ひびレビ

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やがて君になる 第11話「三角形の重心/導火」

2018-12-15 08:02:27 | 2018年アニメ
やがて君になる 第11話「三角形の重心/導火」

 沙弥香が可愛い第11話、まずは前半「三角形の重心」から。

 いよいよ生徒会劇を前にした合宿スタート。何事も無く1日目が終わるかと思われましたが、お風呂から就寝にかけて探りあい等々が発生。
 沙弥香は沙弥香で「燈子に対して何とも思わない自信は無い・・・というか、思うわよ!そんなの絶対!」と内心呟いて顔を真っ赤にしていました。普段落ち着いている分、アホ毛っぽくぴょこんと跳ねた髪も相まって、とても可愛らしかったですね。戸惑いつつも、侑と燈子を2人だけにするのもイヤなので・・・という感じで一緒にお風呂に。

 侑も侑で、燈子に対して何とも思わないと思いつつも、脱衣所にいる燈子を見た時一瞬顔を赤らめていました。
 そして燈子はといえば、「意外とある・・・」と侑に注目しっぱなし。よりはっきり見えてしまった際は「合宿って・・・すごい」とエコー付きで感動してました(笑。何がどう凄いのかはっきりとは分かりませんが、何となく伝わってくるのがまた(笑。でも個人的には髪を下ろした方の侑がレアだと思うんですけど、どうですかね燈子先輩。髪の長さはそんなに変わらないけど、ちょっとだけ大人っぽくなった感じしません?

 そして就寝。「侑⇔燈子←沙弥香」といった探りあいが密かに行われていましたが、沙弥香がいる、侑がいるという状況下のために3人とも手を出すことなく就寝。でも翌朝沙弥香が人前であくびをするくらい眠そうだったということは、3人の中だと沙弥香が一番眠れぬ夜を過ごしたって感じですかね。


 そして後半「導火」。市民劇団であり生徒会OB、そして燈子の姉・澪の知り合いでもある市ヶ谷知雪が助っ人として登場。市ヶ谷から語られる澪の姿は、今、燈子がなろうとしている「完璧な生徒会長」とは程遠いものだったことが明らかに。みんなをサポートする燈子とは対照的に、みんなにサポートされっぱなしだったのが澪。けれども、それでも不思議とみんな澪のことが好きだった。
 市ヶ谷は悪気無く、むしろ澪より立派に生徒会長を務めている燈子を褒めるつもりで「似てない」と言ったつもりなんでしょうけども、澪の過去やその言葉は燈子に深く突き刺さることに。

 花火の時も気分は落ち込んだままで、侑に甘えたいけど優しさを使い尽くしてしまうのが怖いからと触れようとはしない。そんな燈子の異変に侑は気づいてはいたものの、どうしたらいいかわからなかったのか、あるいは尋ねる機会を逸してしまったのか、何かすることはありませんでした。

 一方沙弥香も燈子の異変に気づいており、燈子の弱い部分について触れようとはしてこなかった沙弥香にしては珍しく、自ら澪のことを切り出し、一歩踏み込む形を取りました。沙弥香がそうせざるを得ないと判断するくらい、燈子の様子がおかしかったのでしょう。直前まで踏み込むべきか、留まるべきか逡巡した末に尋ねる沙弥香の様子がひしひしと伝わってきました。踏み込めば今の関係が崩れるかもしれない恐怖もあったんでしょうね。
 結果「沙弥香ならいいよ」と、自分が知っていた澪と市ヶ谷が語る澪の様子があまりにも異なり、どうしたらいいかわからなくなっていることを告白した燈子。現在練習している劇における、「三者三様に語られる、記憶を無くした少女」と重なることとなりました。こよみ、恐ろしい子・・・!

 沙弥香としては悩みを聞き出せたことと、燈子の戸惑いを知ることが出来たこと、関係が崩れなかったことでとりあえずは一安心といったところでしょうか。ただ問題が解決したわけではなく。侑は侑で、まだ燈子のことが不安なまま。静かに、それでいて大きな変化を呼ぶことになりそうな合宿はまだ続きます。


 「姉のように立派な生徒会長にならなくては」という思いから火がつき、そのために行動し続けていた燈子。線香花火のように、少しずつ、少しずつ大きくなって花を咲かせていた矢先、自分の目指していた姉と本来の姉が違うことを知り、ポツンと落ちて消えてしまった。一度火が消えた花火に、再度火をつけようとしても燃えることはない。だから、新しい花火=動機に火をつけなければならない・・・今回は、燈子の様子を花火に例えて描写されていたように思います。
 
 次回も合宿。

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