カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

地面から、その下のことを考えてみる    地球―その中をさぐろう―

2023-01-24 | 読書

地球―その中をさぐろう―/加古里子(かこさとし)著(福音館書店)

 絵本。しかし題名の通り地球のことを描いたもので、特に地球の地面からその下の世界のことを説明してくれる。物語があるとしたら四季を通してということになるが、それはあくまで説明上の時間軸であり、表面の移り変わりを説明するためである。もっと深くなっていくと、さらに時間がダイナミックになり、そうして宇宙とのつながりまで考えなければならなくなっていく。その先は読んだ人が研究を繋いでいくということになるのだろう。
 地面に生える植物や、人間の暮らしや、虫や動物が細かい絵でたくさん出てくる。名前や大きさが記されていて(何cmとか)、巻末には検索もある。この本全体のお話の解説も付されていて、大人も読みごたえがあるかもしれない。一頁をまじめに眺めていても時間がかかるだろうし、読み返しを想定しても描かれているかもしれない。絵本だが数日に分けてパラパラ眺めるようにして読み進んでみたが、また見返すかもしれない。図鑑ほど詳しくないにせよ(何しろ絵が小さすぎる)、そういう読み方も可能といえば可能だ。僕は知らなかったが、それなりに読まれた絵本なのかもしれない。
 子供向けに子供が地球のことに興味がわくように描かれた絵本だが、せっかくだから月との衝突であるグレートインパクトのこととか、プレートテクトニクスのことにも触れてくれても良かったかもしれない。また、大気についてはまったく触れられていない。視点の違いとはいえ、そういう展開があっても良かった。要するに地球というくくりは、他にも展開が可能な分野であるだけのことかもしれない。
 しかしながら、やはり絵本として見る視点がいる。これは既に僕が大人になってしまったのでよく分からないのだが、こういうこまごまして字がたくさん書いてあるような絵本というのは、子供が喜ぶものなのだろうか。先入観の方がイカンとは思うけれど、どれくらいの子供が喜ぶのだろうか。親が読んでくれるので、そういうところは構わないのかな? まあ、どういうものに興味がわくのか分からないので、面白い分野なのかもしれないけれど……。
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