきです。

国防科学技術をより高い水準に引き上げ、軍需生産の目標と課題を無条件遂行して、新たな5カ年計画の期間、わが党の歴史的進軍を最強の軍事力をもって保証すべきです。

今日、われわれに提起された責任ある、重大な革命課題を立派に遂行するためには、何よりも党を強化し、その指導的役割を一層強めなければなりません。

全党の党組織が忠誠の前衛隊伍として強化され、革命的に、進取的に活動し、当該単位の政治的参謀部としての役割を円滑に果たす時、党と革命発展の偉大な全盛期が開かれるのです。

全ての党組織は、党の内部活動に力を入れて幹部陣容と党隊列を精幹化、精鋭化し、党生活の指導を一層強めることによって、党の組織的・思想的基礎を不断に固めなければなりません。

わが党が活動する党、闘争する党、戦闘力のある党になるように、全党に整然たる党活動体系を立て、斬新な党活動方法を確立すべきです。

党組織が決起して、新たな闘争路線と戦略・戦術的方針を貫徹するための組織・政治活動を本格的に、力強く繰り広げ、当該単位の活動で舵取りの役割を果たさなければなりません。

経済実務にとらわれて行政代行をするような傾向を打破し、革命と建設で提起される全ての問題をあくまで党的方法、幹部と党員と勤労者の精神力を発揮させる政治的方法によって解決することをたがえることのできない鉄則としなければなりません。

特に、組織指導部、宣伝扇動部をはじめ党中央委員会の各部署が党大会の決定貫徹のための党の指導、政策的指導を綿密に、攻勢的に強化すべきです。

革命の指揮メンバーである幹部は、前進する隊伍の先頭に立って自分の責任と本分を果たさなければなりません。

幹部の能力と役割に一つの単位、一つの部門の運命がかかっています。

今日、朝鮮革命の前途に横たわっている幾多の難関と試練、われわれの世代に課された強国建設の大業は、幹部が重荷を担い、優れた活動能力と熱情、献身性を発揮することを求めています。

今こそ、党と国家の苦悩と心配を少しでも軽減するためにあくせくと努力する幹部、ひたすら革命と仕事しか知らず、人民のためになる事なら一つでも多く成し遂げようと奔走する幹部、任された仕事で目に見える実績を上げる幹部が必要な時です。

全ての幹部は、自分の党性、革命性、人民性が実際の活動能力と実績によって評価されるという覚悟を持ち、党大会以後の壮大な道程の初めからしっかりと手はずを整えて取り組むべきです。

幹部は誰もが人民の期待を片時も忘れず、一日一日を誇らしく良心的に総括できるように発奮し、また発奮しなければなりません。

幹部は、分からないことがあれば謙虚に学び、能力が足りなければ徹夜してでも水準を高め、活動において自己満足や停滞を絶対に許してはならず、自分自身に対する要求の度合を絶えず強めて闘争気風と活動態度において革命的な改善をもたらすべきです。

全党の党員が党大会が示した課題貫徹のための闘いで中核的・先駆的役割を果たすべきです。

党員が奮発し、決起して今日の苦難を先頭に立って真っ向から突破すれば、克服できない難関、占領できない要塞はありません。

全ての党員は、不屈の精神力と英雄的闘争によって、祖国解放戦争の偉大な勝利をもたらし、困苦欠乏に耐えながらも戦後の復興建設を短期間に立派にやり遂げた戦勝世代の精神を受け継いで、最も困難で骨の折れる部門で一役買わなければなりません

第8回党大会が打ち出した聖なる闘争目標と課題を立派に遂行する上で、新しく選出された党中央指導機関のメンバーと代表者の皆さんに担わされた任務が一番重いです。

新しく選出された第8期党中央指導機関のメンバーは、いつどこあっても党員と人民の貴い信頼と期待を片時も忘れず、党大会の課題貫徹のための闘いで強い責任感と献身性を発揮して充実な活動結果をもたらすべきです。

代表者の皆さんは、自分自身が直接討議、決定した党大会の課題が自分たちの持ち場と職場で立派に貫徹されるよう心魂を傾け、粘り強く闘わなければなりません。

党と革命の差し迫った要求を誰よりもよく知っている代表者の皆さんは、党大会の思想と精神を大衆の心に深く植えつけ、率先垂範して大衆を立ち上がらせ、自己の部門、自己の単位の活動で著しい発展をもたらすべきです。

代表者の皆さん!

社会主義偉業の新たな勝利を勝ち取り、赫々たる前進を遂げるには、より困難な正面突破戦を覚悟しなければなりません。

敵対勢力はさらに躍起になってわれわれの前進を阻もうとするだろうし、世界はわが党の政治宣言と闘争綱領がどのように実現するかを注視するでしょう。

党の構想と決心を徹底した実践的行動をもって実現する全ての党員と人民、人民軍将兵の燃えるような忠誠心と一心団結の不敗の力がある限り、われわれの勝利は確定的です。

ともに、第8回党大会が示した闘争綱領の立派な実現のために、栄えある朝鮮労働党の強化、発展とチュチェ革命偉業の勝利の前進のために、偉大なわが人民のために一層力強く闘いましょう。

党中央委員会第7期活動報告の真髄は、われわれ自らの力、主体的力量を全面的に強化して現存の脅威と挑戦を果敢に突破し・・・、

2021-01-11 | 朝鮮民主主義人民共和国
朝鮮式社会主義建設を新たな勝利へ導く偉大な闘争綱領
朝鮮労働党第8回大会で行った金正恩党委員長の報告について


      

【平壌1月9日発朝鮮中央通信】わが党と革命の発展において重大な政治的出来事となる朝鮮労働党第8回大会では、チュチェ110(2021)年1月5日から7日まで、党中央委員会第7期活動の総括に対する報告があった。

朝鮮労働党委員長で朝鮮民主主義人民共和国国務委員長、朝鮮民主主義人民共和国武力最高司令官であるわが党と国家、武力の最高指導者金正恩同志が、党中央委員会の活動報告を行った。

敬愛する金正恩同志は9時間にわたって行った報告で、第7期中央委員会の活動状況を全面的に深く分析、総括して社会主義建設の画期的前進のための新たな闘争路線と戦略・戦術的方針を打ち出し、祖国統一偉業と対外関係を進展させ、党活動を強化、発展させる上で提起される重要な課題を提起した。

党中央委員会の活動報告は、現在の対内外の形勢の下で、われわれの前進を妨げる主・客観的要因と深刻な欠陥を認め、党と国家活動の全般を革新し、社会主義偉業を勝利の次の段階へ移行させる上で提起される明確な闘争課題と方途を明らかにした偉大な実践綱領である。

現段階での朝鮮革命の進路を明示した党中央委員会第7期活動報告の真髄は、われわれ自らの力、主体的力量を全面的に強化して現存の脅威と挑戦を果敢に突破し、朝鮮式社会主義建設で新たな飛躍を起こし、確実な前進を遂げなければならないということである。

わが党の卓越した思想・理論が集大成されている活動報告は、わが国家の繁栄・発展と人民の幸福のための新しい段階の闘争行程でとらえていくべき戦闘的旗印であり、チュチェ偉業の歴史的根源と今日、未来をしっかりつないでくれる革命的文献となる。

自分の偉業の正当性と勝利を確信して厳しい闘争の各年代を屈することなく粘り強くつないでいく道程で、朝鮮式社会主義の全面的発展を成し遂げるための綱領的指針を受けたのは、わが党と人民のこの上ない光栄であり、大きな鼓舞となる。

朝鮮労働党中央委員会第7期活動報告は、次のような体系になっている。

1.総括期間に収められた成果

2.社会主義建設の画期的前進のために

3.祖国の自主的統一と対外関係発展のために

4.党活動の強化、発展のために

敬愛する金正恩同志は党中央委員会活動報告の序論で、朝鮮労働党第7回大会が付与した重くて栄誉ある使命を遂行するために党中央委員会が総括期間に行った指導活動について概括的に述べた。

党中央委員会は、党総会をはじめとする主要党会議を定期的に行って第7回党大会の決定を貫徹するための時宜にかなった対策と措置を取り、その実行へと全党、全国、全人民を積極的に呼び起こして大きな成果を収めた。

報告は、厳しい内外形勢の中で経済活動をはじめとする各分野の活動では、深刻な欠陥が現れたが、これは新しい発展段階、社会主義偉業の前進過程に現れた偏向であり、われわれの知恵と力でいくらでも正して解決することのできる問題であると指摘した。

1.総括期間に収められた成果

敬愛する金正恩同志は報告の第1の体系で、総括期間にわが党と人民が収めた誇らしい成果について誇り高く総括した。

第7回党大会以降の5年間、朝鮮労働党は際会する全ての障害を大きな勝利に転換させるための不屈の攻撃闘争を策定、展開したし、この過程に獲得した勝利は新しい発展の時代、わが国家第一主義時代を開いたと特徴づけられる。

報告で言及されたように、わが国家第一主義時代は朝鮮労働党が歴史のあらゆる挑戦に敢然と立ち向かって人民のために一意専心し、自らの力を頑強に増大させた結果によって、国家の尊厳と地位を高めるための決死の闘いの結果によって誕生した自存と繁栄の新時代である。

報告ではまず、総括期間に人民大衆第一主義政治を具現する過程に収められた成果について総括された。

第7回党大会の決定を貫徹するためのこれまでの5年間の闘争で収められた最も輝かしい成果は、朝鮮革命の第一の原動力である政治的・思想的力が非常に拡大、強化されたことである。

党中央委員会は総括期間、人民大衆第一主義政治を党の存亡と社会主義の成敗を左右する根本問題、基本政治方式として前面に押し立て、強力に一貫して実施することで、党と人民の一心団結をいっそう磐石のごとく打ち固める上で、社会主義偉業の主体を強化し、その役割を強める上ではっきりした成果を収めた。

「全てを人民のために、全てを人民大衆に依拠して!」、これは総括期間、党中央委員会が一寸の狂いも、いささかの譲歩もなく堅持した指導思想の中核であった。

党中央委員会は、人民大衆第一主義を党と国家活動に徹底的に一貫させるための活動を強く推し進める一方、その実現に障害となるあらゆる反人民的要素を除去するための闘争を中断することなく行った。

報告は、党中央委員会が人民大衆第一主義を国家の強固な政治風土、党風、国風として固着させるための用意周到な政治攻勢を展開したことについて分析した。

政治・思想陣地を強化するための党中央委員会の活動において特別な意義を持つのは、チュチェの革命偉業の継承期、発展期の要求に即して革命伝統教育をより度合い強く行ったことである。

白頭の革命伝統でしっかり武装し、その偉大な伝統に基づいた不屈の攻撃精神、パルチザン精神をもって難局を打開し、開拓路を切り開く全党的、全社会的な気風を確立したこと、このようにして朝鮮革命家の貴い闘争精神と気質が確固と継承されるようにしたことは総括期間に収めた重要な成果の一つとなる。

党中央委員会は情勢の要求と党の意図、革命課題を党員と人民に詳しく知らせ、力強い闘争へと決起させる政治活動を適時に、力動的に行った。

革命発展の原動力を人民大衆の心の中で探し、大衆の心に火を点じる人民大衆第一主義政治の威力はぶつかる難局と情勢の変化に対処して人民の精神力と創造力を最大に発揮させる上で集中的に表れた。

報告では、党と国家の全ての活動が人民に対する献身奉仕で徹底的に一貫したことについて指摘された。

党は路線と政策を樹立し、それを施行することにあたって人民の切実な生活上の要求と意思を尊重し、全ての生産と建設を人民の便宜を図ることを第一にし、人民の反映と評価を基準にして行うようにする原則を一貫して固守したし、全ての党組織と国家機関が人民のために献身する気風を強く発揮するようにすることに特別な力を傾けた。

党中央委員会が人民軍を軍事的脅威だけでなく、突発的な非軍事的脅威からも祖国と人民を鉄壁のように守る国家防衛の主体、真の人民の軍隊としての使命と本分を全うするようにしたのは人民大衆第一主義政治の重要な構成部分になった。

党中央委員会は、全党の党組織が生活上の曲折を経たり、困難な人々を真情をもって助け、真実に導くようにして、わが社会を一つの大家庭に団結させる上で貴重な成果を収めた。

信頼と献身、報いと信義で充満した朝鮮労働党の人民大衆第一主義政治によって朝鮮革命の政治・思想陣地が強固になり、いかなる障害と挑戦も切り抜けられる不可抗力的力が蓄積されたし、人民大衆中心の朝鮮式社会主義の優越性と生命力ははっきりと浮き彫りになった。

報告は、情勢がいくら厳しくて難関が折り重なっても、そして内在する欠点があるとしても人民大衆第一主義政治をしっかり具現すれば不利な全ての主・客観的要因を十分に克服し、社会主義建設において提起される膨大な課題を容易に解決することができるということが総括期間に再実証された貴重な哲理であると強調した。

敬愛する金正恩同志は報告で、わが党と人民が総括期間、自らの力を増大させるための闘争で収めた成果について総括した。

第7回党大会の決定を貫徹するためのわが党と人民の闘争は、自力更生を自存と自強の生命線、強力な発展の原動力としてとらえ、折り重なる難関を乗り越えて社会主義建設の新しい活路を切り開くための積極的な攻撃戦であった。

第7回党大会が強調した自力更生精神とその実現のための闘争方針は各党総会でより深く具体化され、実践に具現されたし、この過程にわが党の自力更生戦略は敵の卑劣な制裁策動を自強力増大、内的原動力強化の絶好のチャンスに反転させる攻撃的な戦略に、社会主義建設において恒久的に堅持すべき政治路線に深化、発展した。

自強力を増大させて社会主義建設を促すための全人民的な闘争の中で、自力更生はチュチェ朝鮮の国風、朝鮮革命の唯一無二の闘争精神としてより強固になった。

報告は、経済建設分野でたとえ予見した戦略目標に到達できなかったが、今後、自力で経済の発展を持続させていくことのできる大事な元手がもたらされ、ここで有意義な成果は朝鮮式社会主義の存立の物質的基礎であり、生命線である自立的民族経済、社会主義経済の枠組みを堅持し、その命脈を守り抜いたことであると指摘した。

党中央委員会は、経済活動に対する国家の統一的指導と戦略的管理を強化するための革命的措置を取り、経済分野で社会主義の原則をしっかり守るようにすることで、経済全般を再整備し、強固にして発展させていくことのできる新しい潜在力を蓄積した。

総括期間、党は建設事業を全般的国力を向上させ、人民を社会主義文明へ先導する重要な政治的活動として重視し、力強く推し進めて国の面貌(めんぼう)を一新させた。

農業部門では、持続した酷い干ばつと大水、全てが不足する中でも、科学農業、多収穫の熱風を強く巻き起こして穀物生産量を前例なく高める成果を収めた。

自立経済の二本の柱である金属工業と化学工業部門でチュチェ化、自立化の実現のための突破口が開かれ、電力、石炭、機械、鉄道運輸部門をもり立て、情報通信分野を発展させるための技術準備と土台の構築においても一連の成果が収められた。

軽工業部門で主要工場、企業を改修して一般消費財の質と生産量をはるかに高められる潜在力を確保したし、水産部門で生産を系統的に成長させることのできる土台を築いた。

国の山林資源を増やすための全国家的、大衆挙げての闘争の中で100余万ヘクタールの山林が新たに造成され、治山治水と国土環境保護、都市経営活動に必要な力量と手段がもたらされた。

科学技術分野で国家重点対象の課題を含む価値ある科学技術成果と発明が成し遂げられ、教育部門で教育の内容と方法を革新し、教育の条件と環境を改善するための活動が力強く推し進められた。

保健医療部門の物質的・技術的土台がいっそう強固になり、世界的な大流行伝染病を防ぐための先制的かつ強力な非常防疫活動を通じて衛生防疫部門に整然とした活動体系と土台が確立した。

スポーツを科学化し、スポーツ熱風を巻き起こすための積極的な活動が展開され、国家的な災害防止と危機管理システムを立てるための活動が進捗して自然災害をはじめとする各種の災難に機動的に対処できるようになった。

自力を絶え間なく増大させるためのこれまでの5年間の闘いで収めた成果は、長期間の極悪な制裁・封鎖とひどい災難の中で、自力で成し遂げたことによって平穏な時期の経済建設の数字に比べられない数十倍の強力な奮発力、発展力の結実であり、難関を乗り越えて蓄積した自強の強い力があるので社会主義強国を志向して進むわが党と人民の荘厳な進軍は、より膨大な幅と深度を持ってより勢い強く加速することになるであろう。

敬愛する金正恩同志は報告で、国家の核戦争抑止力と自衛的国防力の強化のための闘いで収めた成果に言及した。

わが党と人民にとって国家核戦力建設大業を完成するのは、われわれの理想である強力な社会主義国家建設の行程で必ず、優先的に占領すべき戦略的かつ支配的高地であった。

世界で最初の核使用国であり、戦争の首かいである米国によって国土と民族が分裂し、この侵略勢力と世紀をまたいで長期的に直接対峙している朝鮮革命の特殊性とわが国家の地政学的特性は、人民の安泰と革命の運命、国家の存立と自主的発展のためにすでに始めた核戦力の建設を中断することなく強行推進することを求めた。

敬愛する金正恩同志を首班とする党中央は、核戦力建設大業の完成のための強行突破戦を企画し、全党と全人民を並進路線の貫徹に奮い立たせるとともに、国防科学者と核科学者を真の革命家、愛国者、決死隊に準備させるための一大思想戦を手配し、展開した。

祖国と民族の運命をかけて党中央が行った精力的かつ卓越した指導活動は、朝鮮労働党式戦略兵器の誕生をもたらす奇跡の歴史を開いた。

報告では、核戦力の近代化目標の達成を志向した完全に新しい核能力を備えるための革命的な大転換を主導した歴史的過程について詳細に言及された。

党中央の直接的指導の下で「火星砲」系列の中距離、大陸間弾道ロケットと「北極星」系列の水中および地上発射弾道ロケットが特有な作戦的使命に即して朝鮮式に生まれたのは、核保有国としてのわが国家の地位に対するより明確なイメージを与えたし、完全無欠の核盾を構築し、いかなる脅威にも対応できる強力で頼もしい戦略的抑止力を打ち固められるようにした。

総括期間、すでに蓄積された核技術がより高度化されて核兵器を小型軽量化、規格化、戦術兵器化し、超大型水爆の開発が完成されたし、2017年11月29日、党中央委員会は大陸間弾道ロケット「火星砲15」型の試射の大成功によって、国家核戦力完成の歴史的大業、ロケット強国偉業の実現を全世界に誇り高く宣布した。

既存の常識では20年、30年がかかっても成し遂げられない国家核戦力建設大業の完成を経済建設と核戦力建設の並進路線が提示された時から4年目に、そして第7回党大会が行われた時から1年目に立派に実現したのは歴史にまたとない奇跡であり、第7期中央委員会が党と革命、祖国と人民に対して、次代に対して立てた最も意義ある民族史的功績となる。

党中央は、歴史的な2017年11月の大事変以降も、核戦力高度化のための闘いを中断することなく粘り強く導いて、大きくて新しい勝利を収めた。

報告は、党中央がより威力ある核弾頭と弾頭制御能力が向上した全地球圏打撃ロケットの開発を決心し、この歴史的課題を国防科学者の愛国忠誠心に依拠して立派に貫徹したことについて指摘し、朝鮮労働党創立75周年祝賀閲兵式場で11軸自走発射台車に装着されて公開された新型の巨大なロケットはわれわれの核戦力が到達した最高の近代性と打撃能力をあまねく誇示したと確言した。

国家核戦力建設大業の完成と続く発展は、敬愛する金正恩同志を首班とする党中央委員会の組織指導力の勝利であると同時に、不屈の自主的信念と剛勇な精神をもって不死身の闘争を展開してきた国防科学者と全ての朝鮮人民の偉大な勝利となる。

報告は、総括期間、敵のヒステリックな軍事力増強策動に対処して国防科学部門で新しい先端兵器システムを引き続き開発、完成するようにして、わが国家の軍事技術的強勢を不可逆的なものにし、戦争抑止力、戦争遂行能力を最上の域に引き上げたことについて総括した。

国防科学部門で世界兵器分野で概念さえなかった超強力多連発攻撃兵器である超大型ロケット砲を開発、完成し、常用弾頭の威力が世界を圧倒する新型戦術ロケットと中・長距離巡航ミサイルをはじめとする先端核戦術兵器も次々と開発することで、頼もしい軍事技術的強勢を堅持した。

国防科学者と軍需労働者階級は、世界的発展推移に追いつく朝鮮式の主力戦車の開発方向を正しく定めて生産工程を一新し、自己の新しい発展軌道に入り始めたし、対空ロケット総合体、自走平曲射砲、対装甲兵器も世界的水準で開発する成果を収めた。

報告では、総括期間、国防科学研究部門で多弾頭個別誘導技術をいっそう完成するための研究を最終段階で行っており、新型弾道ロケットに適用する極超音速滑空飛行戦闘部をはじめとする各種の戦闘的使命の弾頭開発研究を終え、試験製作に入るための準備を行っていることについて指摘された。

また、中型潜水艦武装近代化目標の基準を正確に設定し、模範改造して海軍の現存の水中作戦能力を著しく向上させうる確固たる展望を開き、新しい原子力潜水艦の設計、研究が終わって最終審査の段階におり、各種の電子兵器、無人打撃装備と偵察探知手段、軍事偵察衛星の設計を完成したことについてと、このほかにもわが軍隊を世界最強の軍事力を保有した強兵に跳躍させる上で大きな意味を持つ国防研究成果を収めたことについて誇り高く公開された。

報告は、国防科学部門、軍需工業部門で成し遂げられた大胆な跳躍は、われわれの国家防衛力を世界の前列に堂々と立たせたと同時に、全般的朝鮮革命を上昇させるための党中央の戦略的構想の実現において大きな意義を持つと評価した。

報告では、総括期間、人民軍を最精鋭化、強兵化するための活動で大きな進展が遂げられたことについて総括された。

党の指導の下で人民軍は、祖国防衛と社会主義建設の両戦線で偉勲を立て、奇跡を生み出し、自分の革命的本分を忠実に遂行したし、最も先鋭かつ峻厳であったこの5年間、鉄壁の警戒勤務と戦闘動員態勢で祖国の領土、領空、領海を頼もしく守り、敵の挑発・威嚇を断固と制圧し、社会主義建設の平和的環境を守った。

総括期間、党中央委員会は国家核戦力建設大業を立派に完成し、国家防衛力の強化において大きな転変をもたらすことでわが国を名実ともに世界的な核強国、軍事強国に浮上させたし、諸大国がわが国家と民族の利益をほしいままに駆け引きしようとしていた時代に永遠にけりをつけた。

わが人民と次代が尊厳ある強大な国で永遠に戦争の惨禍を知らずに繁栄と幸福を思う存分創造できるようにしたことこそ、敬愛する金正恩同志を首班とする第7期中央委員会が党大会の決定貫徹において収めた最も意義深くて誇るに足る大勝利である。

敬愛する金正恩同志は報告で、総括期間に共和国の対外的地位が飛躍的に上昇したことについて総括した。

党中央委員会は、並進路線の偉大な勝利を収めた以降、積極的な対外活動を展開してわが国家の尊厳と地位を高い域に押し上げた。

米国のあがきのような攻勢とそれに追随する勢力の必死の圧迫・封鎖策動によって、総括期間、わが共和国を巡る対外環境は建国以来、類がなく厳しかった。

最悪の形勢の中で、党中央委員会は自主的な筋金をより強く堅持しながら、国の最高の利益と尊厳に手出ししようとするいかなる企図も断固と排撃し、革命的原則をいささかも譲歩しなかったし、これは共和国の自主権をいかなる者も侵害することができず、自主権尊重を抜きにしたわれわれとの関係改善というものは絶対にあり得ないということを全世界に刻印させた。

党中央委員会は、大胆な路線転換と攻撃的な戦略で国際社会が共感する平和の気流を醸成して対話の雰囲気をもたらし、共和国の国際的地位を高めるための霊妙な対外活動を策定、指導した。

報告は、わが党が長い歴史的根源を持つ特殊な朝中関係の発展に優先的な力を入れることで中国との親善関係を新世紀の要求に即して発展させ、社会主義を核とする朝中親善関係の新たなページを開いたことについて強調した。

共同の偉業のための闘争で切り離しがたい一つの運命に結合した朝中両党、両国人民の兄弟の友情と団結を引き続きつないでいくべき時代の要求から党中央は、5回の朝中首脳会談を通じて戦略的意思疎通と互いの理解を深くし、両党の同志的信頼を厚くすることで朝中関係を新しく強固にし、発展させていくことのできる確固たる保証をもたらした。

また、伝統的な朝露関係の新しい発展を重視し、両国の友好・協力関係を発展させるための対外活動を行って、ロシアとの親善関係を拡大、発展させられる礎石をもたらした。

キューバとの平壌首脳の対面とベトナムとのハノイ首脳の対面を通じて、社会主義偉業の実現を目指す共同闘争で結ばれ、検証された双務関係を特殊な同志的関係、戦略的関係に昇華、発展させることで社会主義国との団結と連帯を非常に強化した。

党中央委員会が行った積極的な対外活動は、国際的範囲で社会主義偉業を強力に促進し、自主と正義、平和守護の新しい政治の流れを主導していくわが党と国家の地位と威信を大きく誇示した。

党中央委員会は総括期間、朝米の力学関係を劇的に変化させてわが国家の尊厳と地位を立派に誇示した。

敵対的な朝米関係史上、初めて開かれた両国最高首脳の直接会談で党中央は、強い自主的筋金を持って新しい朝米関係の樹立を確約する共同宣言を成立させた。

超大国を相手にして自己の自主的利益と平和と正義を守る共和国の戦略的地位を全世界に誇示した数回の朝米首脳会談は、世界政治史の特大出来事となった。

総括期間、党中央委員会はわが人民の屈することを知らない透徹した自主精神と共和国が備蓄した偉大な力に頼って、わが共和国の戦略的地位と威信を大きく押し上げたし、これは朝鮮労働党の尊厳と権威、偉大なわが人民の地位を象徴している。

報告は、領土や人口もそれほど大きくなく、帝国主義反動勢力の四面包囲の中に入っているわが共和国の対外的地位において飛躍的な上昇の変化が起きるようになったのは、わが党と人民が長期間の血みどろの闘争でもたらした貴い結実であり、ひたすら自分の党の路線と政策を絶対的な真理として信じて従い、困難で厳しいほど党の周りにより固く結集した人民の偉大な団結が生んだ大きな歴史的奇跡であると強調した。

新たな5カ年計画期間に当該部門で革新と発展を遂げるための目標と実践方途が上程された。

2021-01-09 | 朝鮮民主主義人民共和国
金正恩同志が朝鮮労働党中央委第7期活動報告を続ける
朝鮮労働党第8回大会の第2日会議


      

【平壌1月7日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党第8回大会の開会の報に接して全国が高揚した勢いで沸き立っている中で1月6日、大会の第2日会議が行われた。

朝鮮労働党委員長で朝鮮民主主義人民共和国国務委員長、朝鮮民主主義人民共和国武力最高司令官であるわが党と国家、武力の最高指導者金正恩同志が、第1日会議に続いて党中央委員会第7期活動報告を続けた。

朝鮮式社会主義建設の全面的発展行路において新たな前進をもたらすための戦略戦術的方針が反映された党中央委員会活動報告を聴取する大会参加者の熱意は、いっそう沸き上がっている。

第2日会議の報告では、交通・運輸、基本建設および建材工業、逓信、商業、国土環境、都市経営、対外経済をはじめとする主要部門と経済管理分野の実態が分析され、新たな5カ年計画期間に当該部門で革新と発展を遂げるための目標と実践方途が上程された。

また報告は、農業、軽工業、水産業部門で計画的で持続的な生産成長を遂げ、市・郡を自立的に、多角的に発展させて人民の生活で肌で感じられる実質的な変化をもたらすための解決方策に言及した。

報告は、国家防衛力をより高い水準に強化して国と人民の安全と社会主義建設の平和的環境を頼もしく守るという重大な意志を再宣明し、その実現における目標を提起した。

報告には、国の科学技術の発展を促進するための重要な課題が具体的に提示された。

全ての大会参加者は、活動報告を真摯(しんし)に聴きながら、新しい信念を持って革命活動に奮闘する覚悟をしている。

朝鮮労働党中央委員会第7期活動報告は、続く。
金正恩同志が朝鮮労働党中央委員会第7期活動報告を続ける
朝鮮労働党第8回大会の第3日会議


【平壌1月8日発朝鮮中央通信】朝鮮式社会主義偉業の遂行において画期的意義を持つ朝鮮労働党第8回大会の報に連日接して、偉大な党に対する全党の数百万の党員と全国の人民の信頼の念と忠誠心はいっそう強烈になっている。

1月7日、朝鮮労働党第8回大会の第3日会議が行われた。

朝鮮労働党委員長で朝鮮民主主義人民共和国国務委員長、朝鮮民主主義人民共和国武力最高司令官であるわが党と国家、武力の最高指導者金正恩同志が、第2日会議に続いて党中央委員会第7期活動報告を続けた。

全党と全人民を新たな勝利の次の段階へ力強く鼓舞、激励する敬愛する金正恩同志の情熱に満ちる報告は、大会参加者を限りなく感動させており、党と革命に対して提起された重大な課題を必ず実行していくという革命的熱意と闘争の勢いを倍加させている。

第3日会議の報告は、文化建設を促すためのこれまでの5年間の活動過程に現れた欠点と教訓を深く分析、評価し、それを前進と跳躍の足場にして教育、保健医療、文学・芸術をはじめ社会主義文化の各分野で一大革命を起こして、新しい開花期を開くための方向と方途を提起した。

また、社会生活の各分野に健全で革命的な朝鮮式の生活様式を確立し、非社会主義的要素を徹底的に克服する上で提起される重要な問題に言及した。

国家管理を改善し、法務活動、法の闘争をいっそう強化すべき現実的要求を強調しながら報告は、革命の貴重な獲得物であり、朝鮮人民の生命、生活であるわが国家社会制度の優越性と威力を高く発揚させるための実践的方途を提起した。

報告では、党の紐帯、外郭団体である青年同盟をはじめ勤労者団体が自分の使命と本分を全うしていないことについて指摘され、同盟内部活動、思想教育活動を本筋としてとらえて全同盟を社会主義建設の威力ある力量に強化する上で提起される原則的問題が言及された。

大会参加者は、朝鮮労働党の以民為天の理念と人民大衆第一主義思想が一句一句満ち溢れる報告の内容に立脚して自分の部門、自分の単位の現実態を振り返り、党性、革命性、人民性の見地からこれまでの活動状況を冷徹に分析している。

高い党的自覚と進取的な闘争気風で活動を革新せず、図式と硬直、旧態依然とした仕事ぶりから脱しないなら、時代と革命の要求に追いつくことができず、前進途上に横たわった難関を切り抜けることができないという教訓を深く銘記しながら大会参加者は、党中央委員会の活動報告を注意深く聴いている。

報告は、現在の形勢と変遷した時代の要求に即して対南問題を考察し、対外関係を全面的に拡大、発展させるためのわが党の総体的方向と政策的立場を宣明した。

朝鮮革命の発展において重大な意義を持つ問題に対する参加者の並々ならぬ関心と熱意が高まる中で報告は、総括期間、党を組織的・思想的に強固にし、その指導的役割を強める上で収められた成果を分析したし、現在、党活動に内在している偏向を早急に正し、党と革命隊伍をいっそう強化し、革命と建設に対する党の指導を深化させる上で提起される課題と方途を提起した。

参加者は、朝鮮革命の内的原動力と発展の潜在力を余すところなく発揮して、直面した全ての障害と難関を成功裏に克服していく方略を明哲に示す党中央委員会の活動報告を大きな激情の中で受け入れている。





朝鮮労働党第8回大会の第4日会議



【平壌1月9日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党第8回大会の4日会議が、1月8日に行われた。

総括期間のわが党と国家の全般活動を厳正に総括したことに基づいて、社会主義建設の新たな前進方向をはっきりと明示した党中央委員会第7期活動報告に接した大会参加者の忠誠の熱意と革命的勢いが非常に高揚した中で、大会は自分の活動を続けた。

朝鮮労働党委員長で朝鮮民主主義人民共和国国務委員長、朝鮮民主主義人民共和国武力最高司令官であるわが党と国家、武力の最高指導者金正恩同志が大会場に姿を現すと、全ての参加者は雷のような「万歳!」の歓呼の声を上げた。

会議では、第1の議案「朝鮮労働党中央委員会の活動総括」に対する討論が行われた。

李日煥、金徳訓、朴正天、李炳哲、李善権、趙甬元、文景徳、朴鉄民の各氏が討論した。

各討論者は、わが党と革命発展において重大な意義を持つ科学的な闘争路線と戦略戦術的問題を全面的に反映した敬愛する金正恩同志の歴史的な報告を全幅的に支持、賛同した。

そして、党中央委員会活動報告は新たな発展段階へ移行した朝鮮革命の成熟した要求に即して党の指導力と戦闘力を全面的に強化し、朝鮮式社会主義建設の新たな勝利を獲得するための進路を明確に示した綱領的指針として、全ての党員と人民、人民軍将兵を果敢な闘争へと力強く鼓舞、激励することになるであろうと強調した。

各討論者は、敬愛する金正恩同志が時代と革命発展の要求に即して進むべき前途を明示し、全党、全国、全人民を賢明に導いて歳月を早める奇跡の時代を開き、われわれの主体的力と戦略的地位を非常に拡大、強化したことについて激情にかられて述べた。

総括期間、歴史の困難を正面突破し、朝鮮式社会主義偉業を勝利の道へ確信に満ちて導く党中央の卓越した指導力があまねく誇示され、社会主義建設の各分野で人民大衆第一主義政治がしっかり具現されて党への人民の信頼の念が比べようもなく高まり、革命隊伍の一心団結がいっそう打ち固められたことについて指摘された。

各討論者は、第7回党大会の決定貫徹のための自分の部門、自分の単位の活動で収められた成果と経験に言及し、現れた欠陥と原因、教訓を深刻に分析、総括した。

討論では、党大会が提示した国家経済発展5カ年計画を達成できなかった問題、党活動において親現実的で親人民的な方法を積極的に具現できなかった問題をはじめ、自分の部門の欠陥が冷静に批判されたし、活動家が難関の前で敗北主義、ことなかれ主義に陥って責任をもって働かないなら、党の決定が正しく貫徹されず、発展と革新が成し遂げられないという教訓が深刻に分析された。

前進途上で際会する難関を克服し、難問を自前で解決するための対応策なしに活動ではっきりした進展を遂げられなかった欠陥を批判、総括する討論を聞きながら参加者は、大会の思想と精神に立脚して自分の部門、自分の単位の活動を教訓的かつ発展的な見地から振り返った。

参加者は、党と革命偉業に対する忠実性と革命家的姿勢がどんな高さに到達すべきかを実感させる各討論を通じて大きな衝動を受けたし、互いの経験と教訓を真摯(しんし)に交わしながら今後の革新と発展のための意見を十分に交換した。

各討論者は、新しい抱負と理想を実現するためにいつも苦心し、主導性、創意性と進取的な仕事ぶりで全ての活動を力強く推し進めるための実践的方途について述べ、党と革命、祖国と人民のために奮励努力するという固い決意を厳かに披歴した。

朝鮮労働党第8回大会の第4日会議は、働く大会、闘争する大会、前進する大会の性格に合わせて全ての参加者の革命的情熱を限りなく噴出させ、党中央委員会活動報告で提示された闘争綱領を実現するための行程で聖なる責務を果たすという揺るぎない信念と透徹した覚悟を百倍にした。

大会は、続く。

敬愛する金正恩同志の報告を真摯(しんし)に聴取しながら全ての参加者は、新たな発展期、跳躍期に入った朝鮮革命が提起している重くて責任ある闘争課題を自分の部門、自分の単位の活動と結び付けて深く研究している。

大会が続くほど、全ての参加者は朝鮮革命の参謀部であり、全ての勝利の組織者、導き手である朝鮮労働党の偉大さと賢明さについていっそう痛感しており、大会を契機に革命的信念と不屈の闘志を新たに固めて今後の実践闘争で実際の成果、実質的な革新を成し遂げていくという革命的熱意に溢れている。

大会は、続く。

大会は、次の議案を承認した。 第1、朝鮮労働党中央委員会の活動総括 第2、朝鮮労働党中央検査委員会の活動総括 第3、朝鮮労働党規約の改正について 第4、朝鮮労働党中央指導機関の選挙

2021-01-07 | 朝鮮民主主義人民共和国
朝鮮式社会主義の全面的発展行路において一大分水嶺となる闘争と前進の大会
歴史的な朝鮮労働党第8回大会開幕

       

【平壌1月6日発朝鮮中央通信】全国の全ての党員と人民、人民軍将兵の大きな関心と期待、熱望の中で、朝鮮労働党第8回大会がチュチェ110(2021)年1月5日、革命の首都である平壌で開幕した。

朝鮮労働党中央委員会は、朝鮮革命発展の新たな高揚期、荘厳な激変期が到来した時代の要請に即して党中央委員会の活動を全面的に厳正に総括し、社会主義偉業のさらなる勝利を獲得するための正確な闘争の方向と任務を明白に再確定し、実際の改善対策を立てるために、わが党の聖なる歴史において8回目となる党大会を招集した。

朝鮮革命の新たな闘争の前途を明示する第8回党大会の招集は、社会主義偉業を勝利の次の段階へ移行させようとするわが党の確固たる自信の表出であると同時に、栄えある朝鮮労働党の戦闘的行路において大きな意義を持つ特記すべき政治的出来事となる。

総括期間、わが党は偉大な金日成・金正日主義を指導指針にして、党の指導力と戦闘力を高め、富国強兵の大業を実現し、革命と建設の各分野で人民大衆第一主義をいっそうしっかり具現するために力強く闘ってきた。

朝鮮労働党第8回大会は、革命発展の推移と当面の主・客観的情勢の要求を科学的に分析したことに基づいて、党の強化、発展と社会主義建設で画期的な跳躍を起こすための新たな闘争路線と戦略・戦術的方針を討議、決定することになる。

百戦百勝の導き手である朝鮮労働党を絶対的に支持して信頼し、党の構想と決心に忠実に従ってきたわが人民は、チュチェの革命偉業遂行の新たな発展と前進方向を指し示すことになる歴史的な第8回党大会に最大の敬意と熱烈な祝賀をささげている。

5日9時、わが党と国家と人民の偉大な首班であり、チュチェ革命の卓越した指導者である敬愛する金正恩同志が、党中央委員会政治局委員と共に大会の幹部壇に登壇した。

瞬間、会場は天才的な英知と傑出した指導力、強靭大胆な度胸と意志を身につけてわが党と人民を輝かしい勝利と栄光の道へ確信に満ちて導く敬愛する金正恩同志を仰いで、全ての参加者があげる嵐のような「万歳!」の歓呼によって激しく沸き返った。

敬愛する金正恩同志を首班とする党中央の卓越かつ洗練された指導の下で総括期間、チュチェの革命偉業の指導的力量としての朝鮮労働党の革命的本態がいっそう明確になり、自存と繁栄の新時代、わが国家第一主義の燦爛(さんらん)たる時代が開かれたし、わが朝鮮の尊厳と対外的地位、総合的国力は非常に高い域に上がった。

党中央の指導に一意専心で従い、類がなく厳しい試練と難関を忍耐し、奮闘する過程に、党と革命隊伍の一心団結が全面的に固められたし、人民大衆第一主義を第一の生命とする朝鮮式社会主義の絶対的優越性と自立、自力の旗印高く前進するチュチェ朝鮮の剛勇な気概が全世界に誇示された。

大会には、第7期党中央指導機関メンバーと全党の各級組織から選出された代表者が参加した。

敬愛する金正恩同志が、朝鮮労働党第8回大会の開会の辞を述べた。

敬愛する金正恩同志は、全ての代表者と全党の党員、全国の人民と人民軍将兵の限りない忠誠の心をこめて、偉大な領袖金日成主席と偉大な指導者金正日総書記に謹んで最も崇高な敬意と最大の栄光を謹んでささげた。

敬愛する金正恩同志は、全ての代表者を代表して本大会がわが党の創立者、建設者であり、偉大な領袖である金日成主席と金正日総書記の革命思想と偉業に徹底的に忠実であることを厳かに宣誓して、朝鮮労働党第8回大会の開会を宣言した。

限りない激情の中に包まれている参加者の胸に新たな革命熱、闘争熱を百倍にしながら、愛国歌が荘重に奏楽された。

朝鮮労働党中央委員会政治局の委任によって、金才龍同志が大会を司会した。

大会は、執行部を選挙した。

大会は、全国の全ての党員と人民、人民軍将兵の一様な意思と念願をこめて、敬愛する金正恩同志を第8回党大会の執行部に高くいただいた。

大会の参加者は、敬愛する金正恩同志への烈火のような信頼の念と忠誠の心を響き渡る「万歳!」の歓呼の声で示した。

大会の執行部は、次の通り。

金正恩同志

崔龍海同志、李炳哲同志、金徳訓同志、

朴奉珠同志、朴正天同志、金才龍同志、

李日煥同志、崔輝同志、朴太徳同志、

金英哲同志、崔富一同志、金秀吉同志、

太亨徹同志、呉秀容同志、金衡俊同志、

ホ・チョルマン同志、朴明順同志、趙甬元同志、

金與正同志、金正官同志、鄭京擇同志、

キム・イルチョル同志、任哲雄同志、李龍男同志、

金栄煥同志、朴正男同志、楊勝虎同志、

李周午同志、董正浩同志、高人虎同志、

キム・ヒョンシク同志、崔相建同志、呉日晶同志、

キム・ヨンス同志、李象元同志、李永吉同志、

キム・ミョンギル同志、姜潤石同志

大会は、幹部壇のメンバーを推薦した。

朝鮮労働党第8回大会執行部のメンバーと、総括期間に第7回党大会の決定貫徹のための闘いで自分の責務を全うするために努力した党中央指導機関のメンバー、重要戦闘単位の模範的な活動家が、参加者の熱烈な拍手の中で大会の幹部壇についた。

朝鮮社会民主党中央委員会の朴容日委員長、天道教青友党中央委員会のリ・ミョンチョル委員長、反帝民族民主戦線(反帝民戦)平壌支部のパク・スチョル代表が、幹部壇に招待された。

大会は、秘書部を選挙した。

大会の秘書部は、次の通り。

申龍萬同志、ハム・リョンチョル同志、ソ・ギョンナム同志、

キム・ボンチョル同志、カン・ジョングァン同志、キム・ジョンミン同志、

リ・ヒョンジン同志

大会は、次の議案を承認した。

第1、朝鮮労働党中央委員会の活動総括

第2、朝鮮労働党中央検査委員会の活動総括

第3、朝鮮労働党規約の改正について

第4、朝鮮労働党中央指導機関の選挙

朝鮮労働党第8回大会は、第1の議案に対する討議に入った。

敬愛する金正恩同志が、朝鮮労働党中央委員会第7期活動報告を始めた。

全ての参加者は、歴史的な党中央委員会の活動報告を注意深く聴取している。

大会は、続く。

 金委員長の朝鮮労働党第8回大会の開会の辞の文面から、金委員長の最大の関心事であり心配事は“経済”であることが分かる。

2021-01-07 | 朝鮮民主主義人民共和国
金正恩委員長「経済目標大きく下回った」…
異例にも“失敗”認める

登録:2021-01-07 06:27 修正:2021-01-07 07:15


北朝鮮の第8回党大会発言 
最高指導者の「目標未達」言及、極めて異例 
米国の制裁など、外部非難するよりも 
「主体力量の強化」を強調 
「労働新聞」、中国の祝電を全文掲載 
中国との協力による戦略的対応に注目

      

朝鮮労働党第8回大会が今月5日、平壌で開幕したと、「朝鮮中央通信」が6日付で報じた。後ろの主席団の写真でキム・ヨジョン第1副部長(青丸、前列右から3人目)の姿も見える/聯合ニュース

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は「国家経済発展5カ年戦略遂行期間が昨年で終わったが、掲げた目標をほとんどすべての部門で大きく下回った」と、5日に開幕した労働党第8回大会の開会の辞で明らかにした。

 金委員長は「労働新聞」6日付の2面に掲載された4400字の開会の辞で、2016年5月の労働党第7回大会以降の5年間を「これまで見たことのない、最悪の中の最悪が続いた難局」だとし、このように述べた。さらに「党第7回大会以後、祖国と人民の運命を年年歳歳守り抜く強力な担保を用意した」と強調した。2017年11月29日「国家核兵器の完成」宣言などを念頭に置いたものと言える。「核」に直接言及しない表現法も目を引く。

 金委員長の朝鮮労働党第8回大会の開会の辞の文面から、金委員長の最大の関心事であり心配事は“経済”であることが分かる。7回にわたる以前の朝鮮労働党大会では、最高指導者が「目標未達」を明示的に認めた前例がないことから、今回の開会の辞で「大きく下回った」と述べたのは極めて異例だ。金委員長特有の「率直話法」と「実用主義リーダーシップ」の延長線上にあるものと言える。

 北朝鮮経済の不振は予見されたことだ。米国と国連の強力な長期制裁に加え、2020年の“超大型突発悪材料”である新型コロナウイルスと水害という“三重苦”が北朝鮮経済を根底から揺るがしたからだ。脆弱な保健医療基盤が原因で、新型コロナの感染拡大を防ぐため、長期の国境閉鎖を実施を余儀なくされ、「北朝鮮経済の外部生命線」と呼ばれる朝中貿易を昨年10月以降ほぼゼロの水準まで減らした。中国は北朝鮮の対外貿易の98%を占めている。2012年の金委員長就任後、「北朝鮮経済の3大成長軸」の役割を果たしてきた「市場化の進展→朝中貿易の拡大→国営製造業の回復」の好循環構造が作動不能に陥ったようだという分析もある。

 金委員長は開会の辞で、「経済の失敗」の主な原因を北朝鮮の伝統的レトリック「米帝と南朝鮮の敵視孤立抹殺政策」から見出そうとはしなかった。金委員長は「前進を妨害・阻害する様々な挑戦は外部にも内部にも存在する」としたうえで、「欠陥の原因を客観ではなく主観で見出し、主体の役割を高めてすべての問題を解決していく原則」を強調した。金委員長が昨年8月、党大会召集決定以後4カ月間「現場で働く労働者や農民、知識人党員たちの意見に、真剣に耳を傾けるようにした」とか、「過去5年間の党の財政事業を分析・総和し、改善対策を研究した」と述べた部分に注目する必要がある。第7回党大会で「恒久的戦略路線」と規定した「自強力第一主義」に沿った自力更生による難関突破の意志を示したものと言える。韓国政府の元高官は「状況は厳しいが、金委員長の処方が思想だけを強調する“主意主義”に傾かないことを望んでいる」と述べた。

 これと関連し、「中国共産党中央委祝電」の全文が、党大会初日のニュースを取り上げた「労働新聞」6日付5面に掲載された事実は注目に値する。祝電は「中国側は地域の平和と安定、発展と繁栄を実現するのに新しく積極的に寄与する用意がある」と明らかにした。金委員長が朝中関係の強化に活路を見出す可能性を裏付ける内容といえる。
イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

党創建75周年であるため、北朝鮮で普段より大きく記念するいわゆる「節目の年」である今年、金委員長が錦繍山太陽宮殿の参拝行事に参加しなかったのは予想外のこと。

2020-10-11 | 朝鮮民主主義人民共和国
金正恩委員長、労働党創建75周年の参拝行事に参加せず
登録:2020-10-10 11:06 修正:2020-10-10 18:26


チェ・リョンヘ第1副委員長、パク・ボンジュ副委員長、 
キム・ドクフン内閣首相ら党幹部だけが参拝 
金正恩委員長は参加の代わりに「花かご」進呈

      

      錦繍山太陽宮殿/朝鮮中央通信・聯合ニュース資料写真

 北朝鮮の「労働新聞」は9日、朝鮮労働党中央委政治局常務委員のチェ・リョンヘ国務委員会第1副委員長と、パク・ボンジュ国務委副委員長、キム・ドクフン内閣首相ら党幹部が「党創建75周年に際し、錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を訪問した」と2面トップ記事で報道した。

 金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、この錦繍山太陽宮殿参拝に同行しなかった。労働新聞は「偉大なる首領金日成(キム・イルソン)同志と偉大なる領導者金正日(キム・ジョンイル)同志の立像に、敬愛する最高領導者金正恩同志の尊名を入れた花かごが進呈された」と報じた。

 金正恩委員長は2012年に政権についた後、2014年と2016年を除き毎年、党創建記念日(10月10日)頃に錦繍山太陽宮殿参拝に参加してきた。党創建75周年であるため、北朝鮮で普段より大きく記念するいわゆる「節目の年」である今年、金委員長が錦繍山太陽宮殿の参拝行事に参加しなかったのは予想外のこと。

 チェ・リョンヘ常務委員ら錦繍山太陽宮殿を参拝した党幹部は「金正恩同志の指導を忠実に受け、革命の新たな跳躍期を開くためのこんにちの総攻撃戦で、我が党の核心、革命の指揮成員としての責任と本分を尽くしていくことを固く誓った」と労働新聞は伝えた。
イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

 金委員長は5日、労働党本部庁舎で党中央委第7期19回政治局会議を開き、「年末まで80日間戦闘を展開することについて、責任的かつ重大な決心を下した」と、同紙が報じた。

2020-10-07 | 朝鮮民主主義人民共和国
制裁・コロナ・水害の“三重苦”に直面した
金正恩委員長「年末まで80日間戦闘」

登録:2020-10-07 00:12 修正:2020-10-07 07:27


労働党政治局会議で決定 
「速度戦」で難関突破図る…苦肉の策 
リ・ビョンチョル、パク・ジョンチョンに元帥の称号

      

北朝鮮の金正恩国務委員長の主宰で今月5日に朝鮮労働党中央委員会政治局会議が党中央委員会本部庁舎で行われたと、朝鮮中央通信が6日付で報じた/ 聯合ニュース

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長兼国務委員長は、来年初めに予告された労働党第8回大会を控え、今年の経済目標などの達成に向けて「80日戦闘」を行うことを決めたと、「労働新聞」が6日付1面で報じた。対北朝鮮制裁や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、水害という“三重苦”に直面した北朝鮮政権首脳部の苦肉の策だ。

 金委員長は5日、労働党本部庁舎で党中央委第7期19回政治局会議を開き、「年末まで80日間戦闘を展開することについて、責任的かつ重大な決心を下した」と、同紙が報じた。金委員長が司会を務めた政治局会議では「(労働)党第8回大会までの残りの期間は今年の年末戦闘期間であると同時に、党第7回大会が提示した国家経済発展5カ年戦略遂行の最後の係船であるだけに、党と国を挙げて総突撃戦を繰り広げなければならないと強調した」と同紙は報道した。

 「労働新聞」が「前例のない厳しい今年の試練と難関」と強調したように、北朝鮮は長期にわたる厳しい制裁に加え、1月末以降COVID-19による国境閉鎖、8~9月の台風被害など“三重苦”のため、今年決めた目標達成どころか、経済後退が避けられない状況だ。金委員長が北朝鮮特有の努力動員方式である「速度戦」を決定した背景にはこうした事情がある。

 しかし、速度戦は短期目標の達成に集中することから、資源配分を歪曲し、長期的には否定的な影響を及ぼすため、北朝鮮の経済基盤を脅かす“主犯”の一つに挙げられてきた。それなりの「経済改革」措置を取ってきた金委員長が、これまで速度戦を避けてきたのもそのためだ。金委員長が政権についた2012年以降、これまで「○○日戦闘」と題された速度戦は、第7回党大会(2016年5月6~8日)の前後に「70日戦闘」と「200日戦闘」を連続して行ったのが唯一だ。北朝鮮経済専門家のヤン・ムンス北韓大学院大学教授は「現実的に経済的効果を期待しにくい選択」だとし、「党大会を控えて社会的緊張を強化しようという政治・社会的考慮が反映された決定と思われる」と指摘した。

 同紙はまた、金委員長がリ・ビョンチョル党中央軍事委副委員長とパク・ジョンチョン人民軍総参謀長にも「党と人民の大きな信任と期待に高い事業実績で報いてほしい」とし、「人民軍元帥」の称号を与えたと報じた。「人民軍元帥」はこれまでオ・ジヌやチェ・グァンなど5人だけに与えられた象徴性の強い称号だ。今回リ・ビョンチョルとパク・ジョンチョンに元帥の称号を与えたのは「自衛的国防力強化」を促し、水害復旧に動員された人民軍の士気を高めるための措置とみられる。
イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

「労働新聞」の論説は「国の財政を丸ごと投入してでも、災い転じて福となす奇跡を創造する」のが「我が党の決心であり意志」だと主張した。

2020-09-17 | 朝鮮民主主義人民共和国
金正恩流「災害復旧政治」の4つの特徴、
金正日時代との違いとは

登録:2020-09-16 08:38 修正:2020-09-16 09:55


金正恩委員長、1カ月半の間に台風被害地域を5回訪問 
1.即時復旧 
2.より良く復旧 
3.外部支援の排除 
4.「愛民」を強調

      

「労働新聞」と「朝鮮中央通信」は15日、金正恩国務委員長が台風被害の復旧を終えた黄海北道金川郡江北里を現地指導したと報じた/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 金正恩国務委員長が「大雨と強風の被害を復旧し、新たに建設された黄海北道金川郡江北里(クムチョングン・カンブクリ)を現地指導した」と、「労働新聞」が15日付で報じた。江北里は先月、大雨と台風8号「バービー」の被害を受けたが、金委員長の指示で人民軍が投入され、復旧作業が最初に完了した場所だ。

 労働新聞の報道によると、金委員長は「先月は立ち遅れているうえに被害まで重なり見るも無残だった農村を、このような短期間でここまで復旧することかできるとは、まるで別の世界を見ているようだ」とし、「大きな満足感を示した」という。同紙に掲載された写真を見ると、赤い屋根の平屋建てをはじめ、50棟が江北里に新たに建てられた。

      

「労働新聞」と「朝鮮中央通信」は15日、金正恩国務委員長が台風被害の復旧を終えた黄海北道金川郡江北里を現地指導したと報じた/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 金委員長は「人民軍隊はこの地のあらゆる奇跡の創造者」だとし、「このように忠実で強い革命軍隊を有していることは、わが党と国家の最大の誇りであり、金正恩が持っている最大の幸運だ」と述べたと同紙は報じた。金委員長が自分の名前を3人称のように扱ったことが目を引く。

 金委員長はこの1カ月半で洪水と台風被害現場を5回訪問し、復旧に力を入れる「生活政治」を強調している。各地の被害復旧に人民軍を送ったことに加え、平壌市の党員1万2千人で構成された「首都党員師団」を咸鏡道の被災地の復旧に投入した。

 これに先立ち、金委員長は先週末、黄海北道銀波郡大青里(ウンパグン・デチョンリ)一帯の被害復旧建設現場を1カ月ぶりに訪れ、「自然災害復旧事業」を「党と人民の血縁的連帯を固守し、より強固にする政治事業」であり、「党に対する人民の信頼を守り、党の絶対的権威を保衛するため、最も重要な事業」だと強調した。被害復旧を「最も重要な政治事業」だと宣言したのだ。「労働新聞」は12日付の全体紙面の半分を「被害復旧」の督励に使うなど、連日大きく取り上げている。

      

「労働新聞」と「朝鮮中央通信」は12日、金正恩国務委員長が黄海北道銀波郡大青里の水害現場を1カ月ぶりに訪れ、復旧状況を現地指導したと報じた。写真は水田で直接稲を確認する金委員長/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 金正恩流の災害復旧政治にはいくつか注目すべき部分がある。まず、1990年代半ばから後半にかけて行われた「苦難の強行軍」の際、自然災害の被害を復旧できず放置した金正日(キム・ジョンイル)総書記とは異なり、被害が発生した直後に復旧に乗り出した。次に、被害以前より良い状態に復旧し、「対民宣伝」の素材として活用している。金委員長の指示で「銀波郡農場村800世帯」と「江北里所在地の建物」は「すべて撤去され、新たに建設」された。三つ目に、金委員長は「いかなる外部的支援も受け入れない」とし、被害復旧過程で南北協力を含む国際協力を排除し、“内部資源の総動員”に乗り出している。四つ目に、党と人民の一体感を劇的に強調している。金委員長は「人民が自然災害により一瞬でも気を落としたり、生活上の不便を感じることがあってはならない」とし、「党は人民のために必要なあらゆる措置を講じ、天のような人民の信頼に無条件に報いる」と強調した。「労働新聞」の論説は「国の財政を丸ごと投入してでも、災い転じて福となす奇跡を創造する」のが「我が党の決心であり意志」だと主張した。

 金委員長のこうした「災害復旧政治」は、「3重災害」(対北朝鮮制裁、新型コロナウイルス感染症、台風被害)で揺れる民心をつかもうとする危機対応政治の一環とみられる。
イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

「台風被害により、年末闘争課業を全面的に見直し、闘争の方向性を変更せざるを得ない状況」だと述べたと1面で報じた。

2020-09-11 | 朝鮮民主主義人民共和国
北朝鮮、コロナに続く台風で被害甚大…
金正恩委員長「闘争課題の全面的見直しを」

登録:2020-09-10 08:23 修正:2020-09-10 08:43


労働党中央軍事委拡大会議を開き 
経済計画・目標の「全面的な見直し」方針示す 
台風被害受けた剣徳地区に人民軍を投入 
党創建10月10日までの「復旧非常令」

      

北朝鮮の金正恩国務委員長が今月8日、労働党中央軍事委員会拡大会議を開き、台風9号で被害を受けた咸鏡南道剣徳地区の被害復旧対策について論議したと、朝鮮中央テレビが9日に報じた=朝鮮中央テレビ画面よりキャプチャー/聯合ニュース

 北朝鮮の「労働新聞」は9日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「台風被害により、年末闘争課業を全面的に見直し、闘争の方向性を変更せざるを得ない状況」だと述べたと1面で報じた。金委員長のこうした発言には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による長期国境閉鎖に加え、台風8・9・10号の相次ぐ被害で、今年の経済計画と目標の達成が困難になった事情が反映されたものと見られる。

 金委員長は8日、労働党中央軍事委第7期第6回拡大会議を開き、台風9号で「多くの被害が発生」した咸鏡南道剣徳(コムドク)地区の復旧に人民軍を投入することを決め、このように述べた。金委員長は「剣徳鉱業連合企業所と大興青年英雄鉱山、龍陽鉱山、白岩鉱山で2000世帯以上の住宅と数十棟の公共建物が破壊、または浸水し、45カ所で6万メートルの道路が流失、59本の橋が寸断されるなど交通が完全にまひする非常事態に直面した」と述べた。剣徳地区は、北朝鮮の代表的な鉱山地帯である咸鏡南道端川市(タンチョンシ)に位置する。剣徳鉱山は代表的な亜鉛山地で、大興・龍陽・白岩鉱山は北朝鮮の3大マグネサイト山地だ。

 金委員長は「検徳地区を復旧することは経済の重要な命脈を生かすためにも急務」だとし、「(党創建記念日の)10月10日までには新しく建てられる住宅の基礎を整え、道路と鉄道を復旧するとともに、年末までにはすべての被害を100%復旧できるよう、国家的非常対策を取らなければならない」と“タイムテーブル”まで示した。さらに「人民軍隊だけがもう一つの戦線を展開できる」とし、「復旧建設を再び人民軍に委任することにした」と述べた。

 これに先立ち、金委員長は8月19日、労働党中央委第7期第6回全員会議で「経済長成(成長・発展)の目標が極めて不十分」だとしたうえで、「人民生活において明らかな向上が見られない」と指摘し、「来年1月の党第8回大会で新たな国家経済発展5カ年計画を提示する」と明らかにした。

 台風の被害が拡大したことで、金委員長が「洪水被害と関連したいかなる外部的支援も受け入れない」(8月13日の党中央委第7期第16回政治局会議)という従来の方針を固守するのか、状況の変化に合わせて南北協力を含む国際協力の模索へと方向を転換するのかに注目が集まっている。韓国政府の元高官は「政府が積極的に糸口を見いだし、南北協力の道を開く必要がある」と述べた。

 一方、金委員長の呼びかけにより、1万2千人で構成された「首都党員師団」が8日、咸鏡道の被害復旧のために平壌を出発したと「労働新聞」が報じた。
イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

「国家最大非常体制の要求により完全封鎖された開城市の防疫状況と実態報告書を点検し、封鎖地域の人民の生活安定のため」

2020-08-09 | 朝鮮民主主義人民共和国
金正恩委員長、「完全封鎖」開城市に食糧などの特別支援を決定
登録:2020-08-07 02:49 修正:2020-08-07 08:07


5日、労働党中央委政務局会議召集 
「脱北者の再越北」きっかけに「完全封鎖」の開城市に 
「食糧と生活保障金を特別支援」決定

      

金正恩朝鮮労働党委員長兼国務委員長が5日、労働党中央委7期第4回政務局会議を主宰している/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、「脱北者の再越北」事態を契機として「完全封鎖」された開城市(ケソンシ)に対し、食糧と生活保障金の特別支援を行うことを決めた。6日付『労働新聞』が1面の全面を使って報道した。

 労働新聞の報道によると、金正恩委員長は5日、朝鮮労働党中央委員会7期第4回政務局会議を開き、「国家最大非常体制の要求により完全封鎖された開城市の防疫状況と実態報告書を点検し、封鎖地域の人民の生活安定のため」このように決定した。

 北朝鮮当局は、江華(カンファ)から開城へと越境した脱北者が新型コロナ感染の疑いがあるとして、国家非常防疫体制を「最大非常体制」に格上げし、7月24日付で開城市を「完全封鎖」する措置を取っている。

      

金正恩朝鮮労働党委員長兼国務委員長が5日、労働党中央委7期第4回政務局会議を主宰している=朝鮮中央通信 聯合ニュース

 同紙の報道によると、金委員長が主宰した今回の政務局会議では「党中央委に新たな部署を出すための機構問題を検討審議」し、「党内の幹部事業体系を画期的に改善するための方法問題を研究協議」し、「政府機関の主要職制幹部たちの事業の経過を評価して、対策について合意」した。

 労働党中央委政務局は2016年5月の第7回党大会を機に新設されたが、政務局会議の内容が公開されたのは今回が初めてだ。
イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

「自国の大統領が良好な関係を結ぼうとする国を罵倒し、大統領の意思を踏みにじっていることをみると、一体米国の本当の政権者が誰なのか分からなくなるほどだ」と述べた。

2020-04-01 | 朝鮮民主主義人民共和国
北朝鮮外務省、「新任対米交渉局長」談話を発表
登録:2020-03-31 06:42 修正:2020-03-31 09:48


ポンペオ米国務長官の最近の発言を猛非難 
外務省対米交渉局長はこれまで公開されたことのない肩書き 
「北朝鮮流の対話意志」の表明と見られる背景


        

2019年2月26日、北朝鮮の金正恩国務委員長が米国のドナルド・トランプ米大統領との第2回首脳会談を控え、北朝鮮の対米交渉実務代表から報告を受けている様子。右から2番目の男性がキム・ヒョクチョル国務委員会対米特別代表=資料写真//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が30日、マイク・ポンペオ米国務長官が最近「(北朝鮮に対する)外交・経済的圧力行使」を呼び掛けたことに対し、「妄言」と非難する「外務省新任対米交渉局長談話」(談話)を発表した。

 北朝鮮外務省の新任対米交渉局長は同日午後、「朝鮮中央通信」で公開された談話で、ポンペオ長官の発言に対し「米国はむやみなことを言い並べて我々を刺激しないでほしい」とし、「へたに刺激すれば怪我をする」と述べた。

 今回の“談話”で注目すべきなのは、北朝鮮特有の激しい対米非難ではなく、談話発表の主体だ。「外務省新任対米交渉局長」はこれまで「労働新聞」や「朝鮮中央通信」など北朝鮮の主要メディアで一度も取り上げられたことのない肩書だ。つまり、北朝鮮外務省に米国との交渉を主な任務とする局長のポストを新たに設けた可能性がある。こうした事情のため、今回の談話が対米非難という表向きの内容とは別に、「北朝鮮流の対話意志」を示唆したものとも受け止められる。

 「外務省新任対米交渉局長」という肩書が、2019年ハノイでの第2回朝米首脳会談直前に新設された「国務委員会対米特別代表」とどのような関係かも注目される。

 談話は「今月25日、ポンペオは、全人類の生命を脅かす新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止を協議する7カ国外相テレビ会議後の記者会見で、突拍子もなく対朝鮮制裁への圧力強化を呼び掛けた」とし、「自国の大統領が良好な関係を結ぼうとする国を罵倒し、大統領の意思を踏みにじっていることをみると、一体米国の本当の政権者が誰なのか分からなくなるほどだ」と述べた。

 これはポンペオ長官が25日(現地時間)、主要7カ国(G7)外相テレビ会議を行った後、ワシントンの国務省庁舎で記者会見を開き、「北朝鮮の違法な核・弾道ミサイル開発に対応し、外交的・経済的圧力を行使することに専念しなければならない」と述べたことを狙ったものだ。ポンペオ長官のこの発言が、北朝鮮にCOVID-19防疫への協力の意思を明らかにしたドナルド・トランプ米大統領の親書に反しており、「朝米首脳間の親交関係がいくら立派で堅固でも、米国の対朝鮮敵視政策を変化させることはできない」ことを示しているというのが談話の主張だ。今月22日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の実妹、金与正(キム・ヨジョン)労働党中央委第1副部長は、トランプ大統領が金委員長に親書を送った事実を公開し、「良い判断で正しい行動」だとし、「当然高く評価されなければならない」と友好的な反応を示した談話を発表した。

 一方、新任対米交渉局長の談話は「我々は、米国が長い間我が国の民に負わせてきた苦痛と同じ恐怖と不安を味わわせるための我々の計画事業に、より大きな熱意を持つようになった」とし、「我々は我々の道を進む」と述べた。
イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

 朝米関係が膠着局面が続いている状況で、「対米ライン」が交代された可能性も排除できないが、断定するにはまだ早い。

2020-01-03 | 朝鮮民主主義人民共和国
「対米ツートップ」のリ・ヨンス、リ・ヨンホ見当たらず…
保健相ら女性9人に注目

登録:2020-01-03 05:34 修正:2020-01-03 07:40



[北朝鮮全員会議指導部の団体写真に見た変化] 
朝米関係の膠着関連で注目集まる…召喚や高齢が理由の可能性も 
256人のうちリ・ガンソン、チャン・チュンシル、リ・ヘジョンなど女性9人 
後ろに一列に…昇進説の金与正やヒョン・ソンウォル、チェ・ソンヒも見える 

          

2020年1月1日、「労働新聞」が公開した2019年12月31日の朝鮮労働党中央委員会第7期第5回全員会議の団体写真。左の赤い丸がチェ・ソンヒ外務省第1外務次官。中央の丸は左からリ・ガンソン日用品工業相、チャン・チュンシル朝鮮社会主義女性同盟中央委員会委員長, リ・ヘジョン社会科学院長、オ・チュンボク保健相/ニュース1・労働新聞

 「労働新聞」が元旦に公開した北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会第7期第5回全員会議の記念写真を詳しく見てみると、いくつか注意すべきポイントがある。「人事が万事」という言葉があるように、写真に写っているか写っていない“人物”を通じて、北朝鮮の状況が窺える。

■「対米ライン・ツートップ」のリ・スヨン、リ・ヨンホが見当たらず

 団体写真には、代表的な「対米ライン」として、2018~2019年二度の朝米首脳会談で金正恩委員長に随行したリ・スヨン労働党国際部部長とリ・ヨンホ外務相の姿が見当たらない。4日間開かれた今回の全員会議で、金委員長と共に主席団第2列に座っていたが、新指導部を集めた団体写真からは外された。

 朝米関係が膠着局面が続いている状況で、「対米ライン」が交代された可能性も排除できないが、断定するにはまだ早い。リ・ヨンホ外務相が辞任したなら、同日新外務相が発表されるはずだったが、幹部人事で「外務省」が抜けているだけに、もう少し見守る必要がある。ただし、ある政府筋は「まだ確定するのは難しいが、召喚された可能性も重視している」と述べた。リ・スヨン国際部長は今年80歳と高齢で、“問責更迭”ではなく、今回新たに部長に選出されたキム・ヒョンジュン元駐ロシア大使と交代したのではないかというのが、大方の予想だ。

 主席団第1列に座っていたパク・グァンホ労働党宣伝扇動部部長や第2列だったキム・ピョンヘ幹部部長(79)、アン・ジョンス軽工業部部長(72)、テ・ジョンス軍需工業部部長(84)、ノ・ドゥチョル内閣副首相(70)などが団体写真に写っていない点も注目される。韓国政府当局と専門家らは、彼らが70~80代の高齢であることから、一種の「世代交代」レベルでそれぞれ政治局委員や政務局副委員長、専門部署長などから召喚・解任された可能性に重きを置いている。

■256人のうち女性は9人

 全員会議での団体写真の中256人のうち女性はたった9人だ。このうち7人の名前と肩書を確認することができるが、特に、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の後ろの第4列に並んで立っている女性4人が目を引く。北朝鮮情報ポータルと専門家を通じて検討した結果、彼女らはリ・ガンソン日用品工業相やチャン・チュンシル朝鮮社会主義女性同盟(女盟)中央委員会委員長、リ・ヘジョン社会科学院長、オ・チュンボク保健相であることが分かった。政治分野で男女平等とは程遠い北朝鮮だが、彼女らは比較的主要分野を任されている。日用品工業省は各種の生活用品の生産を担当するが、金正恩時代に入ってから、北朝鮮が生活用品の国産化に拍車をかけており、注目される省庁だ。「女盟」は党外郭社会団体の一つで、金日成(キム・イルソン)主席の配偶者であるキム・ソンエが女盟委員長を務めたことがある。社会科学院は社会主義国家を政治・思想的に支える主要研究機関だ。保健省は韓国の保健福祉部にあたるが、「保健」は金委員長が今回の全員会議で直接強調した分野だ。

 団体写真には、金委員長の実妹の金与正(キム・ヨジョン)宣伝扇動部第1副部長も見える。金副部長は今回の全員会議で、事実上の序列1位の部署である組職指導部第1副部長に就任したという見通しもある。党籍指導や人事権を持つ組織指導部の方が宣伝扇動部より影響力が大きく、実際に異動したとすれば、昇進と言える。その他にチェ・ソンヒ外務省第1次官とヒョン・ソンウォル党中央委員兼三池淵(サムジヨン)管弦楽団団長(宣伝煽動部副部長と推定される)も団体写真の中で存在感を示している。

 専門家らは、全員会議3日目までに姿を現さなかったパク・ボンジュ党副委員長が最後の日の記念写真撮影に車椅子に乗って登場したのには、特別な意味があると指摘した。統一研究院北朝鮮研究室は2日、分析資料を発表し、「車椅子に乗ったパク・ボンジュ党副委員長が最後の記念写真撮影に参加したのは、党と国を率いる最高エリート集団の共同決定、一体化された姿を演出するためと見ることができる」と分析した。
ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)