「ある種の奇蹟」は多分、このまま空気みたいにふわふわと僕の上を横切って、
遠い星の彼方へ不時着するのでしょう。
鈴の音みたいにりんりんと鳴く幾千の虫たちの野原を突っ切って、
迷宮の街へ、不夜の国へ。
そうして何回でも落ちてくる、重さ百トンの夜。
黒曜石で出来た地図を片手に、
永劫の国を探しに出かけるのなら君は、心に鍵をかけるべきだぜ。
そうして深い川にそいつを、キーホルダーごと沈めてしまう。
もしくはぎらぎらと音を立てて燃える草原の海の真ん中に投げ捨てる。
あと、太陽に命中させて溶かしてしまう、って手もあったな。
そのうちに
魔法にかけられたかぼちゃはお面の口から真実を語り出すし、
燃料切れの願い事なんて、闇雲に精製した薬品みたいなもので、
一見無害でも危険極まりないんだ。
僕は壊れたおもちゃの国で朽ち果てるほどやわじゃないつもりだ。
でもわかりゃしないよね。
「一寸先は光」かもしれないんだけど、
それだってあてになりゃしない。
ROCAのライヴは2012年11月9日金曜日。
京都「夜想」。
乞うご来場。
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