ベルズⅢ

2017-05-19 | 【断想】音楽
 あの悲しく、やるせない調べをどう思うのか。
 どこから、何ゆえに発するものと思うのか。
 アイラーは、何かを乗り越えようとしたが、
 それが出来なかった。
 では、どうであれば、出来たと言えるのか。
 それぞれの人には、それぞれの宿命がある。
 アルバート・アイラーは、サキソフォーンを吹いた。
 その音は、燦めく星を宙に舞わせた。
 空気をやさしく、甘くした。
 そのことは、確かだ。
 最高のこととも言える。
 「ベルズ」も、そのことを証明している。
 悠雅彦の「モダン・ジャズ群像」(音楽之友社・昭和50年4月発行)には、
 アイラーのことが記述されている。
 「・・・彼は秩序を破壊したわけではない。彼はごく自然に振る舞ったにすぎない」と。
 すなおな息づかいを感じさせる。

ベルズⅡ

2017-05-19 | 【断想】音楽
 アイラーの「ベルズ」を聴いた。
 前に聴いたのは、いつだったろうか。
 20年前、30年前・・・・・・・。
 ひとつの時代の中、流れのうちにあったものと言えるだろうが、
 改めて、単独のものとして聴いて、
 「いいじゃないか」と感じた。
 その感じ、いささか、思いがけなくもある。
 暗雲があっての光。
 苦界をへてのスピリッツ・リジョイス。
 アイラーは、「あきらめるな」と言っている。
 1965年5月1日、ニューヨークのタウンホールでのもの。
 レコード盤は、片面だけ録音。

ベルズⅠ

2017-05-19 | 【断想】音楽
 時が流れる
 老いていく
 彼とも長らく酒を酌み交わしていない
 かつての感覚が湧いてくるだろうか
 思い立って
 レコード盤を取り出してみる
 アルバート・アイラーの「ベルズ」
 ジャケットの色が異なる4枚
 俺の大事なコレクション
 明日にも聴こうか