“花嫁人形”

2023-10-01 | 【断想】音楽

    ケニー・ドリュー・トリオによる「花嫁人形」。
 「ドリーム」(1987 BAYSTATE)のラストに収録されている。
 この日本の歌、外国の人はどのように感じているのだろうか。
 聞くことによって、日本人と同じように感じるということはあるだろうか。
 外人が演奏するこの曲を聞いて、日本人のわたしがうら悲しい気持ちになるのは何故か。


ザ・リアル・マッコイ

2023-10-01 | 【断想】音楽

 マッコイ・タイナーの「ザ・リアル・マッコイ」(1967 BLUE NOTE)。
 マッコイ・タイナー(p)
 ジョー・ヘンダーソン(ts)
 ロン・カーター(b)
 エルビン・ジョーンズ(ds)
 〈曲〉
 1.パッション・ダンス
 2.コンテンポレイション
 3.フォア・バイ・ファイブ
 4.サーチ・フォア・ピース
 5.ブルース・オン・ザ・コーナー
 マッコイ・タイナーは、恋した相手がイスラム教徒だったので入信し、禁酒・禁煙、菜食主義を実行したそうだ。
 この手のハード・バップ、ものたりない。
 エルビン・ジョーンズのドラミングは、味気ない。
 もっとジャージーさ、グルーヴィーさ、ブルージーさがあってもいいと思う。
  心に響くものがないのである。
 「熱気に満ちた演奏を展開している」という評者はいるが、わたしの好みからすると、エネルギーの浪費という感じ。

 


“コルトレーン:COLTRNE”

2023-10-01 | 【断想】音楽

 ジョン・コルトレーンの名盤とされているアルバムで、聞いていないのがあったな。
 そう思って、初リーダー盤の「コルトレーン:COLTRANE/PRESTIGE 7105」(1957)。
 このアルバムにおける演奏メンバーは、以下の7名で、曲による出入りあり。
 ジョン・コルトレーン(ts)
 ジョニー・スプローン(tp)
 サヒブ・シハブ(bs)
 レッド・ガーランド(p)
 マル・ウォルドロン(p)
 ポール・チェンバース(b)
 アル・ヒース(ds)
 〈曲〉
 1.バカイ
 2.コートにすみれを
 3.タイム・ウォズ
 4.ストレート・ストリート
 5.ホワイル・マイ・レディ・スリーブス
 6.クロニック・ブルース
 ジョン・コルトレーンについては、とてもまじめな方という印象が強くて、演奏の卓抜さはさすがと言えても、個性として凡庸ななものを感じるのだ。
 まじめさの延長のすばらしさ、それは、それだけなのだ。
 さて、久しぶりに聞いて、どうだろうか。
 僕が、ジャズを聞きだした頃、ジョン・コルトレーンの人気、評価には、他を圧するものがあった。
 ジャズ喫茶などでは、一番人気だった。
 音のよさ、確かさは、さすがである。優等生である。

 


ジャム・セッション “JAM SESSION”

2023-10-01 | 【断想】音楽

 「ジャム・セッション;JAM SESSION」の1&2。
 レーベルはヴァーヴ、1952年7月の録音。
 ノーマン・グランツのプロデュースによって残されたアルバムである。
 Cdでは1枚だが、もともとはLP2枚となっている。
 1.ジャム・ブルース
 2.恋とは何でしょう
 3.バラード・メドレー(9曲)
 4.ファンキー・ブルース
 以上、4つのトラックで構成されている。
 演奏しているのは、チャーリー・パーカー(as)、ベニー・カーター(as)、ジョニー・ホッジス(as)、ベン・ウェブスター(ts)、フリップ・フィリッピス(ts)、チャーリー・シェイヴァース(tp)、オスカー・ピーターソン(p)、バニー・ケッセル(g)、レイ・ブラウン(b)、J.C.ハード(ds)。
 曲によって、演奏メンバーは異なる。
 ジャケットは、デヴィッド・ストーン・マーチンによるイラストで、演奏者達10人が描かれていて、楽しく眺められるものだ。
 1曲目の「ジャム・ブルース」は、14分40秒くらいの演奏である。
 アンサンブルによるイントロのテーマに続く、ソロ・プレイの順番は、次のようであると、ライナーノーツ(大和明)にある。
 たいへんありがたい。このように記してくれないと、僕には聞き分けられないだろう。
 フリップ・フィリップス(ts)
 ベニー・カーター(as)
 オスカー・ピーターソン(p)
 チャーリー・パーカー(as)
 バニー・ケッセル(g)
 ベン・ウェブスター(ts)
 ジョニー・ホッジス(as)
 チャーリー・シェイヴァース(tp)
 ライナーノーツのおかげで、以上の順番で、アドリブが展開されるのが、愉しめた。
 この中で、とびきり高名なチャーリー・パーカーであるが、どこがそんなに素晴らしいのか、僕には、判別する力はない。
 2曲目「恋とは何でしょう」は、次のように続く。
 オスカー・ピーターソン(p)
 ベン・ウェブスター(ts)
 チャーリー・シェイヴァース(tp)
  ジョニー・ホッジス(as)
 バニー・ケッセル(g)
  ベニー・カーター(as)
 フリップ・フィリッピス(ts)
 チャーリー・パーカー(as)
  オスカー・ピーターソン(p)
  レイ・ブラウン(b)
  ベニー・カーター(as)
  ベン・ウェブスター(ts)
  ジョニー・ホッジス(as)
  フリップ・フィリッピス(ts)
  チャーリー・シェイヴァース(tp)
 チャーリーレゾレノ・パーカー(as)
 ほぼ、演奏者の音を聞き分けられた。エンディングに近いベン・ウェブスターからチャーリー・パーカーの部分は、いささかめまぐるしい。
 それぞれの個性があることが感じられる。
 それにやっぱりチャーリー・パーカーには、力強さと卓抜な能力が感じられる。
 熱気のこもったセッションである。
 3曲目のバラード・メドレーは、演奏者と曲の関係がはっきりしているようだ。
 「オール。・ザ・シングス・ユー・アー」バニー・ケッセル(g)
 「ディアリー・ビラウド」チャーリー・パーカー(as)
 「あなたのそばに」ベン・ウェブスター(ts)
 「アイル・ゲット・バイ」ジョニー・ホッジス(as)
 「エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」オスカー・ピーターソン(p)
 「ザ・マン・アイ・ラヴ」レイ・ブラウン(b)
 「ホワッツ・ニュー」フリップ・フィリッピス(ts)
 「やさしい伴侶」チャーリー・シェイヴァース(tp)
 「ロマンチックじゃない?」ベニー・カーター(as)
 チャーリー・パーカーの情感のこもったバラードがいい。
 ベン・ウェブスターの深みのあるテナーサックスの音に魅力がある。
 オスカー・ピーターソンはきれいだ。
 レイ・ブラウンは大人しい感じ。
 フリップ・フィリッピスには、静けさ。
 チャーリー・シェイヴァースにはトランペットののびのある音。
 ベニー・カーターにも、サックスの魅力。
 このようなプレーヤーごとのバラードのメドレーも楽しめるものだ。
 4曲目は「ファンキー・ブルース」。
 こまかくは記さないが、とてもブルージーで、まさにジャズ。
 聞き終えて思った。
 そのうち、チャーリー・パーカーをゆっくり聞くのもいい。