今日で5月も終わり、ここ数日は夏日になる暑い日が続き、今日のこの地の最高気温は32.2℃!
9月まであと4か月間ずっとこの暑さだったら、もう体が持ちません。。。
5月の読書は10冊!
近ごろ面白いTV番組がないので、読書がはかどります(笑)。
『アンのゆりかご―村岡花子の生涯』 村岡恵理
『豆の上で眠る』 湊かなえ
『スペードの3』 朝井リョウ
『アヴェ・マリアのヴァイオリン』 香川宜子
『毎日が歌ってる』 増田太郎
『ボクの音楽武者修行』 小澤征爾
『首折り男のための協奏曲』 伊坂幸太郎
『それでも僕は夢を見る』 水野敬也
『星の王子さまの幸福論』 渡辺健一
『女のいない男たち』 村上春樹
面白い本が多かったですが特に心に残っているのは、香川宜子著 『アヴェ・マリアのヴァイオリン』、
「第60回 青少年読書感想文全国コンクール 高校の部」の課題図書になっているので、本校図書館にあります。
表紙の印象から当初思っていたよりも、ずっと心に重く響く本でした。
作品としてはフィクションなのですが、ストーリーの中に2つの歴史的事実が含まれています。
まず一つ目は、第二次世界大戦中のアウシュビッツ強制収容所に、囚人たちによるオーケストラがあったということ。
楽器が演奏できる者たちで収容所内オーケストラを編成させられ、
列車で収容所に着いた囚人たちを出迎える明るい曲、強制労働に出かける囚人を送迎する元気のいいマーチ、
ガス室に向かう囚人たちの疑い気持ちや恐怖心をカムフラージュする明るいモーツアルトの交響曲などを演奏させられていました。
このオーケストラのメンバーになれば強制労働と虐殺を免れられるので、演奏家たちの志願者が多かったらしいです。
でも、ナチスに協力しているという罪悪感、自分の演奏曲にのって家族がガス室へと送られたり、
地獄を生きのびた音楽家たちは、終戦後も決して演奏できないばかりか音楽を聞くことさえ出来ないような状態になります。
バイオリニストであった女性の収容所での生活が作品の中心ですが、読んでいてその残酷さに気分が悪くなるほど。。。
もう一つの史実は、第一次世界大戦期に日本の徳島県鳴門市大麻町桧(旧板野郡板東町)に開かれた板東俘虜収容所。
日本軍の捕虜となったドイツ兵約1000名がこの収容所で暮らします。
板東俘虜収容所は、多数の運動施設、酪農場を含む農園、ウイスキー蒸留生成工場も有し、農園では野菜を栽培。
捕虜の多くが志願兵となった元民間人だったので、家具、時計、楽器などの職人、
写真家、印刷工、製本工、鍛冶屋、床屋、靴職人、仕立屋、肉屋、パン屋など、ヨーロッパの優れた手工業や芸術活動が披露されました。
近隣住民にパンを販売するなど地域に溶け込んだ経済活動も行い、捕虜らが建てた小さな石橋(ドイツ橋)は今も保存されているそうです。
文化活動も盛んで、同収容所内のオーケストラは高い評価を受け、
ベートーヴェンの交響曲第9番が日本で初めて全曲演奏されたのはこの板東収容所だったそうです。
この収容所のこと、全く知りませんでした!
この二つの史実と現代の日本に生きる女子中学生という100年にわたる3つの時代を、「アヴェ・マリア・ヴァイオリン」がつなぎます。
ここはフィクションです。
一つのバイオリンを通じて、時代も場所も異なる二つの収容所と現代が描かれることで、
戦争と命、人の尊厳について深く考えさせられました。
アウシュビッツからの生還者の書いた書物として以前読んだヴィクトール・フランクル著の『夜と霧』も衝撃的でした。
生きている人のほとんどが戦争を知らない世代になっていますが、終戦からまだ70年しかたっていないのですよね・・・
平和って本当に素晴らしい!!
9月まであと4か月間ずっとこの暑さだったら、もう体が持ちません。。。
5月の読書は10冊!
近ごろ面白いTV番組がないので、読書がはかどります(笑)。
『アンのゆりかご―村岡花子の生涯』 村岡恵理
『豆の上で眠る』 湊かなえ
『スペードの3』 朝井リョウ
『アヴェ・マリアのヴァイオリン』 香川宜子
『毎日が歌ってる』 増田太郎
『ボクの音楽武者修行』 小澤征爾
『首折り男のための協奏曲』 伊坂幸太郎
『それでも僕は夢を見る』 水野敬也
『星の王子さまの幸福論』 渡辺健一
『女のいない男たち』 村上春樹
面白い本が多かったですが特に心に残っているのは、香川宜子著 『アヴェ・マリアのヴァイオリン』、
「第60回 青少年読書感想文全国コンクール 高校の部」の課題図書になっているので、本校図書館にあります。
表紙の印象から当初思っていたよりも、ずっと心に重く響く本でした。
作品としてはフィクションなのですが、ストーリーの中に2つの歴史的事実が含まれています。
まず一つ目は、第二次世界大戦中のアウシュビッツ強制収容所に、囚人たちによるオーケストラがあったということ。
楽器が演奏できる者たちで収容所内オーケストラを編成させられ、
列車で収容所に着いた囚人たちを出迎える明るい曲、強制労働に出かける囚人を送迎する元気のいいマーチ、
ガス室に向かう囚人たちの疑い気持ちや恐怖心をカムフラージュする明るいモーツアルトの交響曲などを演奏させられていました。
このオーケストラのメンバーになれば強制労働と虐殺を免れられるので、演奏家たちの志願者が多かったらしいです。
でも、ナチスに協力しているという罪悪感、自分の演奏曲にのって家族がガス室へと送られたり、
地獄を生きのびた音楽家たちは、終戦後も決して演奏できないばかりか音楽を聞くことさえ出来ないような状態になります。
バイオリニストであった女性の収容所での生活が作品の中心ですが、読んでいてその残酷さに気分が悪くなるほど。。。
もう一つの史実は、第一次世界大戦期に日本の徳島県鳴門市大麻町桧(旧板野郡板東町)に開かれた板東俘虜収容所。
日本軍の捕虜となったドイツ兵約1000名がこの収容所で暮らします。
板東俘虜収容所は、多数の運動施設、酪農場を含む農園、ウイスキー蒸留生成工場も有し、農園では野菜を栽培。
捕虜の多くが志願兵となった元民間人だったので、家具、時計、楽器などの職人、
写真家、印刷工、製本工、鍛冶屋、床屋、靴職人、仕立屋、肉屋、パン屋など、ヨーロッパの優れた手工業や芸術活動が披露されました。
近隣住民にパンを販売するなど地域に溶け込んだ経済活動も行い、捕虜らが建てた小さな石橋(ドイツ橋)は今も保存されているそうです。
文化活動も盛んで、同収容所内のオーケストラは高い評価を受け、
ベートーヴェンの交響曲第9番が日本で初めて全曲演奏されたのはこの板東収容所だったそうです。
この収容所のこと、全く知りませんでした!
この二つの史実と現代の日本に生きる女子中学生という100年にわたる3つの時代を、「アヴェ・マリア・ヴァイオリン」がつなぎます。
ここはフィクションです。
一つのバイオリンを通じて、時代も場所も異なる二つの収容所と現代が描かれることで、
戦争と命、人の尊厳について深く考えさせられました。
アウシュビッツからの生還者の書いた書物として以前読んだヴィクトール・フランクル著の『夜と霧』も衝撃的でした。
生きている人のほとんどが戦争を知らない世代になっていますが、終戦からまだ70年しかたっていないのですよね・・・
平和って本当に素晴らしい!!
完成の折には是非ぜひ聞きに行きたいです。
情報を早く伺いたいので、失礼かと思ったのですが、
Facebookで友達申請させていただきました。
ご迷惑でなければ、よろしくお願いいたします。
音楽付での講演会を予定されていたのですか。
楽しそうですのに・・・残念なことです。
香川さんのサイト、拝見いたしました。
人形による動画も素晴らしいですね!
私も 「バルトの楽園」、DVDを探して見てみます!
作家の方から直接コメントをいただいて、大感激の私をどうぞご想像下さい。。。
いつも読んでくださりありがとうございます。
課題図書がらみで、全国学校図書館協議会などにお話を持ち掛けられてはいかがでしょうか?
そして、もし講演会をされるときには是非お聞きしたく、ご連絡いただけましたら嬉しいです。
砂新田とは川越ですか?
娘はそちらの方の高校へ通っていました。
そして、本庄の病院でもしかしたらお世話になったかもしれないのですね!!
お忙しいところ、本当にありがとうございました。
いまは当直中で暇です((笑)04
お仕事もお忙しい中、有難うございます。
アウシュビッツでの惨劇は決して忘れてはならない、そして繰り返してはならないこととして、語り継がねばならりません。
平和な時代に生まれ、生きる不自由を何も感じていないと、その有難みさえも感じることなく毎日が過ぎてゆきます。
生まれた時代と場所によっては、自由に生きることさえできないのだと、書物を読むことで生徒たちにも知ってもらいたいです。
自分が経験できることは非常に少ない、でも、知ることはできます。
その助けになるものとして、読書は非常に有益だと生徒たちに伝え続ける日々です。
余談ですが、私の娘も都心の女子大と医大のインカレのオーケストラで頑張っておりました!
木管楽器ですが中学からずっと続け、仕事をしている今もなお大学OBオケとアマオケの二つのオケで演奏を続けています。
音楽は世界共通ということも素晴らしいです。
私も読ませていただきます。
板東俘虜収容所でのオーケストラの話は、以前 松平健が主演した 「バルトの楽園」という映画で知りました。
なかなか良い映画だった…という記憶です。