今公演翌日の夕方6時。 暑くて熟睡はできなかったが、3時間昼寝したかな。どうにか体調も復帰のきざしで、やっと「何かしよう」の気分になってきた。公演疲れが薄れるのに合わせて、「あの快感」も消えていくようで、まずこのBLOGをちゃんとまとめておかないとで始めた。
どの部分をとっても、全てに最高の公演になったと200%の満足感を持ってる。この歳でこれだけの疲れが残るほどまで自分を突っ込ませて、突っ込んだ分以上の楽しさ、幸せ感をもらえた。これを「最高」と言わずして何と言うかでしょう。
まずは公演そのものから。 来てくれた男性友人から「四幕では泣けた」とのコメントが来た。終了後の納会では合唱の助っ人に入ってくれた女性のセミプロが「今回歌ってみて、ボエームが好きになった。いつかミミが歌えるように。」と感想してた。 僕は立ち稽古(舞台も衣装も無い)時に感激したし、つい「ウルっ」もあった。ストーリーは当然知ってる、ラストの泣かせるメロディーも知ってる。でもググっときた。ソリストさんの凄さがあって、そこに演出が命吹き込んで、感動する芸術性を生み出していく。「これがオペラ」の世界なんだろうね。
毎年こんな感想は持つのです。でも今年はちょっと異次元だったように感じてます。それはたぶん演出家「古川さん」の成長なんじゃないかな。彼の精神性が相当に上がったんじゃないだろうか。元々演目に対する姿勢が中途半端じゃないし、自分の思想があって、それを役者に表現させる苦心が凄い。この熱で攻めてこられると、われわれ素人役者でも人が変わる。これはマジックみたいな感じです。最後の3日間で素人の演技だってドンドンよくなっていく。ひとえに「演出家のエネルギー」ですよ。
マエストロ(瀬山さん)がまた古川さんと同じ性格なんだろうね、マジック力の塊みたいな人。だから合唱団の歌だってグイグイっとよくなっていく。子供合唱の色が変わっていくのが聞き取れたもの。ついつい、後ろで演技してて、「上手い」と褒めてた。
この2人お互い演技と歌(音)で持ち分を別け切ってる、お互いの強い信頼をベースに。 だから製作に無駄がない。瀬山さんとは3回目かな、関係者との人間関係もグッと近づいててもう家族みたいな関係。今回で家族みたいなオペラ製作集団になったんじゃないだろうか。
ビデオができるのが楽しみ。早く観たい。そして「これがボエームだ!」と内で叫びたい。
次は個人的なことで。 いろんな面で今の自分がそのまま出てたな。いい面も悪い面も。
一番褒めたいところは 「上手くなりたいと思って努力する。自分が楽しむために環境作りで協力する。」それを自然とやれたことかな。結局だれのためじゃない、全て自分のためにやってたことなのよ。でもそれが周りにいい影響をもたらしたとなったら最高じゃんよね。そんな活動ができて、それがこんな素晴らしい公演につながったんだと思えば、こんな幸福者もなかなかいないでしょう。
朝楽屋口から入ったところで、先生に呼び止められた。「岳ちゃん、三幕の頭 岳ちゃんの歌うわずってるんだな~。」と朝からきついダメ出し。それから一人研究。「そうかこの音が前の掛け声のテンションを引きづって高めになってるな」。 これはこれで正しかったんです。本番ではここ冷静に楽譜通りの音で歌えたと思って、終了後先生に確認したら、「そこは直ってた。でもその後が直ってなかったな」。 もう終わっちゃたよ、なんだそっちもあったのかよ。 確認してみた。なるほど、掛け声のエネルギーで音引っ張りあげてたは。素人はこんなもんです。
僕テノールで歌うようになって声が大きくなってるのは自覚してます。舞台で歌ってても「この声は僕の声だとお客さんは解るんじゃ」と思ってます。そのこと自体は悪くない、ましてや今回は雑踏の中で聞こえて来る掛け声だの、感情なんだから声と役者が特定されるのは問題ないと思うけど、楽譜に無い音はまずいね。 今回は練習をガッツリやっただけに、歌に不安が無かった。が故にズボラになって、いい加減になってた箇所が多かったかもな。難しいね。
終了後 昔のオペラ友人から「ちょっと目立ち過ぎと違う?」の評もいただきました。
う~ん、ここはしょうがないね、ぼくのキャラだから。まっそこは見る人の感性、おれはおれでいるしかないでしょう。よっぽどおかしければ演出家が注意するでしょうからね。「山高帽は辞めよう」の指導がきたように。
舞台で演技する事への不安、緊張 そんなのは思わなかったな。10年やってきた慣れなんだろうね。歌同様、ズボラ、いい加減はでてるんだろうな。 引き締めんといかんね。反省。
今回は40名ほどの友人が来てくれた。わざわざ福井から小さい頃からの友人夫妻もきてくれたんです。彼等はオペラ初心者。5月に奈良法隆寺で野外オペラを観る予定で奈良まで来た夫婦。あの時は雨で中止となり、今回の座間が彼等には初オペラになった訳。イタリア本場オペラのリベンジが僕が出るオペラっていうんじゃ可哀そうな気もするが、巡り合わせだ、あきらめろ だね。でも終了後大感激してくれてました。そりゃそうだろう、あれだけの質を伴った公演だからな。中央にもってったって、十分人集められる中身だぜ!(ちょっと強気) ロビーで別れる時「来年もくるわよ」と奥さん。ノヴェッラオペラファンでは一番遠方の人じゃないでしょうか。
ノヴェッラオペラは今回 二段も三段もレベル上げたと思います。嬉しい反面大変なことだと思うのです。僕は一参加者ですから責任って無いんですが、主催してる先生は大変だよな。質が上がれば上がっただけ評価の目も多くなり、厳しくなる。 評価を下げられない という宿命を背負う訳でしょう。まっそういう重圧に打ち勝っていかないと大成できない世界だから覚悟はしてるんでしょうけど。
僕ももうこんな歳だけど、古川さんが中央に出ていく一助になればと想い、次回もワークショップに参加して、環境作りでお手伝いしましょうかね。
最後にオペラ10年、今回の活動を通してわかった自分のキャラ。 人といることが好きなんだね。1人で居るタイプじゃない。多くの、いろんな才能技術持ってる人とワイワイやりながら何か作って行くの好きなんだわ。そして周りにいい環境が提供できたらそれを自分の楽しさに変えられる才能があるらしい。まっ根っから「楽しさ追求」タイプだからな。オペラはいい趣味だ。
どの部分をとっても、全てに最高の公演になったと200%の満足感を持ってる。この歳でこれだけの疲れが残るほどまで自分を突っ込ませて、突っ込んだ分以上の楽しさ、幸せ感をもらえた。これを「最高」と言わずして何と言うかでしょう。
まずは公演そのものから。 来てくれた男性友人から「四幕では泣けた」とのコメントが来た。終了後の納会では合唱の助っ人に入ってくれた女性のセミプロが「今回歌ってみて、ボエームが好きになった。いつかミミが歌えるように。」と感想してた。 僕は立ち稽古(舞台も衣装も無い)時に感激したし、つい「ウルっ」もあった。ストーリーは当然知ってる、ラストの泣かせるメロディーも知ってる。でもググっときた。ソリストさんの凄さがあって、そこに演出が命吹き込んで、感動する芸術性を生み出していく。「これがオペラ」の世界なんだろうね。
毎年こんな感想は持つのです。でも今年はちょっと異次元だったように感じてます。それはたぶん演出家「古川さん」の成長なんじゃないかな。彼の精神性が相当に上がったんじゃないだろうか。元々演目に対する姿勢が中途半端じゃないし、自分の思想があって、それを役者に表現させる苦心が凄い。この熱で攻めてこられると、われわれ素人役者でも人が変わる。これはマジックみたいな感じです。最後の3日間で素人の演技だってドンドンよくなっていく。ひとえに「演出家のエネルギー」ですよ。
マエストロ(瀬山さん)がまた古川さんと同じ性格なんだろうね、マジック力の塊みたいな人。だから合唱団の歌だってグイグイっとよくなっていく。子供合唱の色が変わっていくのが聞き取れたもの。ついつい、後ろで演技してて、「上手い」と褒めてた。
この2人お互い演技と歌(音)で持ち分を別け切ってる、お互いの強い信頼をベースに。 だから製作に無駄がない。瀬山さんとは3回目かな、関係者との人間関係もグッと近づいててもう家族みたいな関係。今回で家族みたいなオペラ製作集団になったんじゃないだろうか。
ビデオができるのが楽しみ。早く観たい。そして「これがボエームだ!」と内で叫びたい。
次は個人的なことで。 いろんな面で今の自分がそのまま出てたな。いい面も悪い面も。
一番褒めたいところは 「上手くなりたいと思って努力する。自分が楽しむために環境作りで協力する。」それを自然とやれたことかな。結局だれのためじゃない、全て自分のためにやってたことなのよ。でもそれが周りにいい影響をもたらしたとなったら最高じゃんよね。そんな活動ができて、それがこんな素晴らしい公演につながったんだと思えば、こんな幸福者もなかなかいないでしょう。
朝楽屋口から入ったところで、先生に呼び止められた。「岳ちゃん、三幕の頭 岳ちゃんの歌うわずってるんだな~。」と朝からきついダメ出し。それから一人研究。「そうかこの音が前の掛け声のテンションを引きづって高めになってるな」。 これはこれで正しかったんです。本番ではここ冷静に楽譜通りの音で歌えたと思って、終了後先生に確認したら、「そこは直ってた。でもその後が直ってなかったな」。 もう終わっちゃたよ、なんだそっちもあったのかよ。 確認してみた。なるほど、掛け声のエネルギーで音引っ張りあげてたは。素人はこんなもんです。
僕テノールで歌うようになって声が大きくなってるのは自覚してます。舞台で歌ってても「この声は僕の声だとお客さんは解るんじゃ」と思ってます。そのこと自体は悪くない、ましてや今回は雑踏の中で聞こえて来る掛け声だの、感情なんだから声と役者が特定されるのは問題ないと思うけど、楽譜に無い音はまずいね。 今回は練習をガッツリやっただけに、歌に不安が無かった。が故にズボラになって、いい加減になってた箇所が多かったかもな。難しいね。
終了後 昔のオペラ友人から「ちょっと目立ち過ぎと違う?」の評もいただきました。
う~ん、ここはしょうがないね、ぼくのキャラだから。まっそこは見る人の感性、おれはおれでいるしかないでしょう。よっぽどおかしければ演出家が注意するでしょうからね。「山高帽は辞めよう」の指導がきたように。
舞台で演技する事への不安、緊張 そんなのは思わなかったな。10年やってきた慣れなんだろうね。歌同様、ズボラ、いい加減はでてるんだろうな。 引き締めんといかんね。反省。
今回は40名ほどの友人が来てくれた。わざわざ福井から小さい頃からの友人夫妻もきてくれたんです。彼等はオペラ初心者。5月に奈良法隆寺で野外オペラを観る予定で奈良まで来た夫婦。あの時は雨で中止となり、今回の座間が彼等には初オペラになった訳。イタリア本場オペラのリベンジが僕が出るオペラっていうんじゃ可哀そうな気もするが、巡り合わせだ、あきらめろ だね。でも終了後大感激してくれてました。そりゃそうだろう、あれだけの質を伴った公演だからな。中央にもってったって、十分人集められる中身だぜ!(ちょっと強気) ロビーで別れる時「来年もくるわよ」と奥さん。ノヴェッラオペラファンでは一番遠方の人じゃないでしょうか。
ノヴェッラオペラは今回 二段も三段もレベル上げたと思います。嬉しい反面大変なことだと思うのです。僕は一参加者ですから責任って無いんですが、主催してる先生は大変だよな。質が上がれば上がっただけ評価の目も多くなり、厳しくなる。 評価を下げられない という宿命を背負う訳でしょう。まっそういう重圧に打ち勝っていかないと大成できない世界だから覚悟はしてるんでしょうけど。
僕ももうこんな歳だけど、古川さんが中央に出ていく一助になればと想い、次回もワークショップに参加して、環境作りでお手伝いしましょうかね。
最後にオペラ10年、今回の活動を通してわかった自分のキャラ。 人といることが好きなんだね。1人で居るタイプじゃない。多くの、いろんな才能技術持ってる人とワイワイやりながら何か作って行くの好きなんだわ。そして周りにいい環境が提供できたらそれを自分の楽しさに変えられる才能があるらしい。まっ根っから「楽しさ追求」タイプだからな。オペラはいい趣味だ。