友人と飲んでいたら、日韓問題でだいぶ損しそうだという話をしていた。実際問題としては隣国である韓国との経済的なつながりはそれなりに深いわけで、そういう関係の上で仕事をしている人には、大打撃は免れない状況であろう。お気の毒である。もともとこのような経済的なつながりがあって、なおかつ民間の交流があるからそこ、国と国は平和的な友好関係が築けるのであるといわれていたわけで、僕もその通りであるとずっと思っていた。しかしながら逆説的に言うと、これだけ深い間柄になってもこのような状態に陥ってしまう両国の関係性が問題なのであると、今回のことを鑑みてつくづく思わざるを得ない。あちらでは不買運動などもっと大変だとは思うが、こちらで韓国の商品の売り上げが、極端に下がるなどは、あまりないのではないか(それなりの自然減にはなろうけれど)。まあ、好きなものを買えばいい自由さが失われないことは重要だろう。
さらに今回は、非常に珍しく日本がちょっとだけ強硬な姿勢を見せてはいる。これはもう致し方ない処置を最小限にやっているだけことではあるが、本当に珍しい。経産省あたりに切れ者がいて、ふつうにゲーム理論を使って粛々と手を打っているのだという話は漏れ伝わってくる。国民世論の強い下支えもあり、必要なら次の手も考えてあることだろう。ある程度の長期化もやむなしという覚悟もあるようで、ひょっとするとこれは日韓の正常な付き合いへの幕開けの下準備に発展するかもしれない。まさに慶賀に値するわけだ。
それでもマスコミ的には煽り的批判は時折みられるし、韓国側は相変わらずである。そういう反応だから日本はうんざり呆れてこうしているだけのことだから、もう少し小さい扱いに徐々になっていくのではないか。両国間の関係は小さくないことは先に述べたが、しかし今回の問題は、これからどう付き合うかを決めるためのものである。一定期間このままでないと、お互いに理解などできない相談であろう。それに解決方法はだいたい決まっているわけではあるが、道筋はまだ分からないだけのことである。それが一抹の不安につながっているだろうとは言え、そんなに悪くない状態なのではなかろうか。
それにしても相手のことを思いやって考えるというのは、よくしてやることとは限らないわけである。日本人もやっと普通にふるまうことができた、ということなのであろう。