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韓国原爆被害者協会より、メールが届きました。オバマ大統領に渡した

2016-06-07 | 韓国被爆者協会
オバマ米国大統領に送る書簡

韓国人原爆被害者に対する認定、調査、謝罪、賠償を要求する。


オバマ米国大統領!
 我々はあなたが広島を訪問するならば、まずは、何の罪もなく日本の侵略と植民支配による強制徴用と、被爆という2重、3重の苦痛の中で死んでいった韓国人原爆被害者の慰霊碑を訪れて、謝罪することを要求します。
 韓国は日本の次に世界で2番目に多くの人が被爆した原爆被害国です。韓国人被爆者はその数はなんと7万~10万名で、日本人被爆者の10分の1以上であり、死亡者は約5万余名で、日本人死亡者の6分の1に達します。生き残った韓国人被爆者5万余名のうち4万3千名が韓国に帰りましたが、この人たちとその子孫たちは、貧しさと冷遇、国際・国家的な無関心の中で、原爆後遺症に苦しみながらも、治療さえ受けられずに、一人、二人と死んでいきました。さらに辛いのは、我々の子孫が原爆被害の遺伝性を認められないまま、今も恐ろしい病魔と闘っているという事実です。
 被爆71年が過ぎた現在までも、韓国人被爆者の被害の全貌に対する調査も、謝罪と賠償も、行われていません。韓国政府の無関心と外交的無能にもその責任がありますが、侵略と植民支配に対する責任を認めない日本と、これを庇護しながら原爆投下の原罪的な責任を回避する米国にはもっと大きな責任があると言えるでしょう。
 ご存知のように、米国はとてつもなく反人倫的な被害を予想しながらも、世界で最初に原子爆弾を開発し、投下しました。それも軍人や軍事施設でもない出勤途中の民間人たちをねらった、老若男女を問わない無差別的な殺傷であったという事実に、我々は今も米国の反人道的な行為に憤怒を禁じ得ません。
 あなたが2009年に「核兵器のない世界」を主張したのは、核兵器のこのような恐るべき威力と、これが人類の持続可能な生存と自然環境に及ぼす破壊的で、惨憺たる結果をよく知っているからだと考えます。したがって、「核のない世界」は、被爆者たちが人権と正義を取り戻せるようにすることから、韓国人被爆者を始めとする33か国の被爆者に対する米国の責任を認めることから、始められるべきものです。しかし、歴代の米国政府はもちろん、「核のない世界」を主張したあなたさえも、その責任を認めずにいます。
 それゆえに、われわれは韓国人被爆者に関連する情報と資料を公開して、韓国人被爆者の実態に対するあらゆる角度からの真相調査が進められるように協力することを、あなたに要求します。現在、韓国原爆被害者協会に登録された被爆者は2,584名(2015年の韓国原爆被害者協会基準)に過ぎません。核の惨状を存在自体で証明する人たちの平均年齢は80歳です。数年がたてば我々はみな死ぬこととなるでしょう。我々は、ひょっとして米国は、被爆者がみな死ぬことだけを待っているのではないか! それよって、被爆の証拠が抹消されることを望んでいるのではないか! という心配の中で、一日一日を生きて行っています。我々は、これ以上遅くならないうちに、米国が、核兵器使用と、その被害に対する責任を認め、調査して、謝罪と賠償に乗り出すことを要求します。
 我々はまた、日本政府の法的責任の認定と真心からの謝罪と賠償を要求します。韓国人原爆被害者の多数は、日本の植民支配により強制的に徴用された労働者です。我々は何の罪もなく日本に連行されて苦痛を体験しましたが、日本政府は今までただの1度もその責任を認めていません。日本政府は韓国人原爆被害者を無視し、日本人原爆被害者のための『援護法』から韓国人原爆被害者を排除し、差別しました。
 韓国人原爆被害者およびその子孫は、日本帝国主義による強制的な占領期の心痛む歴史の証人であり、戦争と核の被害の生き証人です。韓国人原爆被害者の苦痛が、個人的な過ちによるものではなく、日本の植民支配と強制的な占領と米国の原爆投下から始まったものであることを考える時、米国とともに日本政府の韓国人原爆被害者に対する認定、調査、謝罪と賠償は、当然な責務だと言えるでしょう。

韓国原爆被害者協会所管