フェデリコ・ガルシーア・ロルカの詩について、何を言いたいのか分からないとの感想を書いた。
そう言いながら、長谷川四郎訳「ロルカ詩集」(みすず書房)を飽きもせず、何日もかけて目を通した。
わたしを惹きつけたていたのは、何だったのだろうか。
気になる詩句があったページの端を折りながら、頁をめくった。
その部分だけ見かえして、気づいた。
直截な「死」のことが、そこにあった。
前に取り上げた詩をはぶいて、幾つか書き写す。
●「不意打ち」と言う詩の部分。
短刀を胸に
道ばたにころがっていた
見知らぬ男
・・・・・
短刀を胸に
死んで街路にころがっていた
彼を知る者
一人としていなかった
●「デ・プロフンディス」と言う詩の冒頭の3行
ひからびた地面の下ふかく
とこしえにここに眠る
恋わずらいの男女百名
●「騎馬行」と言う5節からなる詩の2節、3節
黒い馬 大きな月
鞍袋にオリーブの実
ぼくは道を知っている
だがコルドバにいけないだろう
平野をこえ 風をこえ
黒い馬 赤い月
死がぼくを見ている
コルドバの塔の上から
「生まれた人で、死なない人はいない」と誰か言っていた。
生まれたわたしは、死が気になる。
死を思うことは、大切なことと、思い込んでいる。
ロルカの詩には、つねに死の影がある。
そう言いながら、長谷川四郎訳「ロルカ詩集」(みすず書房)を飽きもせず、何日もかけて目を通した。
わたしを惹きつけたていたのは、何だったのだろうか。
気になる詩句があったページの端を折りながら、頁をめくった。
その部分だけ見かえして、気づいた。
直截な「死」のことが、そこにあった。
前に取り上げた詩をはぶいて、幾つか書き写す。
●「不意打ち」と言う詩の部分。
短刀を胸に
道ばたにころがっていた
見知らぬ男
・・・・・
短刀を胸に
死んで街路にころがっていた
彼を知る者
一人としていなかった
●「デ・プロフンディス」と言う詩の冒頭の3行
ひからびた地面の下ふかく
とこしえにここに眠る
恋わずらいの男女百名
●「騎馬行」と言う5節からなる詩の2節、3節
黒い馬 大きな月
鞍袋にオリーブの実
ぼくは道を知っている
だがコルドバにいけないだろう
平野をこえ 風をこえ
黒い馬 赤い月
死がぼくを見ている
コルドバの塔の上から
「生まれた人で、死なない人はいない」と誰か言っていた。
生まれたわたしは、死が気になる。
死を思うことは、大切なことと、思い込んでいる。
ロルカの詩には、つねに死の影がある。