静かな寺

2021-07-17 | 【断想】音楽

 マル・ウォルドロンには、ピアノソロの「オール・アローン」よりずっと前に、ピアノ・トリオで演奏した同曲「クワイエット・テンプル」が録音されたアルバムがあるようだ。
 新宿のディスク・ユニオンで、LPがないか、何度かさがしたが、見つからなかった。確かヨーロッパのレーベルからで、そんなに出ていないのかも知れない。おそらく、CD化はされていない。
 だいたい、「オール・アローン」のCDも見かけない。これもないのだろうか。
 バルネ・ウィランのアルバム「ふらんす物語」で、何度も「クワイエット・テンプル」を聞いている。静かで、落ち着く曲だから。この演奏でのピアノは、マル・ウォルドロン。

 


「バーニーズ・チューン」

2021-07-17 | 【断想】音楽

 昨日とりあげた「ジェリー・マリガン・クインテット feuturing チェット・ベイカー」(ファンタジー)のレコーディングは、1952年9月と1953年1月。
 その期日が気になって、油井正一著「ジャズの歴史物語」(角川ソフィア文庫)を開いてみた。
 「ジェリー・マリガンがウエストに来たのは五二年九月のことである」との記述がある。
 何かおかしいと思って、広く知られたアルバムである「GERRY MULLIGAN QUARTET」(パシフィック)のライナーノーツをみた。
 ウエスト・コースト・ジャズの代表的アルバムで、当然、ウエストで録音されている。
 レコーデイングは、1952年~1953年である。
 期日として、以下の記録が載っていた。
 1952年6月10日:数曲録音。
    7月9日:2曲録音。
    8月16日:2曲「バーニーズ・チューン」、「木の葉の子守歌」録音
 そうなのだ。ジェリー・マリガンは、9月前に、ウエストにいたのである。
 マイルス・ディビスの「クールの誕生」の録音に、1949年、1950年と加わり、そのあと、どれくらいあとか分からぬが、ニューヨークからカリフォルニアへと向かったようなのだ。
 そして、ウエストで、チェット・ベイカーに声をかけ、ピアノレス・カルテットでの演奏をやりだしたのだ。