面影香る

2014-02-10 | 【樹木】梅
 先日、帰りが遅くなり、最寄り駅への電車がなくなっていた。
 それで、高幡不動から、程久保川沿いの道を歩いた。
 その途中に、毎年、開花が気になる枝垂れ梅の木がある。
 ちらほらと白い花が枝についていた。
 その前で、立ち止まった。
 匂いがしないかと。
 花が木のうえの方だからか、匂いがしなかった。
 残念と、通り過ぎようとしたとき、ふわっとかすかに梅の香。
 寒い夜道を歩いたかいがあった。 
 式子内親王の歌集より。
 眺むればみぬいにしへの春までも面影香るやどの梅が枝