ナルキッソス

2019-01-04 | 【草花】ETC
ナルキッソスは、美しい青年。
彼と出会って恋に落ちないものはなかった。
だけどナルキッソスは冷酷だった。
優しい気持ちがわからず、誰の愛にも応えなかった。
ニンフのエコーも犠牲者のひとり。
彼に恋をした。
エコーは、彼を慕い、何か身のまわりのことをとついてまわった。
「うるさい。消えていまえ」とナルキッソスは冷たい。
エコーは、悲しみ、やせ衰えて、声(こだま)だけになった。
彼を思う男の友だちをも死に追いやる。
そんなナルキッソスに、復讐の女神ネメシスによって罰がくだされる。
ナルキッソスは、泉のほとりにいた。
鏡のような水面に映る美しい青年に恋をする。
手を伸ばすと水面がゆらぎ、その姿はかき消える。
ナルキッソスの募る恋情が癒やされることはなかった。
彼は憔悴し、衰弱し、息絶えた。
声だけになったエコーは、かたわらで、何もできない。
その水辺に、ナルキッソスが変身したとされる水仙の花が咲いた。
※ギリシャ神話から

耳と耳の間に

2019-01-04 | 読書
 早坂文雄作曲の「ユーカラ」(山田一雄指揮、日本フィルハーモニー交響楽団、fontec)を聞きながら、知里幸惠編訳の「アイヌ神謡集」(岩波文庫)を読み終えた。
 自然、神、人間が混交した世界が繰り広げられている。
 谷地の魔神は射られると、「大きな竜の耳と耳の間に」。
 悪戯好きの獺は、犬に噛まれて、「大きな獺の耳と耳の間に」。
 こんな具合に、この世の命を失うと「耳と耳の間」に、自分を見つけることになる。
 独特だけど、なんだか、そうかと思わせる詞曲。
 狐は、「石の中ちゃらちゃら 木片の中ちゃらちゃら」と歩き、海辺に鯨らしきものを見つけたりする。
 写真は、夕暮れの由比ヶ浜で。

鎌倉の梛

2019-01-04 | 【樹木】ETC
 墓参りの帰りに散歩
 鎌倉の長谷寺に寄った
 庭に臘梅の花が咲いていた
 そして、梛の木を見つけた
 見つけたと言うか、連れが気づいて教えてくれた
 由比ヶ浜を見おろす丘だ
 関東ではめったに見かけない樹木
 めっけものをしたと嬉しかった
 1月2日のこと