ひびレビ

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ウルトラマンZ 第24話「滅亡への遊戯」

2020-12-12 11:27:33 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第24話「滅亡への遊戯」

 遂にハルキの目の前でジャグラスジャグラーとしての姿を顕わにしたヘビクラ隊長。その目的は「自分の正義が絶対だと思っている連中に、その正義の危うさを味わわせるため」でした。ここら辺、途中までは「ヘビクラ隊長」としてハルキに話していたのが、最後のあたりはジャグラーっぽい喋り方になっているのが印象的です。
 ウルトロイドゼロを「自分の正義が絶対だと思っている連中」の前に持って行く、ウルトロイドゼロを操縦して敢えて倒される…そういった行動で「正義の危うさ」を指摘しようとしているのでしょうか。ウルトロイドゼロを具体的にどこでどう使うのかまでは明かされていませんでしたが、ここら辺はまだ語り切っていないのかな?

 ジャグラーはジャグラーの正義を貫こうとした結果、それを己の正義が絶対だと信じる連中に否定された。このことからも「正義」の種類は人それぞれであり、某野球も出来る恋愛ゲームの博士が言っていたとおり「正義の反対は悪じゃなくて、別の正義」なんだなと改めて感じます。

 そんな「正義の危うさ」を劇中最も体現しているであろう人物ユウキ・マイ。
 今回も彼女はセレブロ入りクリヤマ長官に「ヘビクラ隊長は宇宙人だった」という映像を見せられた際に、彼に誘導されるまでもなく「旧ストレイジメンバーも宇宙人だったのでは」という考えに至っていました。普通なら「旧ストレイジのメンバーはこのことを知っていたのか?」と疑問に思うなり、ジャグラーに洗脳されているのでは、騙されているのではと思ってもおかしくないところで、真っ先に侵略を疑うのは…ある意味危機管理が出来過ぎているというか。


 一方のセレブロの目的はサブタイトルのとおり。劇中の描写を見るに、セブンガーやウインダムを作るきっかけになったグルジオライデンそのものが、セレブロによるゲーム開始の合図だった可能性が出てきました。加えてゼットさんまでもがゲームの駒扱いされていたことからすると…

 ゲネガーグに寄生?して光の国を襲いウルトラメダルを飲み込んで逃走したのは、ウルトラマンの誰かに自分を追跡させ、ゲームに組み込むためだったのではないかと。逃亡先に地球を狙ったのは、ストレイジ等がちょうど良い頃合いだったからというのもあるでしょうし、過去にウルトラマンが人間と一体化したことを知っていたのかもしれません。敢えて地球で戦うことで人間の命を危機にさらし、ウルトラマンが死にかけた人間と一体化=しばらくの間地球に居続けること=ゲームの駒として動かすことを狙ったのかも。でも、さすがにゼロはヤバいのでブルトンで一時的に排除したのかな。
 その後はゲネガーグ爆発の際にウルトラメダルを飛び散らせれば、追ってきたゼットさんは少なくともウルトラメダル回収までは帰れない。加えて怪獣が自然発生すればそれで良し、しなければ怪獣メダルで自らが変身。弱い怪獣だけではセブンガー以上のロボットが作られないため、ベリアルメダルや怪獣メダルによる強化を画策。グリーザ戦でベリアルメダルを渋々貸したのは、文明は滅びるが「自滅」ではないから…といった感じでしょうか。

 で、そんなセレブロのゲームの犠牲者がまた1人…あんなに頼もしかったのに、今回は終始怖かったっすね…ロボットではなく生き物のように基地の壁を登って外に出るウルトロイドゼロも不気味な怖さがありました。
 てっきりそのまま暴れだすのかと思いきや、何と世界各国の怪獣たちまでもが犠牲に。アーストロンやバードンはメビウス等でも見る機会がありましたが、クレッセント、ダンカン、サタンビートル、そしてまさかのグレート怪獣からマジャバまで出て来るとは!しかも世界地図ではきっちりオーストラリアにいるし!…あれ、マジャバがいるってことは、この地球においてもヤベー薬品使われてるってこと?どこの地球も同じなんだなぁ…(汗。

 ハルキが何とか守り切ったあのレッドキングと卵までもが目をつけられてしまう羽目に。最期まで懸命に卵を守ろうとするレッドキングと、容赦なく卵をも狙うウルトロイドゼロ。
 緊迫した状況下で「やめろおおおお!!」というハルキの叫びと、いつも以上に気合の入った掛け声と共にゼットさん・アルファエッジが参上!ここ、BGMの入り方はもちろんのこと、掛け声と戦い方がめちゃくちゃカッコいいので、ハラハラするんだけど何回も見てしまいますね!

 しかしここからはラスボス・殲滅機甲獣デストルドスのターン。これまでもタイラントやイズマエルといった合体怪獣はいましたが、彼ら以上に異形の存在だということを、肩のレッドキングの頭部が示しているように思えます。その他左肩にはサタンビートルの腕、背中にはアーストロンの角と思しきもの、トゲはダンカン、両腕はバードン、鎌と胸の顔はマジャバの要素が現われているように思えます。素体となったウルトロイドゼロの頭部も頭部に残っているあたり、趣味の悪さが際立っていますね。クレッセント成分もあるのか、もっとじっくり見てみたい…

 アルファエッジの宇宙拳法も、ベータスマッシュのパワーも、ガンマフューチャーのガンマイリュージョンすらも通用しない。幻影とはいえ、必殺のフォトンストリームに耐え切るとかヤベーぞコイツ…
 そして最強最悪のD4レイも当然使えるうえに、調整済みだから問題も無いという…ここら辺の絶望感半端なかったっすね…でも距離を取りながらゼスティウム光線の発射モーションを取るゼットさんカッコよかったです…

 
 出会った時も初代ウルトラマンなら、別れの時も初代ウルトラマン。しかし今回は命を2つ持ってきてくれる一番上のお兄さんはいない。ハルキはかろうじて…といったところでしたが、ゼットさんは無事なんでしょうか。変身していたのが幸いにもガンマフューチャーでしたから、すんでのところでミラーナイトよろしく鏡に映った自分を攻撃させていたとか、そういった回避方法も取れたのかもしれませんが…

 
 とまぁ、絶望感がある一方で、まだ頼もしい仲間たちがいるのも確か。「俺、行きます」と告げるハルキの真っすぐな目だけで全てを悟るバコさんがめちゃくちゃカッコよかったですね…戦いに向かったハルキの方は敢えて見ないようにするのも良いなぁ…!
 罠にはめられそうになったユカや他の隊員たち、そして正体を隠す気が無さそうなジャグラーも、共に戦ってきたウインダムやキングジョーSCも未だ健在。次回ウルトラ最終回「遥かに輝く戦士たち」!やだ!最終回やだ!もっと見せてー!


 一方でボイスドラマは一足お先に最終回。ゼットさんの宇宙警備隊入隊とゼロへの弟子入りを賭けた戦いの結末が描かれています。そしてここから物語はウルトラマンZ本編へと繋がっていく…と。
 最後は熱くOPで締め!…かと思ったら、流れて来るスライドの中にグレン師匠やキレるジャンナイン、列伝時空と笑いを呼び起こすものも入っていました(笑。あれらも全て良い思い出ですね。

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2 コメント

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恐怖の合体怪獣! (いけやん)
2020-12-12 21:21:25
オーブサーガまだ見てないんですよぉ。
自分なりの正義の戦いを全否定されてしまったジャグラーの心情はどんなものだったんでしょうね。
前回ハルキに行っていた通り、偉ぶっている連中に反省させたかったんですな。
でもそんな彼であっても、ハルキやユカを見捨てませんでした。仲間達への気持ちはおそらく本物なんでしょうね。

セレブロはこれまでどれくらいの星々を滅ぼしてきたのやら。
とはいえ、彼がしていることは知的生命体の過激化を促進させているだけ。彼が何もしていなくても凶悪怪獣や侵略者は存在しているわけで、人類の自滅も時間の問題。
「血を吐くような悲しいマラソン」を続けている限りは…ということでしょうか。

ファイブキングVSゼッパンドン&デルタライズクローというドリームマッチ。
クリヤマ長官があの謎空間にいるというのも新鮮。
勝負自体はドローでしょうか。
でもベリアルメダル、ヨウコの身体とウルトロイドゼロを強奪…

ラスボスであるデストルドス。合体怪獣のロマンが詰まっていますね。
変則的な特殊能力こそ使っていませんでしたが、単純に火力が高いですね。D4レイなしでも。
何より防御力が強固ですね。何をしても通用しない感が怖い。
…といっても、一方的にゼット(デルタライズクローを封じられている)をボコボコにしていたわけでもないんですよね。どうやったらコイツに勝てるか分からねぇ…というほど理不尽な強さでもないかも…というのが私の感想です。
ヨウコが人質に取られている形なので、余計にきついですね。でもこれもコクピットの位置さえ把握できればガンマフューチャーで救出できそうではあります。どんな助け方をするのかも注目です。

…ニュージェネレーションシリーズは人間が怪獣に取り込まれるの多すぎ問題です(^^;

初代とゾフィーの構図。
ゼットさん、セリフの途中で消えたw シリアスな雰囲気なのに締まらないところがコミカルですねw

無言のやりとりで察してくれるバコさん、カッコよかったです。

次回は最終回ですが、ウィンダムとキングジョーSCのパイロットが気になるところ。
映像にハルキとヘビクラが映っていましたけど。ヘビクラがキングジョーの方かな?
でもハルキがキングジョーの方を動かしたら彼の「成長」を描いていることになりそうですけどね。
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いけやんさんへ (アル)
2020-12-13 10:42:26
おはようございます。

〉でもそんな彼であっても、ハルキやユカを見捨てませんでした。仲間達への気持ちはおそらく本物なんでしょうね。
ここでハルキたちを見捨てることは、ジャグラーも「自分の正義が絶対だと信じている」者の仲間入りをしてしまうことになるのかなと感じました。

〉でもこれもコクピットの位置さえ把握できればガンマフューチャーで救出できそうではあります。どんな助け方をするのかも注目です。
ヨウコを助け出していれば、ガンマスルーで体内に潜り込んでからのゼスティウム光線で倒せた可能性が…?

〉ゼットさん、セリフの途中で消えたw シリアスな雰囲気なのに締まらないところがコミカルですねw
こんな時でも相変わらずなゼットさんとお別れしてしまう寂しさも感じられる良いシーンでした。
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