萬蔵庵―“知的アスリート”を目指すも挫折多き日々―

野球、自転車の旅、山、酒、健康法などを徒然に記載

新幹線の車窓から

2008年02月07日 | 自転車関連

<旧中仙道と「おいでやす彦根市」の像。見えにくいが3本ある。>

昨日、社用で新神戸まで行った。新幹線「ひかり」での出張である。「ひかり」だと東京~新神戸間は3時間20分かかる。「のぞみ」なら2時間50分で行けるが、小田原から乗る仲間もいたので「ひかり」になった。

名古屋を過ぎて「のぞみ」なら停まらない、米原駅に停車した。そのおかげで、昨年12月に走った「旧中仙道を走る!最終節」の自転車の旅を思い出した。

12月8日、米原の駅前で自転車を組み立てて走り出した。確か雨がポツポツ降っていた。やがて雨は止み、旧中仙道は田んぼの中を走る。田園風景を楽しみながら行くと、植えたばかりと思える松並木が目をひいたので休憩した。そこは彦根市と隣接市との境界なのか、3本の像が立っており「おいでやす彦根市」と刻まれていた。

松に自転車を立てかけて写真を撮った。なんとなく「めでたい絵が撮れるのでは」と思ったのだ。写真を構えていると遠方左から白い物が、まさに矢の如く走ってくる。新幹線だ。そうか、旧中仙道と東海道新幹線は平行していたのだ。あわてて、シャッターを切る。それが下の写真だ。

愛車「氷川丸」の上を「のぞみ」か「ひかり」か「こだま」が走る。小生が足掛け3年かけて旅をしているのに、あの乗り物は数時間で東京~京都間を駆け抜ける。“効率”を神の如く敬う向きにはぴったりの乗り物かもしれない。などとその時は思った。


<矢印が新幹線の先頭>

昨日はその効率のいい新幹線「ひかり」に乗っている側だったのだが、あることを確認したくなった。小生が12月に走った道や休憩地点を見つけてみよう、ということを。松並木の旧中仙道から、新幹線が見えたのだから、新幹線から松並木や「おいでやす彦根市」の3本の像も見えるはずだ、と思ったのである。

やがて、米原駅を「ひかり」はゆっくりと滑り出す。小生は窓に顔をくっつけ、目をこらして遠方を見つめる。大体この辺だろう、というところでまず目についたのが、松並木だ。あれだ。あれだ。すぐ、3本の像も確認できた。3本の楊枝ぐらいの大きさにしか見えなかったが、まちがいなくあの像だ。田んぼの真ん中のあんなところで休憩したのか。と思うと懐かしさとともに、我がことながら、けなげに思えた。さすがに涙は流さなかったが、心にジワッとくるものがあった。

カメラを手元に置いてなかったことを悔やむ。今度、新幹線で京阪神に行くときは必ずカメラにおさめてやろうと決心した。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする