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7月29、30日にかけて京都府長岡京記念文化会館(京都府長岡京市)で開かれ、述べ700人の観客が足を運んだ。

2017-08-06 | 朝鮮新報より転載

〈文芸同朝鮮舞踊コンクール〉総勢211人の舞踊手たちが参加

代を継ぎ、各地に民族芸術開花

文芸同大阪・群舞「일편단심 붉은 마음 간직합니다」

異国の地で世代を越え、発展を遂げてきた在日同胞舞踊の歴史。その中心には先代たちの意思を継ぎ先頭にたってバトンをつなぐ文芸同舞踊部員たちがいた。

今年第10回を迎えた在日本朝鮮文学芸術家同盟朝鮮舞踊コンクールが、7月29、30日にかけて京都府長岡京記念文化会館(京都府長岡京市)で開かれ、北海道から福岡まで10ヵ所の文芸同支部、各地舞踊研究所から総勢211人の舞踊手たちが参加。初開催となった京都会場には2日間で述べ700人の観客が足を運んだ。

 

2002年、文芸同同盟員たちの舞踊技術の向上のため初めて開催された同コンクールは、09年(第6回)に、舞踊研究所の初・中・高級部学生たちを対象に研究生独舞部門を増設。13年(第8回)から15年(第9回)にかけて、各地朝鮮舞踊研究所や地域サークルを参加対象にするなど年々幅広い参加層を募り、2年に一度、全国の舞踊愛好家たちが集う一大イベントとなっている。

文芸同兵庫・群舞「陽山道」

今回からは、カ組(30歳以下)、ナ組(30歳以上)に加え、40歳以上の部門となるタ組を新たに設け、20代から70代までの舞踊手たちが、日頃の練習の成果を余すことなく発揮した。

しなかやかな手の動きにスピーディーな足踏み、色とりどりの衣装をまといプッやチャンゴなどの楽器を鳴らしながら舞台で輝く舞踊手たち。年を重ねても輝きを増す場、快感や感動がおしよせる場、女性たちのエネルギーが溢れんばかりに集結する場がまさに、朝鮮舞踊コンクールの現場だ。

コンクール初日、朝9時から会場は、衣装のアイロンがけや、化粧をする参加者と椅子で足場がないほど。それに加え、出演時間直前まで練習を重ねる人たちの熱気で館内は沸点寸前に。忙しく会場を行き来する審査委員やスタッフ、参加者たちをよそに、家族に連れられやってきた子どもたちは忙しなく走り回り、夜9時に審査が終わる頃にはぐっすりと眠りに落ちる光景が至るところでひろがった。12時間に及ぶ審査中、舞台にあがったバラエティに富む101作品に、京都同胞をはじめ観客たちは惜しみない拍手と声援を送った。

文芸同東京・群舞「白頭山に行こう」

2日間のコンクールを終え、閉会式の場で挨拶をした文芸同中央の金正守委員長は、「人の心を動かすうえで、政治が成せない役割を文学芸術が成している」としながら、「在日同胞社会を代を継ぎ発展させるということは、民族性を繋いでいくということ。民族性は、民族文化をもって身につけることができるもので、まさに朝鮮舞踊には、ウリ文学、音楽、衣装、動作、小道具など民族を感じることのできるすべてがつまっている。舞踊を通して民族性を守り同胞たちに力を与える、そんな誇らしい活動をしているというプライドを持って引き続きがんばってほしい」と語った。

群舞「일편단심 붉은 마음 간직합니다(一片丹心、心を捧げます)」が金賞を受賞した文芸同大阪で、成人クラス責任者を務める鄭千香さん(45)は、「メンバーも年々増え、今では55歳の先輩たちも含めた大家族になった」としながら「練習期間、週3回の練習を重ねるなかで、舞踊を愛する気持ちと情熱、時間、労力すべてを注いで創りあげた。異国の地でも祖国を思う一心で、力強く生きていくという舞踊部員たちの決意が、成果に繋がったと思う」と嬉しそうに語った。

コンクールに参加するため北海道からやってきた洪成華さん(22)は、現在北海道初中高で初級部教員を務める。文芸同組織が結成して間もない文芸同北海道支部では、「次世代へ伝統を引き継いでいくこと」にコンクール参加の目的を置いたという。

「まだまだメンバーは少なく、そのほとんどが教員という現状。現在北海道朝高でも、舞踊部に所属する学生は1人しかいない。そんなかで文芸同の活動が、いま学ぶ学生たちにも影響を与えられるよう今後も練習に励みたい」

「メンバーの大半が10年以上文芸同活動をしてきたベテラン」と話すのは、文芸同東京の李玉敏さん(47)。李さんは「現在参加しているメンバーたちは、学校のオモニ会や地域の女性同盟活動にも積極的に参加している活発なオモニたち。メンバー皆が共有している思いは、『心をひきつけるような朝鮮舞踊の素晴らしさを継承したい』ということ」だと語る。またこの日は、28日に大阪無償化裁判の勝利判決が出た次の日ということもあり、李さん含め、文芸同東京のオモニたちの話題は、9月に行われる次の東京での裁判判決についてだった。

李さんは「昨日も裁判勝利の知らせを聞いて、次の東京でも必ず勝利を勝ち取るという勇気をもらった」としながら、「朝鮮舞踊を通して追求するものは、無償化裁判闘争と決して異なるものではく、在日朝鮮人運動すべてに連動していると思う。今後も、文芸同の活動を通じて同胞たちの力になれるよう励んでいきたい」と決意をあらわにした。

(文・韓賢珠、写真・文光善文芸同中央写真部長)

 

 


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