先般、知り合いが演じる舞囃子「邯鄲」を見たのを契機に、三島由紀夫の「近代能楽集」に収められている「邯鄲」を読みなおしてみた。謡曲からは、かなりアレンジされている。あくまで三島由紀夫の作品である。のびのび文が走っている感じで、読みやすい。
主人公の若い男性と彼をとりまく乳母や美女との会話で成り立っている。邯鄲の枕での一炊の夢に、動じることのない主人公が描かれている。それはそれでいい。そこに時代の淵のようなものを見ることもできるかも知れぬ。
ただ、かつて三島由紀夫に感じていたことが思い出された。洒落や辛辣さ、気の利いた会話のつもりの連なりが、トータルとして、よくできているが平板と感じさせるのである。ひらめき、霊感というようなものに欠けていると。作品全体に俗物的な印象をもってしまうのある。
以上、あくまで私の感性によるものです。
主人公の若い男性と彼をとりまく乳母や美女との会話で成り立っている。邯鄲の枕での一炊の夢に、動じることのない主人公が描かれている。それはそれでいい。そこに時代の淵のようなものを見ることもできるかも知れぬ。
ただ、かつて三島由紀夫に感じていたことが思い出された。洒落や辛辣さ、気の利いた会話のつもりの連なりが、トータルとして、よくできているが平板と感じさせるのである。ひらめき、霊感というようなものに欠けていると。作品全体に俗物的な印象をもってしまうのある。
以上、あくまで私の感性によるものです。
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