ラロ・シフリン・オーケストラ/マルキ・ド・サド/1966/Verve
LPのSIDE1、3番目が「ヨハン・セバスチャンのブルース」。
サドにちなんで、開いてみた。
〈ロートレアモンとサド/モーリス・ブランショ/小浜俊郎訳/国文社/1973〉
「サドの理性」なる文の中に、「・・・・図書館の中に地獄(禁書の柵)というものがあるなら、それはこのような書物のためだ。・・・・」。
その書物とは、「新ジュスチーヌあるいは美徳の不幸、そして彼女の姉ジュリエット物語」。
そして、「・・・どのような作品もこれ以上深く人間の感情と思想を傷つけたことはなかった。・・・」と讃えられている。
午前、曇り空、散歩。
石榴やマロニエ、カルミナ等の木の花を見た。
午後、雨が降り出した。
エリック・ドルフィーの「アウト・トゥ・ランチ」(1964 BLUE NOTE)を聞こうか。
なんともセンス抜群のジャケット。
リード・マイルスなる人の写真・デザイン。
LPとCDの両方を持っているけど、どちらも洋盤。
このアルバムについて、日本語の解説、読んだことがない。
僕は、このアルバムは、ドルフィーのアルバムの中でも好きで、傑作だと思っている。
トータルで傑出した作品。
ヴィブラホンの音が、このアルバムのムードに効果的、ピッタリ。
ドルフィーのバス・クラリネットが作る世界は、まるでアインシュタインの頭の中。
従来、このアルバムに接するに、エリック・ドルフィーばかりに気をとらがち。
一緒に演奏しているメンバーを案外気にすることがなかった。
演奏曲も案外、意識しないで聞いている。
やっぱり、それはよくない。
・メンバー
エリック・ドルフィー(as,bcl,fl)
フレディー・ハバード(tp)
ボビー・ハッチャーソン(vib)
リチャード・デイビス(b)
トニー・ウィリアムス(ds)
ピアノ・レスである。代わりにヴィブラフォンという編成。
・曲
1.HAT AND BEARD:帽子と顎髭
2.SOMETHING SWEET, SOMTHING TENDER:なんだか甘くて優しくて
3.GAZZELLONI:ガッゼローニ ※イタリアのフルート奏者
4.OUT TO LUNCH:ランチのため出かけてます!
5.STRAIGHT UP AND DOWN:まっすぐ行って登って降りて
石榴の実を手にした顎の細い美女を描いたのはプロセルピナ・ロセッティ。
ニンフと一緒に花摘みをしていた美少女をさらったのは冥王ハデス。
彼は、彼女に、石榴の実を食べさせた。
それは、冥界の食べもの、口にした者は、死者の国の住人となる。
ロセッティの絵のモデルは、ジェーンという人。
彼は、人妻のジェーンに思いを寄せていた。