今日も一期一会

「本が好き♪図書館ブログ」のタイトル変更
本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

「本が好き♪図書館ブログ」からタイトル変更

19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

図書館便り 「LIBRARY NEWS 9月号」

2014-09-02 | 司書室より
図書館便り「LIBRARY NEWS 9月号」を発行しました。
こちらです。Google版 Yahoo版

今月の特集は「第151回 芥川賞・直木賞決定!!」です。
このブログでも以前、記事にしました。
芥川賞受賞作の柴崎友香著『春の庭』は書籍化されました。
公立図書館に予約中ですが、まわってくるのがまだまだ先のようなので、
作品が掲載されている文芸誌『文藝春秋』を買おうかと思案中です。

直木賞の黒川博行著『破門』は大阪が舞台です。
春に大阪へ行ってきたので、書かれている内容に親近感を感じました。
極道が主人公のハードボイルド小説なのですが、大阪弁の軽妙な会話のせいかどこか面白い。
読んでいる間中ハラハラドキドキが止まらず、一気に読ませる作品でした。

「今月の作家」コーナーではフランスの詩人ジャン・コクトーを取り上げました。
もう夏も終わる…と思ったらこの有名な詩が頭に浮かんだので。。。

「わたしの耳は貝のから 
 海の響きをなつかしむ」

たったこれだけの短い詩ですが、若かりし頃読んだ私の心から離れませんでした。
耳の形は貝殻に似ているし、
巻貝を耳につけると波の音のように聞こえることを経験したことのある方は多いでしょう。
貝の耳が故郷の海を懐かしがっている。。。

この原文は ”Mon oreille est un coquillage.  Qui aime le bruit de la mer.”
直訳すると「私の耳は貝殻だ 海の響きが好きなんだ」
堀口大学が「なつかしむ」としたことでこの詩の世界がぐーんと広がったと思います。

コクトーについて調べてみると、19歳という若さで詩人デビューし、小説も書き、
その他にも、美術、映画、文学、音楽、演劇、バレエなど、
多彩な芸術領域の才能にあふれた人だったと知りました。 
冒頭の画像はコクトーの肖像写真とオフェーリアを描いた彼の絵画です。
コート・ダジュールには彼の「コクトー美術館」があるほど画才にも恵まれていたのですね。

コクトーの名言 「人間は毎日生まれ変わる」