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想像してみる価値有り

2017年02月06日 15時23分13秒 | つれづれなるままに
「いいとこばかりじゃないだろう?」「一長一短だよ」「隣の芝生じゃないの」「五十歩百歩さ」などなど考えるとこは多いが、現実成り立ってるわけだから「こんな国だったら」と想像してみる価値はあるんじゃないだろうか。スウェーデンの文化・社会制度の話です。

朝BS3で「関口知宏のヨーロッパ鉄道の旅」というシリーズを再放送してる。今朝スウェーデン編を見た。僕にとってスウェーデンはちょっと特別な国。従妹がスウェーデン人と家庭を持ったのでその旦那、子供と少ないですが交流があります。僕はかの地を訪れたことはないのですが、従妹夫婦はよく訪日し、そのたびに会ってました。過去形で書くのは、その従妹は数年前亡くなりました。その後も旦那とメールのやりとりは続いてます。クリスマスの時期には彼から家族全員が写ってる写真が送られてきます。3人の娘、1人の息子、それぞれが結婚し、孫は7人になったと昨年の写真には書いてあります。うちの居間に貼ってあります。

いやいやこんな親戚話をしようとして書いてるんじゃありません。彼の国の文化・制度の話でした。
税金が高く、その分社会福祉は充実してる国だというのは知ってるでしょう。消費税は30%、給料の半分は税金で取られる。一方で教育費はほぼ全額国から支給される。老人の年金も充実、必要な人には専用の施設も充実してるらしい。子供は家族のものじゃなく、「国の資産」との考え方が強いのだろう。老人は「長年国に尽くしてきた人だから国が面倒みるのはあたりまえ」となってるのだろう。
子供を作ったら「自分達が育てる」んじゃなく「社会が育てるもの」、育った子供は「社会が育ててくれたんんだから、仕事してお返しする」。そして老人になったら「ご苦労様でした」と感謝で保護される。親は最後まで子を頼りにすることなく、子から独立して生活ができるシステム。子供には「親の面倒をみる」なんて思考がないらしい。
「なぜ働くの?」  「そりゃ今食うためさ」「家族も食わせなきゃ」「車も持ちたいし、旅行もしたい」「子供の学費がいるし」「老後のための貯えがいるでしょう」これが今の日本での答えかな。
後ろの2つを国がまとめて面倒みるのがスウェーデン流なんでしょう。税金が高いといっても従妹夫婦はよく日本にきてました。しかも2週3週ホテルに滞在してました。どんなやりくりをしてたかまでは聞いてませんが、上手い選択をすればそんな旅行もできるってことは事実のようです。
スウェーデンでは「国への恩返し、国を富ませるため」これが働く「絶対的意義」なんじゃないだろうか。国民が、そして企業がこういう意義で活動する社会っていいと思いませんか? 内部留保なんてないでしょうね。それに競争しなくていいでしょう、効率重視でなくてよくなるでしょう。なにより「安心して子供が作れますよ」、「安心して好きな人と結婚できますよ」。

今朝はこの話が印象的だった。田舎に小学生に民族音楽を教える施設がある。学校から帰った子供がそこに行く。おばあさんが1人いて、バイオリンを教える。参加してる子供は全員バイオリンを手にしてる。たぶん個人持ちじゃなく共有財産。ここからが大事、「楽譜は無い」これが伝統だと言う。おばあさんの弾くメロディーを真似して反復練習で覚える。いつのまにか100個ほどのメロディーを覚え、弾けるようになるらしい。子供の親たちもこの経験をしてて、大人になっても弾ける。年に1回か2回のお祭りの時子供達が民族衣装を着て、覚えた曲を演奏して村をめぐるらしい。
老人と子供が直接接して文化を継承していく、いいじゃないですか。
「楽譜」っていう物も「効率的に、標準化して」伝承しようという道具でしかないのかも とまで考えた。
コメント (4)
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