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19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

第170回芥川賞・直木賞決定!

2024-01-18 | 本の紹介
昨夜、心待ちにしていた第170回芥川龍之介賞・直木三十五賞の受賞作品の発表がありました!
(画像は毎日新聞HPより)

<芥川賞>
『東京都同情塔』 九段理江 (『新潮』十二月号)(2回目)
<直木賞>
『八月の御所グラウンド』 万城目学 (文藝春秋)(6回目)
『ともぐい』 河崎秋子 (新潮社)(2回目)

芥川賞の受賞が決まった九段理江さんは埼玉県さいたま市出身(!)の33歳。
大学卒業後、研究室の助手などを務め、2021年デビュー作『悪い音楽」で文芸誌の新人賞を受賞、
2022年に第166回芥川賞に『Schoolgirl』でノミネートされました。
受賞作の「東京都同情塔」は、犯罪者が快適に暮らすための収容施設となる高層タワーが、
新宿の公園に建てられるという未来の日本が舞台です。
作者の九段さんは小説執筆における生成AIの革新的な活用で注目を集める作家さんで、
小説執筆において生成AIを約5%利用しているとか、文学界も変わっていきますね!

直木賞を受賞された万城目さん、6度目のノミネートでついに受賞!おめでとうございます♪
万城目氏は、1976年大阪府生まれ。
2006年にボイルドエッグズ新人賞受賞の『鴨川ホルモー』でデビュー、面白さに驚きました!
2007年に『鹿男あをによし』で初めて直木賞にノミネートされてから、
その後『プリンセス・トヨトミ』『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』『とっぴんぱらりの風太郎』
『悟浄出立』と毎年のようにノミネートされましたが、今まで縁がなかったのですね。
好きな作家さんで、ほとんどの作品を読みました。
初ノミネートから16年目にしての受賞となったこの作品は、中編2作品で万城目ワールドは健在、
ですが、以前よりも少しおとなし目になったのかな…

直木賞ダブル受賞となったのは、河崎秋子さんの『ともぐい』
タイトルや内容や表紙など、私は初めはあまり乗り気でなく読み始めたのですが、
そのリアルな文章力と、力強さと、厳しい自然を感じる内容に一気に読了しました!
今回の作品については、
「北海道の農家で生まれ、冬の寒さや熊が出そうな場所の感覚は自分の五感で感じ取っていて、
そうした経験を先人が残した文章やことばと結び付けて、物語で再現した」としたそうです。
ご自身は大学卒業後、ニュージーランドで1年間、綿羊の飼育技術を学び、
その後、酪農を営む別海町の実家で酪農従業員の傍ら、綿羊を飼育・出荷されているそうで、
自然と共にある人の強さや自然への驚異、諦観、など感じさせる作品でした。

それぞれの候補作全11作品はこちらです。
注目されていた加藤シゲアキさんの受賞はなりませんでしたが、
審査員から「自作に大いに期待している。」とのお言葉があったようです。

今日は朝から暖かで、久しぶりに出勤前の公園ウォーキング♪
 
梅の花がほころび始めていました。