夢ともしらず

2019-03-14 | 【断想】ETC
 式子内親王の人のせつなさを歌った一首。
 はじめなき夢を夢ともしらずしてこのをはりにやさめはてぬべき
 はじめもをはりも夢。
 うつつも夢と言えば夢。
 うつつなるこの世を去るときも夢のなか。
 夢とは知らず夢のなか。
 せめて悪夢でないことを。

サクラの季節

2019-03-14 | 【樹木】櫻
サクラの花を見かけるようになった。
この前、早咲きのオカメ。
そして今日、少し早めのオオカンザクラと見た。
もうすぐ、ソメイヨシノの花がいっせいに咲き出す。
先日、春のサクラじゃないけど、ジュウガツザクラの花も見た。
花としては、ちいさく可憐なジュウガツザクラがいいな。
この先いいのは、江戸彼岸の姥桜。
紅色の枝垂れなんかがいいな。

嬰童無畏心

2019-03-14 | 【断想】ETC
  外道天に生じて、暫く蘇息を得。
  彼の嬰児と犢子との、母に随うが如し。
 秘蔵宝鑰より。
 外道とは、仏教の立場からの言い方になり、仏教外の宗教・信仰にある者などを指す。
 蘇息は、「蘇りの息」と言うか、「安息、やすらぎ」のことか。
 犢子は仔牛のこと。
 なんらかの信仰によって、やすらぎを得ることはある。
 しかし、それは、子どもが母親に、仔牛が母牛から得るやすらぎでしかない。
 一時的にして、本能的な次元でのものとも言え、ほんものではない。
 悟りの段階で言えば、「嬰童無畏心」とは、そんなものでしかない。
 このような意か。