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映画 「かぐや姫の物語」

2014-01-11 | 映画
今朝のこの地の最低気温はマイナス6.8℃! 水道管も池も車も凍る寒い朝でした。
話題のジブリ映画、見てきました。

高畑勲監督作品『かぐや姫の物語』

題材は、日本人なら知らない人はいないであろう日本最古の文学『竹取物語』です。
「物語の祖(おや)」とも言われています。
国語の教師として何度も授業で取り上げ、冒頭部分を暗誦させたりした古典中の古典、
見に行かないわけにはいかないでしょう!!

映画完成までに8年の歳月と50億円の制作費!
高畑監督の望みどおりで進行していたら完成までに14年の歳月がかかったかもしれないという絵へのこだわりです。
1枚の絵でアニメーションを作っていっため多くのスタッフが必要となり高額制作費になったそうですが、
ちょっと画面を見た感じだと白い部分が多かったり筆でさらさらと描いた感じで、
「手抜き」だという酷評もあるようです。
私は「和」の感じや空気感が感じられていいと思いましたが。

ストーリーは、竹から生まれたかぐや姫が美しく成長し、最後には月へ帰ってしまう、とほぼ原作通り。
自然溢れる里山で翁と媼の愛情に包まれてすくすくと大きくなります。
里山の子どもたちや動物、植物に囲まれて、
笑いながら元気よく楽しそうにのびのびと暮らす子ども時代のかぐや姫からは幸せがあふれています。
でもその美しさと竹から得た財産で翁が「日本一の姫に!」と京へ移った時からかぐや姫は不幸になります。

キャッチフレーズは「姫の犯した罪と罰」となっていますが、映画の中でははっきりとは触れられていません。
でもここに「なぜ月の世界の人が地球に来たのか?」という謎を解くカギが隠されています。
理想郷である月の世界に地球へ行った女性(天女)が一人いて、
話や歌を聞くうちに地球へ行きたくなってしまったかぐや姫。
理想郷の月にいながら私利私情が渦巻く地球への憧れを持ってしまったことが「罪」だったようです。
そしてその「罰」として穢れた地球へ送られてしまったのでしょう。

月からの使者と一緒に雲に乗った途端にかぐや姫は表情を無くし、今までの記憶や感情を失ってしまいます。
でも、最後に一度だけ地球を振り返り、涙をひと粒こぼします。
私は、映画の中でこのシーンに一番グッときました。
心の中で(一度でいいから振り返って地球を見て!翁と媼に愛されて育ったころを思い出して!!)
と祈っていたので。
何故か一緒に涙がこぼれていたのでした。。。

見る人によって様々な解釈が出来る作品『竹取物語』は、やはり名作だと思ったのでした。

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2 コメント

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映画・ドラマ等々 (桜子)
2014-01-12 16:10:21
ふんわり柔らかなふくらみを持った空気感が、何とも言えなさそうな映像ですね。見てみたいと思っています。

先日・・・フルネームを書いてしまって、お詫びいたします。一部丸を入れるつもりがそのまま投稿してしまいました。ごめんなさい。他の投稿される方々も、寛大でありがたいです。

例の英文の入力と貼り付け、暫く時が経過していましたので、忘れたかしらとドキドキしながら試しました。なんとかできましたので、ほっとしています。忘れることがありそうです。その時はまた助けてください。

「紙の月」見ています。このように早くドラマ化されると思っていませんでしたので、驚きつつ楽しんでいます。
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桜子さま (holy)
2014-01-12 21:36:11
人によって評価は分かれるでしょうが、かぐや姫の感情に踏み込んでいる点が興味深かったです。
決して「玉の輿」を望んではいなかったかぐや姫。
穏やかで愛情にあふれた里山での暮しを続けていたら、月へ帰らなくても良かったのかもしれない。
「紙の月」も毎週録画です。

コメントの件、気にされなくて大丈夫ですよ。
何か影響があったわけではありませんから。

また、何かありましたらお声かけ下さいね。
喜んで参上いたします♪
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